神無月&天王洲 VS 蝙蝠伯爵 No.7 真の主の貴方の元へ
神話時代の逸話や神代時代の魔神、魔竜、魔獣達の進行により、エウロペ大陸の全土では魔神種や魔獣は知性無き獣というのが常識である。
だが、それは違うのだ。魔神達にも知性があり、喜怒哀楽もある。勿論、魔獣達にも言語能力も、意志疎通し合うのだ。
我々には心があるのだよ。現代の新しき我が灰の主様。
現代時代・数年前『死の大地』夜
(ハハハ！！！死ね！蝙蝠共！！)
(お見事です！我が主)
止めろ！止めてくれ！！
(弱すぎんだよ！！クソ魔獣共！！)
(‥そうですな)
これ以上、この地を荒らさないでくれ！止めてくれ！
(おい！おい！魔神つう奴はこんなにも弱いのかよ？なぁ、ブラッド！！)
(‥‥はい、主様)
貴様は‥‥‥‥神代時代の主様とは違うのだな。貴様は、ただ、殺戮を楽しむ『殺人鬼』だったのか。
(魔神も魔獣も殺し飽きたしよう！今度は人族の奴等を殺してやろうぜぇ！なぁ、おい！ブラッド！！)
(‥‥‥そうですな‥‥‥‥我が灰の‥‥‥‥主様)
貴様は我が灰の主ではない‥‥‥‥我が灰の主様は‥‥‥‥神代の‥‥‥‥ジャック様だけなのだ。現代の貴様ではないのだ。
だから、我が灰は演技をしよう。貴様が殺される舞台を整える為に。
それまで、我が灰は全てを偽ろうを
『オアシス・ノース』上空
「闇魔法『血小の剣』」
「次は血の剣？『炎舞』」
「‥‥‥‥‥アイツ、また、自分の血を使いやがるのか！『雷水の法』」
また、相殺される。
これで残り四割か‥‥‥‥
霊獣に天使族、幻術使い、火魔法の剣士が１人ずつか。
「『血戦の五月雨』」
次は血の弓だ。さぁ、どうやって捌く？
「アハハ、やらせませんよ。神代魔法(天)『朱天籠』」
ほう？天使が全てを塞ぐか、それは予想外な行動を。
‥‥‥‥これで残り。三割。
「見事。では、この技はどうする？闇魔法『超音血涙』」
これは亡き、配下に送る讃美歌の技。
相手の聴覚や脳内を刺激し破壊する魔神種の技よ。
『オアシス・ノース』地上
「やっぱり、何かやり始めたわね！やるわよ。アヤネ」
「はい！ラファエル様！」
「「水聖魔法『天水の献身』」」
再び『オアシス・ノース』上空
「我が灰の周りに白い水？何だこれは？‥‥‥‥ゴボッ？」
「アヤネのお嬢ちゃんとラファエルさんの混合魔法か？聖魔法と水魔法の合わせ技とは初めて見たぜ！」
「おかげで蝙蝠男の攻撃が止んだわね。耳がキンキンしたわね。全く」
「‥‥‥‥‥神無月の嬢ちゃん、ミカエルさんよう！準備するぞ！」
「準備？」
「あぁ！あの聖水の結界が消えたと同時に俺達３つの技を同時に奴に放ち倒す！」
「倒すって！あれを？」
「アハハ、分かりました！鵺さん！」
あぁ、準備してみろ。我が灰はそれに全力で抗ってやろう！
‥‥‥‥‥止められた技を使った事で残り二割。
少し、答えを出すのは早いが‥‥‥‥貴様らの主に賭けよう。
これが最後の技だ。
「ゴボッ！‥‥‥‥闇魔法‥‥‥‥ゴボッ！‥‥‥神代・回帰『流血界闢』」
ブラッドの意識はこの技が発動したと同時に薄れて行く。
懐かしき主に会うために。
今の主と別れる為に。
そして、自身を殺しに来た者達の力を計るために。
「あの蝙蝠野郎！神代・回帰を使いやがった！しかも自爆技か？奴の気配が薄れてやがる！」
「薄れてるって！それ、もう直ぐ蝙蝠男が死ぬって事？」
「そうだ！ここいら一帯を消し飛ばす程の自爆技でな！行くぞ！２人共神代魔法『雷霆の法』」
「あの、蝙蝠男！！何してんのよ！火魔法『火襲刀』」
「アハハ、了解です。神代魔法(天)『火駄天・守』」
自爆し、死に行く。『殺人者』に向かって神獣、火剣士、天使。三身の攻撃が放たれる。
(おお、その攻撃で良い。それで良いのだ。それならば現代の我が灰の主様に届くだろう)
「終いだ！！！蝙蝠野郎！！『雷刀』」
「‥‥‥‥一刀！！！！」
「『火守壁の守』」
ズバアアアアンンン！！！！！！
三身の力によって、ブラッドの上半身と胴体が２つに切りさかれ‥‥‥‥‥
「‥‥‥見事‥‥‥これで我が灰は‥‥‥‥本物の灰に‥‥‥‥なり、塵とかす‥‥‥‥さすれば風に乗り‥‥‥‥天へと昇るのだ」
ブラッドは死ぬ間際に真の主との思い出を振り返る。
(君の名前はブラッドだよ‥‥‥)
(君に私の教養と資産を‥‥‥‥)
(ブラッド。これを)
(ブラッド。後の事は)
(ブラッド)(ブラッド)
(ブラッド！今までありがとう。)
(さようなら‥‥‥‥可愛い‥‥‥‥ブラッド)
あぁ、主様‥‥‥‥ジャック様。今、参ります。
我輩の真の主様。
ジャック・ザ・リッパー様。
神無月&天王洲 VS 蝙蝠伯爵編
終。
