翌朝
夜叉巫女と剣聖グレイの闘いから一夜明け。
俺は性も根も尽き果てていた‥‥‥‥
『黄金の宝物庫』
「‥‥‥フゥー!一晩中‥‥‥‥楽しんでしまいましたわ‥‥‥」
「す、凄かったわ。神成君、ありがとう‥‥‥」
‥‥‥身体中が痛い。ウリエルが用意したという。お仕置きの鞭とかいう物で目の前の少女2人にお仕置きされていた。
「あぃ‥‥‥‥お二人には多大なご迷惑をおかけしました‥‥‥特にアヤネ様には俺の強力な幻術魔法を使ってしまい‥‥‥済まなかった‥‥‥」
「いえいえ、良いのです。セツ君、どのみちその不能はアルディスさんに会えば解決するんですよね?セツ君の一番の思い人でしたか?‥‥‥それにユナさんも?」
バシンッ!
「ギャアアア!!‥‥‥‥はい‥‥‥そうです。以前、セルビアに滞在した時に3人で話し合いました‥‥‥‥」
「そうなのですね?元恋人を差し置いて。異世界で恋愛ですか‥‥‥‥以前は英雄色を好むと言って許しましたが‥‥‥私よりも先に卒業とは‥‥‥」
バシンッ!
「ギャアアア!!‥‥‥ア、アヤネ!何処を持って‥‥‥」
「‥‥‥‥夢魔の力で本番以外は不能ですか‥‥何でもありですね魔法というのは‥‥‥でもこれなら元気になられるなんて‥‥‥‥とんだ変態さんになりましたね。セツ君は‥‥‥‥ンッ‥‥」
「よ、よせ!アヤネ!!!‥‥‥アアァァ!」
「‥‥‥‥私は気が済んだから。退散するわね‥‥‥お休み」
委員長はそう言うと拷問部屋を後にした。
「‥‥‥‥ンッ‥‥ご馳走さまです」
「くっ!だから、君の得意な幻術魔法であんなモノを見せて悪かった。だから、そろそろ‥‥‥解放‥‥」
「そうですね。そろそろお風呂に入りましょうか。私と一緒に流しっこしましょうね。昔の様に」
「はい?流しっこ?何で君と俺が」
「いいから行きますよ。未来の旦那様」
アヤネはそう言うと俺の身体を引きずり始めた。コイツ、前にあげた。身体能力向上の魔道具を使ってるな。
「ア、アヤネ、止せ、俺は今、力が入らないんだ‥‥‥‥」
「はい!私とのお風呂ランデブーを楽しみましょうね!セツ君」
彼女はそう言うと天真爛漫の笑顔を浮かべた。
そうして、俺はアヤネに朝から、身体の隅から隅々まで洗われ。俺もアヤネに言われるがままに彼女を洗ったのだった。
『イヤトスの町』郊外
「おや?セツナ殿。なんだか、性も根も尽き果てていますが‥‥‥‥大丈夫ですか?」
夜叉巫女が俺を心配そうに見つめている。
「‥‥‥あ、あぁ、自業自得だから。仕方ないんだ、夜叉‥‥‥全ては俺が悪い‥‥‥そして、暫くは逆らわん‥‥‥」
「?‥‥‥昨日の夜、セツナ殿にいったい何が?アヤネ殿。何か知っておりますか?‥‥‥それに何故か、アヤネ殿の肌が艶々(つやつや)に見えますが?」
「はい!色々ありましたわ。フフフ‥‥‥セツ君の蒙古斑の位置もバッチリ把握しましたわ。エヘヘヘ‥‥‥」
今のアヤネの状態を説明すると。名家のご令嬢とは思えない。変態な表情を浮かべながら、俺の膝の上に座っている。
「アヤネ、そろそろ、俺の膝から降りてくれ」
「‥‥‥‥嫌です‥‥‥ずっと一緒にいます。それに約束してれたじゃないですか。しばらくは私のワンちゃんになってくれると。だから、嫌です」
アヤネはそう言って俺の服を掴む。
「‥‥‥‥また、夜に例の遊びやるからどいてくれ」
「‥‥‥例の!!分かりましたわ!退きますわ!」
彼女はそう言って俺から離れてくれた。
「セツナ殿。アヤネ殿がいらっしゃるって事は。結局、アヤネ殿は荒野と砂漠越えに同行して頂くのですか?」
「あぁ、多少は危険だが‥‥‥‥暫く逆らえんしな‥‥‥それに俺から直々に幻術魔法を教えて欲しいらしいから近くにいてもらわないといけないしな」
「では?恵殿は?」
「宝物庫の中でミカエルに火魔法を教わってるよ。委員長は一度はまり出すと、没頭するタイプみたいだから。数日は宝物庫に引き込もってるだろうな」
「では、ヘファイストス地方の入り口。『モニュメント荒野』越えはセツナ殿、アヤネ殿、夜叉、グレイ殿の4人で行くという事ですね」
「あぁ、それで行こう‥‥‥‥それで?そのグレイは何処に入るんだ?」
「グレイ殿は‥‥‥‥昨夜、サウスの酒場の客達に酒を振る舞い。そのまま、大宴会を開いておりました。そして、現在」
「そして、現在?」
「彼方の方で吐いております」
俺達は夜叉が指差す方を見ると。
「オエエエエエ!!!!ギモヂワルイ!!!!!ボエエエエエ!!!!朝まで飲み過ぎてしまった」
フレイヤ地方を代表する剣士が地面に這いつくばり。虹色のゲロを口から垂れ流していた。
「‥‥‥‥あれを地球から持ってきた。車に乗せるのか‥‥‥吐かれたら最悪だな」
「オエエエエエ!!!!カミナリ殿!!!拙者に!拙者!にあの奇跡を治癒魔法をもう一度。頼む!ボエエエエエ!!!!オエエエエエ!!!!」
剣聖グレイ・オルタナティブはそう叫びながら、イヤトスの町の郊外に虹色のゲロを撒き散らしたのだった。




