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魔都決戦・『殺人鬼は苦悩し狂喜する』No.5 無自覚な悪と『怠惰』の邂逅


神代末期・『次元の間』


(ここは?僕は確か、人を殺してしまって‥‥‥‥それからどうなったんだっけ?)


「おお、丁度、『奈落』から地上へと出掛けようとしてた所に面白いモノに出くわすとはな。何だ?天界に弾かれたか?人殺し」


(???誰だ?君は?)


「ハハハ!スゲーな!お前、救いようがない魂の形を形成してやがる。どれどれ?‥‥‥‥何々?名前は‥‥‥‥ジャック・ザ・リッパー?‥‥‥‥『魔力無き地』では相当な名持ちなのか?‥‥‥‥こりゃあ、本当にすげえ!自分は悪くない!善の心持ちってか?」


(や、止めてくれ!僕に触らないでくれ!気持ち悪い悪魔め)


「気持ち悪い悪魔ね‥‥‥‥こりゃあ、どっちが本物の悪魔なんだかな‥‥‥‥ハハハ!そりゃあ、天界からも弾かれるってもんだぜ!お前‥‥‥‥丁度良い、さっき前任の『隠者』リッパーが死んだんだ。『隠者』は反転し『崩壊』する。次は俺が『隠者』の大アルカナだ」


(あ、あんたは何を言っているんだよ?いいから、僕を解放してくれ!殺すぞ)


「ハハハ!本性が漏れてるぞ?!奇しくも前任のリッパーもジャックとか名乗ってたが‥‥‥‥何の因果だ?‥‥‥‥いや、謀か?神明魔法の意図的な発言を狙ったのか?前任の『隠者』は?おい!何か聞いてるか?依り代のジャックさんよう!!」


(何も知らない!いいから、僕を天国へと行かせろ!僕にはその資格があるんだ!だから!沢山殺したんだ!)


「おうおう!だから、奈落落ちするんだぜ!依り代ジャック‥‥‥‥記憶は邪魔そうだから棄ててやる様にあの『お方』が動くだろうぜ。新しい相棒。表の人格は記憶を無くした『ジャック・ザ・リッパー』、裏の人格は悪霊『ベルフェゴール』で殺っていこうぜ!」


(嫌だ!僕は天国に)


「‥‥‥‥それだけの怨念と欺瞞、『怠惰』を背負って天国には逝けないぜ!新たな相棒よ‥‥‥お前は‥業が深い、『世界の理』も(ゆる)してはくれないだろうぜ‥‥‥‥記憶は無くなる。『アリーナ』での前任の奴のもだがな」


(嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!!!!!お前、殺す!!)


「‥‥‥‥ハハハ!これだから人と言う奴らはあっちもこっちも性格が終わってやがんだな‥‥‥‥交わるぜ新しい相棒。全てふは『ラグナログ(神々の黄昏)』の為に‥‥‥‥」


(や、止めろ!!嫌だ!嫌だ!止めろ!!!)


‥‥‥‥‥‥‥


‥‥‥‥‥


‥‥‥


現代・大時計塔前



‥‥‥‥‥ジャック・ザ・リッパーを模造した風刺画のテーマは『怠惰(たいだ)』だったと聞く。『怠惰』=ベルフェゴールか‥‥‥‥いや、それだけでは、本当に目の前の奴が本物のベルフェゴールと断言するのは早すぎやしないか?


「どうやら、俺の正体を疑ってる様だな。『担い手』。まぁ、無理もねえぜ。なんたって表のアイツも裏の俺も曖昧な存在だからな‥‥‥‥‥ハハハ!表のあれも相当な奴だからな。あの槍使い女とジジイが可哀想でしょうがないぜ」


「可哀想だと?」


「人は見た目によらねえって事だよ。被害者のふりして怯えてる奴の方が、頭のネジがぶっ飛んでやがるのが多いしな。ジャック・ザ‥‥‥‥っち!やはり、こっちでは、自分自身ではフルネームは言えない使用かよ‥‥‥‥神明の力を与えない気か?あの『お方は』?」


「あのお方?」


「ハハハ!こっちの話だぜ!『担い手』。それよりもお前、俺のフルネームを言ってみろ!あちら側の人族よ」


「‥‥‥‥‥嫌だね。言うわけがない」


「お前のその反応!ハハハ、何だ知ってるくちかよ!つまんねえな、なら、さっきの2人にも勝ち目はありそうだな。おい!ハハハ!まぁ、良い。表のあれも死んだらそこまでの存在って事だな。こっちはこっちで殺し合うか?『担い手』!!神代魔法(怠)『ペオルの叫び』」


ベルフェゴールは自身の周りに黒い空間を生み出し。数千本ある黒い短剣を俺へと飛ばしてくる。


「合間な存在。ベルフェゴール!つうか、また、悪魔かよ!!聖魔法『落遂の聖弾』」


すかさず、俺は聖魔法で『殺人鬼』裏の性格。ベルフェゴールの攻撃を防ぐのだった。


「ハハハ!聖魔法も使えるのかよ?!流石、神ノ使徒。教育されてるな!楽しくなってきたぜ!」


「俺は全然、楽しく無いけどな!!『殺人鬼』」



一方。『パーシヴァルとルドルフ側』


中央特区(セントラル)ブラック・チャペル


「うぅぅ!痛い!痛いじゃないか!!」


「ここに居たか。ジャック」


「ここは?先ほどの大時計塔の内部ですか?」


「あぁ、中は広くてな迷路の様になっている」


「うぅぅ!痛い!嫌だ!痛い!嫌だ!僕が何をした!リップ、ルドルフさん‥‥‥助けて‥‥‥‥助けろ‥‥‥‥何なんだ。以前の僕が何をしたんだよ?あぁ?」


「ジャック?大丈夫か?」


「‥‥‥‥大丈夫か?だって?大丈夫じゃないから痛いんじゃないか?ルドルフさん!‥‥‥もういいや、殺そう!殺して、殺して、殺していてあげるよ!ルドルフさん!!!全員死ねよ!!!!」

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