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天夜決戦・悪魔の淑女と天使の円舞曲 No.5 勇者と鵺

数年前


『列島・大陸』鵺の魔殿


(蓬莱様‥‥‥‥こんな不気味な所に本当に伝説の神獣が奉られてるんですか?)


(おうよ!俺の古くからのダチだ。あんたが西の大陸‥‥‥あうるぺえ大陸か?に帰る為の手段を何かしら知ってるかも知れないからな)


(だけど何の気配もしませんが?‥‥‥‥それに何か‥‥‥蓬莱神社みたいに汚いですね)


((何が汚いって?))


(おや?何処からか声が‥‥‥とりあえず、掃除しましょうか?どうせ、誰も来なそうだし‥‥‥‥そうだ!魔道具と魔道札で補強して神格もこの魔石を奉納して)


(お、おい!カミナリ様よう!何をやり始めでやがる)


(おい!止めろ!蓬莱よ!早く止めろ!何だか悪い予感がする)


(ん?何か言いました?蓬莱様に‥‥‥小さい?キメラ?‥‥‥まぁ、いいか‥‥‥これがこうで‥‥‥あれがこれで)


(お、おい!止めさせろ!!蓬莱!)


(ん?その声は‥‥‥鵺殿か?久しぶりだな)


(そんな事より。何、人間なぞに好き勝手やらしている?おかげで俺様の力が‥‥‥あれ?力が昔の様に戻ってるぞ?)


(‥‥‥すげえだろう?何処でそんな技術を身に付けたのが分からないがな。俺達。神獣や神龍の神格の回復ができるんだぜ。あのカミナリ様つう人はよう)


(カミナリ様だあ?)


ドガアァァ!!!バゴーン!


(って!おい!!!俺の魔殿を何、破壊しようとしてやが‥‥‥る?‥‥‥‥新社の様に新しく作り変えられてる?だと?神聖も昔みたいに戻って来ている?どういうことだ?)


(あれ?まだ、居たのかい?キメラ君‥‥‥君もだいぶ弱ってるな‥‥‥『神格結晶』の飴だよ。ほら、たんと食べな!)


(お、おい!そんな大量に何を‥‥‥って!口に押し込むなー!ガバッゴボッガバッ!)


シュン!ピカーン!


(おお!鵺殿の力が神話時代よりも更に強く‥‥‥‥なってんだ?)


(昔、経験値稼ぎに魔竜を殺しまくったんです。腹いせも込めて。その時に出てきたのが大量の『神格結晶』って!キメラ君がごっつい獅子に変わっちまった?)


(‥‥‥お、俺の力が‥‥‥全盛期以上に強くなってるだと?)


(‥‥‥最早、出鱈目だぜ。カミナリ様はよう)


(‥‥‥‥可愛いキメラ君が化物に変わっただと?‥‥‥‥抹殺しなくては‥‥‥)


カミナリ様はそう言って懐から黄金の長剣を取り出した。


「止めろ!止めろ!何だ!その神創武器は?!俺は鵺の魔殿の主。『鵺』本人だぞ?」


「鵺本人?‥‥‥‥それにしてはこの場所の神聖は低いような?‥‥‥‥」


「そりゃあ、そうだぜ!カミナリ様よう。現在、西国の国々で黒龍様。事、『八岐大蛇』が暴れまわって各神社仏閣の神聖の格は落ちまくってるからな」


「じゃあ、昔、手に入れた『神玉』を割ったらどうなります?」


パリンッ!


