天夜決戦・悪魔の淑女と天使の円舞曲 No.10 『ルーキフェル(明けの明星)』
『神代後期』神魔竜戦争・終結時
(アハハハハハ!!凄いわ!凄い!沢山死んだわ!あんなに沢山!メエメエエエエ!!アハハ!!少しばかり魔神共に『情欲』を与えたら、ここまでの成果が上がるとは!地上の生き物はあまりにも愚かなものだ!メエエエエ!!アハハ!)
シュイン‥‥‥スタンッ!
(‥‥‥‥何?‥‥‥これは?‥‥‥天使の子供達は何処に?‥‥‥)
(おや?おや?!これはあれは?私よりもNo.が高い『節制』じゃない!遅かったわね!遅かったな!『節制』‥‥‥いや、ルシファー!!!メエ、メエメエエエエ!!!)
(‥‥‥あなたは?‥‥‥確かサタンの部下?)
(そんな古い話を持ち出すなよ?『節制』!アイツは消えたんだよ!あの化物の腹の中にな!そして、私は自由と強さを得た。そして、今回の魔神と人類共の戦争の功績でアルカナNo.の位をあげる!そう!お前よりもだ!『節制』!!!)
(功績?ではこの惨状はあなたが起こしたというの?地上に避難させていた天使の子供達を殺したのも?)
(メエメエメエエエエ!!当たり前だろう!馬鹿か?!私は『悪魔』のアルカナだぞ?!悪魔は何でもするものだろう?大天使様よう?メエメエエエエ!!)
(‥‥‥‥‥そう!‥‥‥‥ルキフェル・タスク・『カルメン・アウローラ』‥‥‥‥死んで償え。黒羊よ!さらばだ‥‥‥)
(ハァ?何だ‥‥‥その穢れ無き‥‥‥光は!!メエメエエエエ!!!!!)
黒羊の『悪魔』は一瞬にして『節制』が放った光に消されたのだった。
(‥‥‥‥生存者を探さなくては‥‥‥‥)
(‥‥‥‥おい!そなた)
(ん?誰か入るの?)
(俺様は『教皇』の神座に座すものだ)
(『教皇』?誰かしら?)
(『節制』は仲間の『悪魔』に攻撃し我々を裏切ったと皆に伝えるが良いのか?悪いのか?返答次第ではそなたの先の行動に制裁を加えるが?)
(‥‥‥‥好きに解釈しなさい‥‥‥‥でも不安定な状態の私に今、攻撃すれば貴方は少なからず身体の何処か一部は欠損する羽目になるわ。確実に)
(俺様を‥‥‥‥『教皇』に指図する気か?天使風情が?!)
(だから解釈次第よ。それに彼には何時でも出入りは自由と『ラグナログ(神々の黄昏)』に入る時に言われているわ。貴方より上の方にね)
(‥‥‥‥っち!!‥‥‥‥もう行け。今回は見逃してやる‥‥‥変わりにあの『悪魔』を至る事に決めた‥‥‥‥さらばだ‥‥‥‥永遠にな)
シュイン!
(‥‥‥‥消えた?‥‥‥どうやら見逃してくれたみたいね‥‥‥そんな事よりも、今は生存者を見つけなくては!)
‥‥‥‥‥。
『無闇の拷問部屋』
グサッ!
グサッ!グサッ!
(メエ!!メエメエエエエ!!)
(‥‥‥申し開きはあるか?『悪魔』よ?俺様に恥をかかせ!)
グサッ!
(メエメエエエエ!!ギャああアア!!!『教皇』様!!!!止めて下さい!!!メエ、メエメエエエエ!!!)
(そして、貴様の軽率な愚行が大事な戦力を一つ失わせた事の申し開きは?)
(ありまず!あります!メエ!全てはあの裏切り者者が!『節制』が!ルシファーが悪いのですメエ!!!裏切り者を!アイツを消す為なら何でもする所存で!メエエエエ!!)
グサッ!グサッ!グサッ!
(メエ!!メエメエエエエ!!ギャアアア!!)
