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イヤトス深林

次の日の朝


チュンチュンチュンチュン


俺は昨日の夜、アヤネの護衛の為に同じ部屋で寝たがべは別々に寝た筈だった。それなのに何故か、起きたらアヤネに抱き枕にされ拘束されている。


つうか、一度。寝落ちした後の記憶が曖昧だ。アヤネの幻術魔法のせいだろうか?


「そろそろ離れろ!アヤネ!汗だくじゃないか!風呂に入ってこいよ!」


「起きれませんし、(わたくし)、1人では身体を洗えませんわ!私、令嬢なので」


「自分で令嬢とか言うな!‥‥‥1人では入れない?前、家に泊まりに来た時は普通に入ってただろう?」


「あの時は、ユナさんと星奈さんがお手伝いしてくれましたので‥‥‥それに何時(いつ)もは寧々さんと芽愛さんが私を(すみ)から隅々まで洗ってくれますので」


「‥‥‥‥本物の貴族のお嬢様かよ‥‥‥」


「本当のお嬢様てすわ。ですから今回はセツ君が私をお風呂のお世話をしてください。私を異世界に連れて来た罰として」


「‥‥‥くっ!わかったよ。風呂に行こう」


「はい!私の身体も隅から隅々まで洗って下さいね」


「‥‥‥‥それは遠慮するかな‥‥‥」


俺はアヤネを抱っこしてお風呂場まで連れていく。この仮新居は俺と契約している契約者達の魔力パスを電気に変え、電力として動かしている。魔力が満ちる、異世界ならではの電力供給システムである。


『風呂場』


シャーッ!


「ウフフ、擽ったいです。セツ君」


「あんまり、暴れるなよ。アヤネ、変な所に触りかねない‥‥‥」


「変な所?例えばこのような場所ですか?フフフ‥‥‥」


「何処触ってる?!アヤネ!!何をするきだ?!」


「何をですか?‥‥‥あら?固いですかね‥‥‥よいしょっと!‥‥‥」


「き、君、いきなり何するんだ!って!うわあああ!!‥‥‥‥」


‥‥‥‥‥



フレイヤ地方とフィファイストス地方の境い目

『イヤトス山林』


「‥‥‥朝から騒がしいな。主とその嫁殿は‥‥‥」


「いつもの事よ!‥‥‥それにしては何か激しい音が聴こえるような?」


「何時もの鞭打ちではないですか?アヤネ殿はお尻を叩かれるのが大好物でしから。打たれた後はいつも、ハァ、ハァ、言ってますからね」


「そ、そうか‥‥‥ならば良いが‥‥‥ (主の魔力が乱れきっているが‥‥‥中で何をされているのだ?主は‥‥‥)」


再び『風呂場』


「フフフ、セツ君‥‥‥」


「上から降りろ!アヤネ!そして、動くな!!早く退くんだ!!‥‥‥うっ!」


「イヤです‥‥‥それにもう、遅いですよ‥‥‥チェックメイトですわ‥‥‥御馳走様です。セツ君‥‥‥‥あぅ‥‥‥」


ペタンッ‥‥アヤネが力尽きるように俺に寄りかっかって来た。


「‥‥‥‥朝から何してくれてんだ‥‥‥アヤネ‥‥‥しかし、こっちに来てからのアヤネの力は何なんだ?魔力量もそうだが。何で筋力まで強くなってんだ?‥‥‥全く‥‥‥」


「‥‥‥セツ君‥‥‥エヘヘ‥‥‥」


「はぁー、ほら、大丈夫か?アヤネ‥‥‥ほら、上がるぞ。令嬢様‥‥‥」


「ふぁい‥‥‥旦那様‥‥フヘヘへ‥‥‥」


『イヤトス山林』


ガチャリ!キイィィ!


「皆、済まん!遅くなった‥‥‥クロは帰ってきたか?」


「おぉ、主。無事であったか‥‥‥この地の近くにイヤトスの町という場所があったぞ」


「イヤトスの町?‥‥‥そうか、ここはイヤトスの地帯か‥‥なら、そこで旅支度を整えよう」


「そうですね、久しぶりのエウロペ大陸。大陸の情勢も色々と変わっているでしょうから、それらも調べていきましょう。セツナ殿」


「あぁ、もう移動しようか、皆。朝飯もイヤトスの町で取ろう」


「はい!」「あぁ!」


「じゃあ、私達は‥‥‥」

「エヘヘ‥‥‥フフフ‥‥‥」


「俺達と一緒に行こう。ほら!アヤネ。(しっか)りしろ!せっかく、ラファエルが用意してくれたシスター服もだらしなく着るなよ!ちょっと、着直しさせてくるからちょっと待っててくれ。皆」


「‥‥‥ふぁい‥‥‥セツ君‥‥‥エヘヘ‥‥‥」


バタンッ!


「何?昨日はあんなに喧嘩してたくせに‥‥‥今日は何であんなに仲が良いのよ?」


「さあな‥‥‥」


「あれが、幼馴染みという関係と言うものなんでしょうね。見てない絆というやつでしょうか?」



‥‥‥‥‥


「ちょっ!アヤネ!またお前?!止めろ!!!」


「止めません!セツ君!!!!」


「上に乗るな!アヤネ!!!」

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