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天夜決戦・悪魔の淑女と天使の円舞曲 No.2 久しぶりの感覚

『ガルクド』空中


「‥‥‥‥あいつら、おっ始めたか‥‥」


「‥‥‥旅団共の悲鳴が響き渡ったてくるな」


「セ、セツナ殿。夜叉達も下におりまするか?」


「‥‥‥‥‥」


「セ、セツナ殿?」


‥‥‥‥あぁ、1ヶ月振り位か?この感覚は‥‥‥地球で決して味わえない感覚。

魔力が自由に使える感覚‥‥‥‥最初に地球に帰還した時は無くなって良かったと思っていたがな。


いや、無くても別に良いという感覚は今でもちゃんとあるか。魔力が無くても地球でならば、大概の事は自分でどうにでもできるからな。金や人に頼めば大概は上手くいくからだ。


地球では金と人が力だ。


では、異世界は?


‥‥‥‥異世界は‥‥‥‥力こそが全てであろう。


『魔法』『神気』『剣技』『魔道具』『女神の祝福』等。色々な能力や力が、この異世界『アリーナ』には存在する。


そして、俺はそれらの力を死に物狂いに、強制的に、追い詰められ、身に付けてきた。


決して地球では、会得する事ができない力だ。


「やはり、外の世界で自由に魔力を使えるのは素晴らしいな。夜叉巫女」


「え?えぇ、そ、そうですね‥‥‥‥いや、それよりも今は『悪魔の淑女』を倒すのでしょう?」


「‥‥‥‥ん?あぁ、そうだったな‥‥‥‥かつての体格、体力、腕力‥‥‥つまり全盛期の身体はもう無い。エクスカリバーは消えたからな‥‥‥‥では、何が残ったと思う?ラインバッハ」


「‥‥‥‥莫大な魔力総量と知識と技術か?ナルカミ氏‥‥‥‥それを俺に聞いてどうしたというのだ?さっきから変だぞ!ナルカミ氏よ!」


「あぁ、少し気持ちが高揚してるんだ!アヤネと委員長は今は居ない‥‥‥素の魔力が使えるこの嬉しい状態に脳が少し(たかぶ)っている。ストッパーのエスフィールやヒスイにセシリアも今回は居ない‥‥‥最初から全力で行けからな‥‥‥ハハハ」


「セ、セツナ殿?」


「おい!何を考えている?ナルカミ氏」


「ヘファイストス様の娘さんは‥‥‥‥‥彼処(あそこ)か‥‥‥‥雷魔法‥‥‥神代・回帰『万雷神楽』」


‥‥‥‥『ガルクド』の天空に暗雲が立ち込み。

闇夜を照らす月を隠す。


「こ、これは‥‥‥‥最上位の雷魔法」


「おい!ナルカミ!!貴様!!」


「安心しろ。エウクレイアには当てない。つうか当たらないだろう。神級の人には‥‥‥‥『雷来長楽』‥‥‥踊れ。盗賊共‥‥‥いや、旅団だったか?」


『ガルクド』淑女の部屋


バタンッ!


「あ、姉御!剣聖と黒い竜が暴れまくってます」


「見れば分かるわ‥‥‥ラースカード。全く、獲物があっちから来てくれたと思ったら。旅団の連中を殺し始めるなんて!どうなってるんだか‥‥‥」


バタンッ!


「お頭!そ、空から!天空から雷が降ってくる」


「次はあんたなの?エルガー!‥‥‥砂漠の『クロスロード』軍の魔法使い共でも来て‥‥‥」


その瞬間。


ドドドドドドドドドドドドドドドド!!!!!!


バリバリバリバリバリバリバリバリ!!!!!!


雷の雨‥‥‥誤字に思われるかもしれないが‥‥‥表現を説明しようとすればそれが正しいと思われる。雷の雨が『ガルクド』全体に容赦なく降り注ぐ。


「あ、姉御!!建物が!人が!」


「見てれば分かるわ!破壊されて、落雷に撃たれているのもねえ!!!くそっ!何処の馬鹿がこんな悪ふざけを?!」


「‥‥‥ここに入る俺がだよ。『悪魔の淑女』さん」


「は?誰?いつの間に中に入って?‥‥‥来てんのよ」


「‥‥‥‥根城だからって油断してたな。魔道具・『雷爆機雷』‥‥‥ヘファイストス様の娘さんは貰うな。行こう」


「へ?あ、あの‥‥‥」


シュン!シュン!


「はっ?何言ってんのよ?あんた‥‥‥」


(起爆‥‥‥‥)


ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!


その後、『モニュメント荒野』ガルクドの地形図は書き替えられると。後の魔法新聞は語った。


シュン!シュン!


「よっと!」

「キャア!」



「なっ?!ナルカミ?エウクレイア様?」

「良かった!無事でしたか‥‥‥‥いきなり居なくなった時は何事かと思いました」


俺とヘファイストス様の娘さんは転移魔法で上空へと帰還した。



「ほら、救い出して来たぞ。ラインバッハ!エウクレイア様だ。これであんたから受けた依頼は達成だよな?」


俺はそう言ってエウクレイアをラインバッハの近くまで連れて行った。

ちなみに上空の足場は夜叉巫女の空間魔法『天空闘技』で簡易的な足場が作られているので安心だ。


「‥‥‥ありがとうっと言おう。ナルカミ氏よ‥‥‥しかし、お前は行動が速いな。俺ならばもっと入念に準備をしてから事に至るぞ」


「そうかい、今回は特別だ。『オアシス』には神煌具を修理くれる職人達がいる。彼等の安全の為にここいら一帯の旅団や盗賊を全て駆逐するぞ。ラインバッハ」


「何?神煌具の修理だと?」  


「あぁ、ラファエルに続いてミカエルもそろそろヤバイからな。変な邪魔はこれ以上勘弁だからな‥‥‥だから、朝までに全て終わらせよう!‥‥‥‥雷魔法『召喚術』‥‥『(ぬえ)』」


バリバリ‥‥‥‥バリバリバリバリ!!!!!!


ドゴーン!


「‥‥‥‥久しぶりだな!カミナリ様。用件は?」


「鵺様!悪魔を狩ります。力を貸してください」


「おうよ!主・カミナリの仰せのままにだ!!!」


雷の神獣来たれり



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