「ん?何だ?その神聖の塊の水晶は?‥‥‥‥って?何を割ってんだ?!小僧」


「いや、そんなの事より‥‥‥‥鵺殿。鵺殿の鵺の魔殿周囲が神代位の神聖に戻ってるぞ‥‥‥‥」


「は?何だと‥‥‥‥本当だ。小僧!お前え何をした?つうか!お前は何者だ?」


「はい?俺は勇者ですけど?それより、ここまでしてあげてたんですから。僕と契約して契約者になって下さいよ。そして例の鳴神様に会わせて下さい。ニヤニヤ」


カミナリ様はそう言うとニヤニヤしながら俺の首元をワシャワシャし始めたのだった。


まさか、あの後。『八岐大蛇』討伐までのお供に連れていかされるとは思いもしなかった。



ヘファイストス地方『ガルクド』


「‥‥‥あの笛を見ていると色々と思い出しちまったな」


「鵺殿?」


「‥‥‥‥嬢ちゃはカミナリ様と契約してんだな。ならば『契約思考』をお互いに使えるな」


「契約思考?それはいったい?」


「お互いに契約者が同じ時に思考を共有できる力だ。いくぜ!『契約共有』」


「はい?『契約共有』?!」


パリンッ!パリンッ!


「‥‥‥‥え?脳内に鵺殿の視点と?これは楽曲?」


「吹きな!嬢ちゃん!」


「は、はい!ピュルルーーー!!!」


「さっきから黙って聞いていたが何をするかと思えば‥‥‥何をする気だ?化物が!」


「化物じゃねえ!『七原龍』鳴神様に使える神獣『鵺』だ!小僧」


「七原龍だと?何だ?それは‥‥‥まぁ良い‥‥死ね。化物!風魔法『地爆風』」


「‥‥‥何だ?その魔法は‥‥‥‥和国じゃあ見ない技だな‥‥‥良いぞ!嬢ちゃんの魔力が流れ込んで来やがる。神話・伝来『龍火懺(りゅうかざん)』」


「龍の形をした‥‥‥火?夜叉の力を鵺殿が使って入るのですか?」


少し離れた場所で嬢ちゃんが不思議そうに此方を眺めている。


「くっ!何だ?その禍々しい火竜は?喰らえ!『旋風』」


「‥‥‥‥前に喚ばれた時は、妖精竜の娘が相手だったが今回の相手は随分と格落ちだな。『龍火の法・伏魔殿』」


『悪魔の淑女』の『左腕』エルガーの回りに色々な形の骨簿が現れる。


「な?次から次へと何なんだ?!」


「北の大地の方が強者が集まってるじゃねえか?今回は連れて行ってもらうか‥‥‥‥『龍火牢殿』」


『左腕』と伏魔殿の周囲に鵺が出した火龍は纏わり付く。

ボッ!


「お、俺の身体が燃え、燃えている?!ギャアアアア!!!熱い!熱い!誰か!水を!!」


「どのみち悪人だろう?ここに来る前に崩壊する建物内を見たが‥‥‥‥あれは人族の死体か?おい?!それだけじゃねえな。多種族のガキを拐って何をしてやがった?討伐野郎」

 

「そ、そんな事より。み、水を‥‥‥‥く、くれ‥‥‥‥」


「‥‥‥‥‥もういい。消えな。神話・伝来『龍雷』」


「ギャアアアアアアアア!!!」


‥‥‥‥『左腕』は丸焦げになり。生き絶えたのだった。


「‥‥‥終わったな。」


「鵺殿ーー!」


「嬢ちゃん!ここに捕まってる。◯隷や子供達を解放するぞ!カミナリ様の雷撃が殆んど当たってない場所に捕まってる筈だからな」


「は、はい!了解です鵺殿。でも、ここは最早、戦場‥‥‥‥安全な場所等。何処にも‥‥‥」


「それなら!安心しな。タマキ殿」


「ハイハイ!鵺様。お久しぶりです」


「今回は俺がカミナリ様のサポートするぜ、だからタマキ殿は『悪魔の淑女』に捕まってる奴等を一緒に救いだしてくれ」


「了解です。では、捕まってる方々を捕まえてご主人様のモノにしますね」


「え?今なんて仰いました?」


「あぁ、頼む。じゃあいくぜ!。背中に乗りな。嬢ちゃん!!」


「は、はい!鵺殿。って!速い?!」


神獣・鵺対『左腕』


勝利者 神獣・鵺

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