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神無月 VS 蝙蝠 No.1 分身

『オアシス・ウエス』裏通り


「よしっ!此方だ!」


「なら反対側だな」


「だから此方だぞ!」


「じゃあ、また反対側だな」


「だからこの建物の中だって!つうか、何で全部反対の道に行くんだよ!」


「‥‥‥‥なら、ここの建物じゃないな。クロ」


「ニャー、ニャー、うむ。任せろ『黒竜・結界』」


シュオン!


クロの黒竜魔法で結界を作ってもらった。

これも獲物を逃がさない為である。


「入り口は‥‥‥‥まだまだ先だよな?バレて無さそうだな‥‥‥‥つうか、いい加減に姿を現せ!日陰者。聖魔法『昇天の恍』」


「うわっ!何で僕に攻撃する?!セツナ!!って?されてない?」


俺は浄化の効果がある聖魔法でリップの影に光を当てた、すると数秒後。


「‥‥‥‥ギャアア!!!我が灰の身体にひびが!日差しがあぁぁ!!」


「な、何だ?俺の影から変な姿の男が出てきた?」


そんな叫び声を上げてタキシードの服?の様な物を着た痩せこけた男が姿を現した。


「グオオォォ!!焼ける、焼け落ちる!!!」


「‥‥‥‥やっぱり何か居たよ」


「何?あれ?蝙蝠(こうもり)見たいな姿をしてるんけど、何で急に現れたのかしら?」


委員長はそう言いながら同様しまくっている。


「蝙蝠ですわ、蝙蝠!大きいです!夜叉さん」


「蝙蝠?何ですか?それは?」


一部のお嬢様は興奮気味に蝙蝠男を見ている。そういえば、アヤネの奴は昔から変わった生き物を見るのが好きだったな。


「グゥゥ!身体が熱い‥‥‥‥あの場所もまだ突き止めていないというのに‥‥‥なんたる事か主様に申し開きが」


蝙蝠男はそう言って立ち上がろうとしている。


「逃がさないぞ!蝙蝠男。『殺人鬼』の情報を吐いてもらうからな」


「‥‥‥‥お前は‥‥‥成る程。最近、話題の担い手とか言う方ですか‥‥‥それにこの聖魔法は『洗礼者』の1人と見る」


「あぁ、ギャラハットだっ!よろしく!」


「(お、おい!セツナ!何、偽名を堂々と名乗って)」


「(俺はあんまり、敵側に名前を知られたくないんだ。それにギャラハット卿の名前が広まれば、先生の力も増すからな)」


「増す?お前は何を言って」


「我が灰を無視して雑談ですかな?ならば、我が灰はここら辺でお暇を‥‥‥‥」


蝙蝠男がそう言って両手に生えている翼を広げようとするが。


「逃がさないわよ!火魔法『(ほむら)刀』」


スパンッ!


「ぐっ!何をする?!小娘!!」


委員長が腰に差していた『魔刀』を取り出し、蝙蝠男に斬りかかった。


「貴方、オアシス・ウエスの街をあんな風にした一派の1人何でしょう?‥‥‥‥捕まりなさい。そして、罪を償うのよ」


「罪を償う?魔獣と魔神の混血の我が灰に向かって何を言っているやら。小娘の分際で生意気ですな」


委員長と蝙蝠男はにらみ合っている。


「セツナ殿。よろしくのですか?恵殿に闘わせてしまって」


夜叉巫女は委員長を心配そうに見つめながら、此方に走って来た。


「委員長やアヤネが此方の世界に来てだいぶたった。その間に俺や天使達に魔法の手解きを受けてきたんだ。そろそろ、本格的な実戦を積んでもらっても良いと思ってたから、丁度良いかもな」


「そ、それはそうでしょうが相手は得体の知れない相手なのですよ!先ずは魔獣等と闘って頂いた方が‥‥‥」


「その為のクロの結界だろう?この結界内なら相手は身体の動きが鈍くなるし、俺の聖魔法で身動きも悪い。やるなら、今がベストだと俺は思っているよ」


「ですが!それでも」


「夜叉さん。恵なら大丈夫ですわ」


「ア、アヤネ殿まで何を言って‥‥‥‥」


「恵はずっと魔法の袋(黄金の宝物庫)で魔法の練習を行っていました。それに地球でも暴力の日々を行っていたので、あの様に弱っている相手でしたら心配ありません。ねぇ、セツ君」


アヤネはそう言って俺に微笑みを向けてくる。


「あぁ、大丈夫だ。それに何かあれば俺があの蝙蝠男を直ぐに仕留めるさ」


おそらく、目の前の奴は本体じゃないんだろな。魔神の血を引いているのならもっとタフでなくてはおかしい。

だから、この闘いは本番に備えての良い訓練になる。


「知ってる事は洗いざらい吐きなさい!蝙蝠男。神無月流『抜剣』」


「話すこと等何もない!!闇魔法『罵鬥(ばっと)』」


委員長は気迫の籠った一閃を蝙蝠男に繰り出し。

蝙蝠男も黒い骨の様な刀型の武器で応戦する。


「委員長はまだ『神気』は使えない。だが、刀に魔力を纏わせる事は出きるようになっている‥‥‥‥つうか、あの刀。俺がエウロペ大陸中から集めた刀の一つ『紅蓮刀』じゃないか?!何で委員長が持ったんだ?あれは黄金箱に厳重に封印しておいた筈なのに」


「あの刀ですか?あれならば、数日前にタマキちゃんが恵にセツ君からのプレゼントとかで渡してましたわ。とかいう(わたくし)にも杖を渡してくれました」


「夜叉には笛ですね」


アヤネと夜叉巫女はそう言ってタマキから渡された物を俺に見せてくれた。アヤネの方は『水月の杖槍(すいげつのじょうそう)』。これは魔法使いが使えば杖に、槍使いが使えば槍の武器に変わるという、少し変わった魔道武器だ。

次に夜叉巫女は‥‥‥‥これは契約する神獣の数を増やし、使役できる神代の魔道具だ。

おのれ、あの腹黒キツネ。俺が知らん所でなんて物を配ってるんだ。どれもこれも手に入れるのに苦労した一品達だというのに。


「いや、俺、そんなの聞いて無いが‥‥‥まぁ、いいか。それで君らの身が守られるならな」


だが、あの腹黒キツネには一言。何か言ってやらねばな。気が済まん。


俺達のそんなやり取りの一方。


「火魔法『火炎』」


「ぐっ!闇魔法『外灘(バンド)』」


彼方は委員長優勢で闘いが繰り広げられていた。

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