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ライン財団

「朝明けから凄い演説だったわね。フワァ~」


ルシファーが眠そうに欠伸(あくび)をしている。


「あぁ‥‥‥‥だがこの廃墟と盗賊達の死体はどうするかな‥‥‥放っておくとアンデッドになるし‥‥‥聖魔法『天意の明朗』」


俺が『ガルクドウルク』周辺に天意の明朗をかけた。この魔法はアンデッド系の魂が縛られ。天に昇れ無い者達を解放する聖魔法。


(おお‥‥‥ありがとう。ありがとう)

(俺は‥‥‥‥死んだ?だが‥‥‥安らかだ‥‥‥)

(悪魔の‥‥‥呪縛が‥‥‥終わっ‥‥た)


「次々に魂が登って行く‥‥‥‥主君。良いの?相手は『悪魔』の部下。盗賊何でしょう?」


「‥‥‥良いんだ。彼等をこのまま、この廃墟と化した荒野に居させる方が酷だろう」


「そう‥‥‥‥相変わらずの中途半端な優しさね。本当にそこは変わらないのね。フワァ~」


眠そうに目を擦るルシファー。


「カミナリ様よう俺は小型化してるぜ!ドロンッ!」

ボンッ!


「鵺様が‥‥‥‥可愛らしい手乗りサイズの兎の姿に変わっただと?」


「ミーミー!この姿でカミナリ様の旅が終わるまで、フードの中に隠れてるぜ!ミーミー」


鵺様はそう言うと俺のマントの中に潜り込んだ。


「では、『ロンギ』は魔道具に化けておきます。ドロンッ!」


7の秘宝の『ロンギヌス』は指輪状の形に変化し、右手薬指にはまった。


「‥‥‥薬指‥‥‥なんか後で勘違いされそうだか‥‥‥今はいいか‥‥‥」


「ふむ!‥‥‥‥盗賊共の死体は天に昇天した後、消えたのか?カミナリ様」


剣聖グレイが俺に聞いてきた。


「あぁ、みたいだな‥‥‥ (本来はそんな事無いはずだが‥‥‥ルシファーが何かしたのか?死体を浄化しアンデッド化を防いでくれたみたいだな)」


「そうか!ならば、廃墟の瓦礫は拙者が処理しよう」


「処理?」


「いくぞ!!オルタナ・地剣術『天変地剣』」


「いや!いきなり何しとんじゃ!!お前!!!」


ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!

ザシュン!ザシュン!ザシュン!ザシュン!

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!


俺の目の前で廃墟の瓦礫が凄まじい勢いで、細切れに切り刻まれていく。


「ほう!廃墟が更地に変わっていくな。流石は剣聖グレイ・オルタナティブ。仕事が早いな」


「オホンッ!そんな事よりも。ラインバッハさん、此方が『ガルクドウルク』新設の予算予定表でして」


「‥‥‥ミネル‥‥‥相も変わらない仕事好きだな」


「いいえ!この緊急の仕事が終わらないと『アヌビス』での仕事が終わりませんので!」


「‥‥‥そうか‥‥‥それは大変だな。くれぐれも身体には気を付けろ」


「はい?私の身体はいつも大丈夫ですが?ラインバッハさん」


ミネルは疲れきった顔でキッパリと言った。


「‥‥‥‥おいッ!ナルカミ氏よ!お前の『ライトニング商会』はどうなっている?幹部の従業員の頭がおかしくなってるぞ」


「従業員って‥‥‥俺はただ初期投資の金をミネル達に預けただけのスポンサーなだけでだな。いや、そんな事よりもこのバカ剣聖が起こした地形破壊を注意しろよ!‥‥‥‥ミネルの頭がおかしい?‥‥‥地球じゃあ皆、そんな感じだがな」


「お前の世界の働き方はどうなっているんだ?ミネルを見てみろ明らかに寝不足で疲れきった顔をしているぞ」


「エヘヘ、仕事が終わりません。社長ナルカミ君。エヘヘ」


「いや、俺は社長じゃなくて、ただのスポンサーでだな‥‥‥‥金を預けた『オリオン』達はどんな働き方をさせてんだ?全く。ミネル、暫く休んでて良いぞ!つうか、寝ろ」


「はっ?寝る?!なんと言う甘美な響き!!」


「‥‥‥‥眠れ!!黄金航路『催眠の旅』」


「あれ?突然の眠気が‥‥‥‥」バタリッ!


ラインバッハがミネルの様子を見かねえ催眠魔法?の様なものをミネルにかけた。


「見てられんぞ!ナルカミ氏よ!もっと働く従業員を大切にしろ!」


ラインバッハがめちゃくちゃキレている。


「いや、だから、俺の商会じゃなくて無くてだな」


「それでもだ!発起人ならば責任を持て!始めた者の責任なんだからな!」


テンガロンハットを被った美人はそう言ってぶちギレた。


「‥‥‥おいおい!まだ、空のあれは切れて無いのだろう?そんなやり取りを見られていて大丈夫か?」


絶賛、地形破壊をするバカが何か言ってきた。


「何?‥‥‥‥というわけだ!皆の者。俺は人を大事にする!集え俺の元へ」ブオンッ!


