新都市
『黄金の宝物庫』
「どうですか?セツ君。この服似合ってますか?」
アヤネは少し恥ずかし気味に聞いてきた。
現在、アヤネは某ドラ○エの踊り子姉妹が着ている様な服を着ている。だが、あちらよりも露出度は高くない
「あぁ、どちゃくそエロ‥‥‥‥」
「フンッ!」バチンッ!
「痛えぇ!!何でだよ!」
「私の元恋人なら、もっと言葉を選んで感想を言って下さい!変態!」
おもいっきり右頬に平手打ちされた‥‥‥‥このお嬢様、昨日の夜から容赦がなくなってきた。
「何、昼間っからイチャイチャしてるのよ。早く外の世界に行くんでしょう?神成君」
そして、こちらは紫色の和服を着た剣心。神無月 恵サムライが俺達を冷めた目で見ている。こちらも露出度は高くない。胸当てや鎖帷子で防御を固めている為、あの悩ましボディーは影を潜めてしまった、とても残念だ。
「‥‥‥‥何かミカエルとの修行で以前の委員長に戻ってしまったな‥‥‥‥とても残念だ‥‥‥」
「わ、私は元々、こんな感じよ!そう!私は以前の私に戻ったの!ミカエルさんの修行のお陰でね!」
委員長はそう言ってガッツポーズする。
「そうか、それは良かったな。あの闇落ち委員長がもう見れなくなるのか‥‥‥‥残念だ」
「何かいったかしら?神成君」
委員長が鋭い眼光で俺を見てくる‥‥‥‥いや、本当に前の委員長に戻ってしまったんだな。いったいこの数日の間。ミカエルに何をされたのだろうか?
「いや、何もでもない‥‥‥よし!外がどうなってるか見に行くか」
俺はそう言って黄金の宝物庫の中を急いで脱出した。
それは委員長が怖いからだ。
新都市『ガルクドウルク』
「ん?ここは‥‥‥‥何処だ?‥‥‥‥何であっちこっちに建物が建ってんだ?‥‥‥‥それに何だ?あの城壁は?オール・○ーゼか?進撃のあれか?」
「‥‥‥‥何を言ってるんですか?セツ君」
「遂に壊れたわね。神成君」
2人は俺の言動に呆れているようだ。全く、お嬢様育ちのやからには分からないジョークだろう。
「‥‥‥‥そんな事より。ここ『ガルクド』だよな?何でもうこんなに建物ができてんだ?俺達が寝ている間に何が起きたんだ?‥‥‥つうか、あのテンガロンハットの帽子。ラインバッハか?」
俺はラインバッハの方へと向かって行く。そのラインバッハはというと部下らしき人達に指示を飛ばしている。
「エウクレイア神殿の者達はもう着いたか?」
「はい!先程、ライン財団の宿泊場へお着きになられました」
「よし!エウクレイア様。もう少しお待ち下さい」
「は、はい!エゴル。私は大丈夫ですのでお構い無く‥‥‥‥」
「ならば、もうしばらくの間。俺の近くにいてくださいね。時期にナルカミ氏達も来ますので」
「わ、分かりました。私のエゴル」
「はい!貴女のエゴルです‥‥‥オッホン!モニュメント荒野の各部族の者達は現在、何をしている?コース社員」
「はい!ラインバッハ様。各部族の戦闘部隊は隊を作り。西側の十字軍『テンプル』に備えて待機しています」
「部族達もこれ以上の抑圧はされたく無いようだな」
「はい、アステラ族、ラテア族、ヘファ族等の族長達は今回のラインバッハ様のご帰還に大変喜んでらっしゃるそうです」
「そうか‥‥‥では、非戦闘員の部族の者達はこの新都市『ガルクドウルク』に来るように伝達しろ。それと『悪魔の淑女』共のせいで難民になった者も同様にな」
「はい‥‥‥‥ですがそうなるとこの新都市の人工的が爆発的に増えてしまい、食料問題や人同士での争いが起こる可能性がありますが」
「食料問題か‥‥‥‥それは今、こっちに走って向かってくる。少年がどうにかしてくれるだろう」
「少年ですか?それはいったい?」
「オーイ!ラインバッハ!」
「おぉ!丁度、良いところに来てくれたな!ナルカミ氏よ」
「ん?丁度良い所?それはどういう事だ?」
「フフフ、それはこういう事ですよ。社長カミナリ君」
ガシャンッ!ジャラ
「は?ガシャン?‥‥‥‥何だ?この鎖は?」
「フフフ、仕事の鎖です。社長カミナリ君」
