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霧の都市


ゴーン!ゴーン!ゴーン!ゴーン!


深夜の霧の都市でなり続ける大時計塔。


「はぁ、はぁ、はぁ‥‥‥‥何で?アイツが?!ここに居るんだよ?!はぁ、はぁ、誰か助けてくれええ!!!」

ドサリッ!っと、音を立てて倒れ込む中年の男性と‥‥‥‥


カツン、カツン、カツン‥‥‥‥‥


そして、真夜中の霧の都市を1人静かに歩く黒いコートを着た男が獲物を静かに追いかける。



「ヒイィィ!!来るな!来ないでくれ!!●●●●!!」


カツン、カツン、カツン‥‥‥‥


「‥‥‥‥何だ?お前?相棒の事を知ってる口かい?‥‥‥‥ほう!ほうほうほう!ほう!!成る程ねぇ?」


「ハア、ハア、ハア?相棒?いや、お前は●●●●だろう?何を言って」


「‥‥‥五月蝿いねえ?!何を許可もしてないのに喋ってるんだい?あんたさんはよう!!黙りな!」


グサッ!‥‥‥‥ 


「へ?‥‥‥‥ギャああアア!!!俺の!俺の腕がアアあ!!」


「お、お、お、お!!五月蝿い奴だね。人族って奴等はさぁ!!ヒヒヒ、だが、良い讃美歌だぜえ!おっさん!」


「ヒイィィ!!だ、誰か来てくれ!助けに来てくれ!!」


「だから、勝手に喋んじゃねえよ!おっさん!質問に答えな!」


ザシュン!


「ギイィア!!し、質問?!」


コツン、コツン、コツン、


「ちょっと!アンタ!そんなに壊したら話を聞き出す前に死んじゃうわよ」


「‥‥‥‥発言には気をつけなさい。乗っ取りやろうのアルカナNo.◯さん。同じ一桁でも格はあの方の方が上なのよ」


「っち!たかだか『イブ』の使いっぱしりが俺に指図するな。不愉快だぞ」


「それだけ今回の件は重要な案件って事なのよ。分かりなさいな。『殺人鬼』さん」


「‥‥‥‥忠告どうもだな。人形さんよう!それよりもだ‥‥‥‥鍛冶屋の里は何処にある?言いな?これ以上傷つきたくないだろう?おっさん!」


「ギイィ!お前達は最近、出没するという通り魔の一般なのか?それに●●●●が参加してるなんて!信じられん!!正気に戻れ!●●●●」


「黙りな!それに無駄だせ!アイツは今、寝てるからな!ヒヒヒ!!」


ザシュン!


「あ、あ、ああアア!!‥‥痛い!痛い!俺の手が!!職人としての大事な手が!!」


「この人、もうダメね。そろそろ死ぬわよ」


「‥‥‥‥っち!‥‥‥‥」


「フゥ、フゥ、フゥ‥‥‥お前達に話す事は一切無い。そして、この地からさっさと立ち去れ‥‥‥‥」


「五月蝿せええ!!」


「アッ!ちょっとっ!!」


グサッ!


「ガァ!!‥‥‥‥ルドル‥‥‥フ‥‥‥さん‥‥‥」

バタリッ!


「あー、あー、また、殺しちゃって!アンタ、これで何人目よ。全く」


「8人目だな。今回も俺の拷問に耐えられないとは。情けない鍛冶師共だな」


「‥‥‥こんなに切り刻んでおいて。どの口がほざくのかしらね?ねぇ?貴方もそう思わない『伯爵』さん」


「「「「キィー!キィー!キィー!キィー!キィー!」」」」

バサッ!バサッ!バサッ!バサッ!

暗闇から複数の蝙蝠が現れ、その中からスーツ服を着た痩せ細った男が現れる。


「それが我が主の選択ならば従うのみです。クレオ嬢」


「そう!俺は何をやっても許される男!それがこの『殺人鬼』様。何だよ!クレオさんよう!覚えとけ。見張り役の人形さんよう!」


「‥‥‥‥ふん!あっそう!」


「さてと次の獲物は何処のどいつだろうな?!楽しみだな!相棒!!これからの殺人鬼の日々がよう、ヒヒ、ヒヒヒ!!!」


『殺人鬼』はたからに笑い、深夜の霧の中に静かに消えていったと目撃者の証言が、翌日の魔法新聞には書かれていたという。


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