ラインバッハは最後の演説を言い終えると。急いで自身の魔法を解いた。


「‥‥‥‥これで大丈夫だろう」


「大丈夫か?俺には放送事故にしか見えなかったぞ」


「誰のせいだ!ブラック商会代表があ!」


「誰がブラックだ!俺は出資者だっつうの」


「フワァ~、演説は終わったのね‥‥‥主君。漫才はその辺にしておいて救出した捕まっていた人や子供達を外に出してあげたら?」


突然、ルシファーは俺達の話に割り込んできた。


「ん?あぁ、そうだった!そうだった!集えわが同胞!!(イスカンダル風)」


ピカーン!シュン!シュン!シュン!シュン!


魔法の袋(黄金の宝物庫)から次々と人が現れる。


「こ、ここは?」「僕達。売られる外だったんじゃ?」

「ママ?何処~?!」「お母さん!お父さん!」


「私達は?解放された?」「奴等がいないぞ?!」


外に出されて困惑している人々。


「皆の者聞け!!!俺はラインバッハ・エゴル!!お前達を解放した立役者だ!!」


「‥‥‥エゴル?冒険家の」「何故ここに?しかも何で更地になってんだ?『悪魔』達は何処に行ったんだ?」


「パパ、ママ!!」「怖いよー!」


「あぁ、よしよし~!あなた達。大丈夫よ!もう悪い人達はいないからね~」


‥‥‥先程まで眠そうにしていたルシファーが子供達に近づき、興奮しながら子供達を見ている。


「ルシファーが子供好きだったのは知っていたが‥‥‥‥何であんなに興奮気味なんだ?」


「ハア!ハア!ハア!もう心配無いわ!ハア!ハア!」


「ママ!!何処!!!」「うぇーーん!怖いよー!!」


阿鼻叫喚の騒ぎである。


「騒がしくなってきたな。ナルカミ氏よ!転移魔法で俺の部下達。『ライン財団』の奴等をここに連れて来てくれないか?そして、今回の以来と転移輸送の報酬

それと今後の定期利益はこれでどうだ?」


ラインバッハはアステラ部族の集落の地図と今回のけんの依頼報酬が書かれた紙を俺に見せてきた‥‥‥‥‥そして、俺は目を疑った。巨額!とてつもない巨額の数字が書かれていた。

「‥‥‥‥なんだ?この巨額の報酬は?こんなに貰って良いのか?ラインバッハ」


「あぁ、それでも少ない位だと俺は思っているが‥‥‥足りないか?足りないならもっと出せるが」


「いや、十分だわ。これ以上はいらん」


「そうか‥‥‥金が足りなかったら直ぐに言ってくれ。ナルカミ氏よ」


「あぁ、分かった‥‥‥‥それとモニュメント荒野北西のアステラ部族の集落か」


「あぁ、そこに部下達を待機させてある。人数はだな」


「了解!行ってくる!」


「‥‥‥数万人は入るから、何人かの代表の名をこの紙に書いてあ‥‥‥‥って!行っちまった!」



『モニュメント荒野』・アステラ部族の集落


「素晴らしい演説だったな‥‥‥ラインバッハ様の演説は!コードちゃん」


「えぇ、流石は我々のボスですね!レースさん」


シュン!


「ん?この場所でいいのか?‥‥‥‥つうか、人が沢山いないか?数千‥‥‥いや、数万は入るよな?ラインバッハの財団ってどんだけ規模がデカイんだよ!」


「‥‥‥‥レースさん!!前方にラインさんに絡まれていた。青年が目の前に」


「何?ラインバッハ様に絡み付いていた変態だと?」


「‥‥‥‥いいえ、青年です。レースさん」


「何か騒がしくなってきたな‥‥‥‥面倒だ。さっきまでの闘いで魔力もそんなに消費してないしな‥‥‥神代・回帰‥‥‥『転移開闢』」


アステラ部族の集落に巨大な転移魔法陣が敷かれる。


「これで全員か?個別転移と併用‥‥‥『転回廊』」


シュン!シュン!シュン!シュン!


『ガルクド』改めて『ガルクドウルク』


シュン!シュン!シュン!シュン!


「ただいま~!全員連れてきたぞ!」


「おぉ!!直ぐに来たか‥‥‥って!いっぺんに連れてきたのか?!」


シュン!

「貴様!!って?ラインバッハ様?」


「だから、青年ですよ!コースさん!!」


「レース社員にコード社員か‥‥‥良く来てくれたぞ!お前達!!!」


「ご無事でしたか!ラインバッハ様」

「ラインさん!怪我は無いですか?」


「あぁ、それよりも動き始めるぞ。二人共!この地『ガルクドウルク』を再建するぞ!」


「「はいっ!ラインバッハ様!!!」ラインさん!!」


「‥‥‥‥子供達もこれで安心ね‥‥‥フワァ~、私も興奮して疲れたから寝るわね。主君。北の地の『本番』には間に合わせるから‥‥安心して」


シュン!


「あっ!ちょっと待ってくれ!ルシファー!君に幾つか聞きたい事があるんだ!‥‥‥‥寝ちまったか‥‥‥‥それに北の地の『本番』?‥‥‥‥『殺人鬼』の事だよな?‥‥‥もう朝も開けたし当たり前か‥‥‥俺も少し寝よう。グレイの奴は‥‥‥」


「ワハハハ!更地にするでござる」


「まだまだ、元気だな‥‥‥鵺様‥‥‥」


「ミーミー!なんだ?カミナリ様」


「俺は少し寝ます。後、よろしく‥‥‥」


「おう!休みな!カミナリ様お休ミー」


俺は鵺様にそう言って、黄金の宝物庫の中に入って行くのだった。

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