(‥‥‥‥だから『悪魔』のアルカナを与える奴は『ディアブロ』か『ベルゼ』にするべきだと俺様は言ったんだ!『代理人』よ!)
(‥‥‥もう良い。このままではソイツが昇天する。戒めはその辺にしてくれ。『教皇』よ)
(‥‥‥‥ふん!相変わらずの緩さだ‥‥‥此度の地上の戦争も俺様に全て託しておけば『節制』の離脱を防げていたものを‥‥‥ふん!)
グサッ!
(ギャアアア!!!)
(‥‥‥‥はぁ‥‥‥)
(ではさらばだ!『代理人』と馬鹿な黒羊の『悪魔』よ)
シュイン!
(メエ!!メエメエエエエ!!)
(我も行く‥‥‥貴様もここで長居するなよ。『悪魔』‥‥‥いや『悪魔の淑女』よ。さらば)
シュイン!
(‥‥‥‥クソッ!クソッ!痛えええ!!メエ!!メエメエエエエ!!‥‥‥全てはアイツが悪い!アイツが!アイツが!殺す!絶対に殺してやる!ルシファー!!!!!!)
‥‥‥‥‥‥。
現在。『ガルクド』
ドガアアアァァンン!!!
「‥‥‥互角ではないな。明らかにルシファーの方が押している。だよな?『ロンギヌス』」
「それもその筈ですよ。ルシファーが使う魔法は神明魔法を昇華した上位魔法なのですから」
「神明魔法を昇華した魔法?何だそれ?」
「それは‥‥‥『ロンギ』には解りかねますよ。この闘いが無事に終わったら『黒龍』辺りに聞いてください」
「‥‥‥あのアル中が知ってるのか?」
「知りません!」
「おいっ!」
そんなやり取りを7の秘宝『ロンギヌス』としていると。
「メエエエエ!!メエメエエエエ!!死ね!死ね!『黒羊断頭』」
「メエエエエ!!!メエメエエエエ!!」
血まみれの黒羊が叫びながら、ルシファーに向かう。
「相も変わらない下品なモノを‥‥‥『オウィディウス』」
「ファーー!!」
「ラ~!ラ~!」
「また、復唱‥‥‥讃美歌か!!!相も変わらない子供好きが!メエ!メエメエエエエ!テメエの前で殺してやるよ!!クソッ!天使!!!『五芒星・バフォメット』!!!メエエエエ!メエメエエエエ!!終わりだよ!!クソ天使」
「‥‥‥そうね‥‥‥そろそろ終わりにしましょう。『悪魔』・バフォメット‥‥‥『ルシフェル・タスク』‥‥‥『ルーキフェル(明けの明星)』‥‥‥‥今宵のこの悪夢に終止符を討たん‥‥‥『イザヤ・エゼキエル』」
それは金色の幸輝。
全ての邪悪を、黒を、暗闇を打ち消す黄金の輝きだった。
ヘファイストス地方の暗闇の中で光と闇が演舞した後に現れた黄金の光だった。
「メエメエエエエ?!何だ?この金色は?メエメエエエエ?!!」
「さようなら。哀れな『黒羊・バフォメット』‥‥‥永久の眠りへいきなさい‥‥‥‥『ルキフェル(光をもたらす者)』」
「や、止めろ!来るな!止めろ!!!!メエメエエエエ!!死ぬ!消えてしまう!消滅する!!!嫌だ!!メエ、メエメエエエエ!!!!!!」
『黒羊悪魔』・バフォメットは断末魔の叫びを歌い。自身が展開した羊達を伴って苦しみながら消滅していったのだった。
シュン‥‥‥‥‥。
「‥‥‥‥一夜の円舞曲は終わり明星の日が昇るのね‥‥‥‥敵は取れたわ。子供達‥‥‥‥遅くなってごめんなさい」
全ての黒羊が消滅した後。ルシファーは天を見上げ、涙を流しながら祈りを捧げるのだった。
勝利者・天使・ルシファー
天夜決戦・悪魔の淑女と天使の円舞曲編。
終。