「「「「「うん!うん!」」」」」
俺の後ろから社畜の声が聴こえてきた。
「お、お前らは『ライトニング商会』の従業員」
「さぁ、仕事の時間ですよ!社長カミナリ君。もう逃がしませんよ!貴方が行方不明になった後、副社長による急激な事業拡大と途方もない人で不足‥‥‥全ては社長カミナリ君。失踪が原因!さぁ、責任を取って私達と共に朝から晩まで働き尽くしましょう!!さあ!」
「「「「「「うん!うん!うん!」」」」」」
「‥‥‥‥何だ?人で不足なのか?」
「え?あっはい!ざっと数千人は足りません」
「そうか‥‥‥‥なら、今回の事件で捕まっていた人達を従業員として雇うか‥‥‥‥子供達は‥‥‥ミネル。アテナ地方の『魔術院』のマーリン理事長に連絡を取ってくれないか?」
「へ?魔術院ですか?それはどういう用件ででしょうか?」
「あの羊に変えられていた子供って言っても分からないよな。『悪魔の淑女』に捕まっていた子供達は魔法適正がかなり高い。あの子達はどうやら身寄りが無いみたいだし‥‥‥‥『ライトニング商会』で保護してそのまま魔術院に入学してもらおう」
「‥‥‥‥そして、将来的には有望な魔法使いが商会に入るということですか?」
「いや、あの達の将来はあの子達が決めることだろう?俺達はその手伝いをするだけだっつうの。どうだ?これで人で不足は解消できそうか?」
「そう‥‥ですね。」
「まだ何かあるのか?」
「はい、休みが全然ありません!社長カミナリ君!」
「「「「「うん!うん!うん!うん!」」」」」
ライトニング商会の従業員は涙を流し始めた。
「‥‥‥なら、この手紙を副社長か?それと他の連中にも送っておいてくれ。これからは週休二日制の実施と祝日と長期休暇を設ける事。後はサービス産業の事業拡大の縮小をする様に書いといた」
「週休二日?祝日?長期休暇?事業拡大との縮小てすか?あの?それはいったい何なのでしょうか?」
「‥‥‥とりあえず、手紙を送れば分かるよ。後、ミネルにはこの本を渡しとく。その本にはさっき言った事の答えが書いてあるから。暗記しておいてくれ」
「は、はい社長カミナリ君!了解です」
「それで?俺に何の労働をさせようとしてたんだ?」
「はい!フレイヤ地方とアテナ地方から輸送してきた食料の等の移動。従業員の増員等。それから‥‥‥」
「分かった。転移魔法で一度に運んでしまおう。それとミネル達は数日間、ちゃんと休め。目が逝ってるぞ、君達」
「私達が休む?」
「「「「うん?うん?うん?うん?」」」」
何で疑問系なんだよ。
「とにかく休め。そして、寝ろ」
「りょ、了解です!社長カミナリ君!」
「「「「うん!うん!うん!」」」」
「‥‥‥セツ君って‥‥‥‥」
「‥‥‥‥やっぱり、ちゃんとすればできるのね」
「はい、先程の変態ぶりは何処へやらです‥‥‥‥はぁ、カッコいい」
「‥‥‥‥アヤネ‥‥‥今なんて言ったの?」
「‥‥‥‥いえ、空耳ですわ」
お嬢様育ち2人が近くで何やら喋っていだが上手く聞き取れなかった‥‥‥‥
とりあえず、俺が寝ている間に色々と動き出していようだ。
『ライトニング商会』は‥‥‥まあ、あの手紙が連中に届けば色々変わるだろうし。
『ガルクドウルク』は半日にして新都市が完成してるし。
後でラインバッハに聞いたら。剣聖グレイの仕業らしい。そのグレイは西の地でモニュメント荒野の部族達と合流し『十字軍』とシャッハーしているらしい。本当に元気な男である。
そして、俺はというと転移魔法をフル稼働して『ガルクドウルク』にライン財団、ライトニング商会、ラインバッハの知り合いの商人や各国の代表、傭兵、難民、モニュメント荒野の難民等をどんどん転移させ、連れてきた。
これは大規模・転移魔法の魔力は以前、手に入れた15003人の大切な仲間の魔力をフル活用させてもらった。今頃、大切な仲間達は色々な所で疲労困憊に陥っているだろう。
これだけの人や人材が集まれば何が起こるか‥‥‥そうそれはエウロペ大陸に新しい都市。『ガルクドウルク・エゴル』が誕生したのだった。す




