逃しませんよ?貴女も此方側なるのです ③ もう共犯ですよ
『黄金の宝物庫』神龍達の居住地
「夜叉よ!最近は毎日の様に我の所に来るな?何かあったのか?」
「クロ‥‥‥‥地球の方々は変わっておりまする。セツナ殿以外は皆。服を着ないで生活しているのです」
「‥‥‥‥‥それは確かに変わっておるな。ならば、アリーナの世界に帰してもらえばよいではないか?カミナリ殿なら、話を組んで一時的に帰還させてくれよう?」
「でも、こっちのお料理は美味しいですし。アヤネ殿と離れ離れになりたくありませぬ。せっかく仲良くなれた新しきお友達ゆえ。それにさっき、タマキ殿がいらっしゃって。新しき玩具‥‥‥お友達を連れて来るのでお楽しみにと言っていて。その後、直ぐに神無月殿がいらっしゃってくれました」
「新しき玩具?‥‥‥‥そうか!ならば、その者とも仲良くなれるよう。頑張るのだな。夜叉よ!」
「クロ‥‥‥‥は、はい!夜叉は頑張りたいと思います!クロ!」
夜叉巫女と黒竜のクロがそんな会話をしている一方‥‥‥‥
『夜叉の部屋』
「‥‥‥ん!‥‥‥あっ!‥‥‥んあっ!‥あっ!」
「あらあら~?惠さんったら。全然、起きませんね?セツ君」
「‥‥‥‥君は何をしているだ?アヤネ‥‥‥‥‥‥‥」
「はい?目覚まし時計ですわ!セツ君。これは目覚まし時計ですわ!」
‥‥‥‥‥それはどう見ても目覚まし時計には見えない『何か』!だった。
「何か?委員長に対して怒ってない?アヤネ」
「‥‥‥そんなの当たり前じゃないですか、セツ君。別れたとはいえ、元恋人が何も知らされずに嫌な役目を負わされて。セツ君にも落ち度があったにせよ。策略でボコボコにされている所など。仮に昔、深い中だった方が見たら、烈火の如く怒りますわ。そして、私がまさにその状態です」
「そうなのか‥‥‥それはありがとう。アヤネ」
俺はそっとアヤネの頭を撫でた。
「あっ!セツ君‥‥‥どういたしまして。フフフ」
「‥‥‥あっ!」
暫くの間。夜叉の部屋には謎の目覚まし時計と委員長の鳴き声だけが響き渡った。
ちなみに魔道具『写し身の虚像』で分身させた。委員長は分身完了後、直ぐに黄金の宝物庫の外へと出て、自宅へと帰ってしまった。なんとも、行動が早い分身であろうか。
「それで、これからどうしようか?‥‥‥委員長の事」
「あら?タマキさんから聞いておりませんか?」
タマキから聞いてる?何をだ?委員長にやり返す話か?
それはもうミッションコンプリートしてるのだが。
「委員長にやり返す話か?でも、もうこれ以上は、流石に気が引けるぞ‥‥‥」
「いえ、そっちはではありません。まぁ、お仕置きは今後。調教という形に変えて行っていきますが‥‥‥フフフ」
アヤネの奴、委員長の事を調教していくらしい。
「じゃあ、何なんだ??」
「それはですね。今後、惠さんは私と一緒にこの中で暮らし。魔法や剣技を取得させるとタマキさんが言っておりました」
「魔法と剣技を取得させる?この委員長にか?」
俺は委員長。神無月 惠の方を見つめる。
「‥‥あっ!あっ!‥」
なんとも凄い光景が繰り広げられている。上手く説明できないが‥‥‥‥いつもは凛としていて。いざという時は全てを暴力で解決する。『鬼の神無月』の異名を持つ。神無月 惠が謎の目覚まし時計によって何とも言いがたい状態になっている。
「‥‥‥こんな、状態じゃあ、魔法や剣技の取得なんかできないんじゃないか?それに何であんな表情を浮かべているんだ?委員長は」
「夜叉ちゃんから聞きました。『魔気孔』は下半身を強く刺激し。『魔法紋章』は別名『快楽門』とも言われ。エウロペ大陸ですか?彼方の女性方に大変人気な魔法陣らしいですね?」
「‥‥‥‥『快楽門』?‥‥‥‥あっ!そういえば、そんな事をマーリン先生が言っていた様な‥‥‥‥忘れてた」
「フゥ‥‥‥フゥ‥‥‥だ、だから、私の身体がおかしな事になっているのね‥‥フゥ‥フゥ‥‥」
俺達が会話をしていると委員長が意識を取り戻し、立ち上がっていた。
「おぉ!やっと気づいたか!委員長。‥‥‥‥なんか、色々。ごめんな!‥‥‥‥うん、ごめん。巻き込んで」
「‥‥‥‥目を反らして謝らないでくれる?神成!‥‥‥うぅ、お腹はジンジンするし。更に下は痒いし!頭はボーッとする。‥‥‥‥まぁ、いいわ!神成!貴方の息の根をを止めてここからさっさと出て行かせてもらうわよ!」
「‥‥‥‥それはお止めになった方がよろしいですわ。惠さん」
「て、天王洲アヤネさん‥‥‥‥いや、もう関係ないはこんな変態痴女‥‥‥アヤネ!貴女!よくも私の服を脱がせてくれたわね!‥‥‥って!私の服は何処?」
「分身がさっき着替え室に持って着て帰ってったぞ。だから、君の制服は今、ここに無い状態だな。残念」
俺がそう告げると。
「ふ、ふざけないでよ!神成!!喰らいなさい!神無月流‥‥‥‥」
「あっ!そんなに激しく動きますと‥‥‥‥『強制の輪』」
アヤネがそう言った瞬間。
カチッ!
「『殺手‥‥‥‥‥フニャアアアアア!!!か、痒い?ニャアアアアア!!!」
委員長は叫び声をあげ、その場に倒れてしまった。
「あー、あー!だから、言いましたのに。激しく動きますと『強制の輪』が発動しますと忠告しようとしたんですよ。惠さん」
「‥‥‥‥大丈夫か?委員長‥‥‥‥なんか済まん」
俺は謝り。
「‥‥るさない‥‥」
「ん?何だって?」
「許さないって言ったのよ!神成!昔はこんな事する人じゃ無かったのに‥‥‥何よ!いつも女の子とイチャイチャして‥‥‥‥私となんか‥‥‥‥ボソボソ」
「委員長?本当に大丈‥‥‥」
「あぁ、そう言うことですか!フフフ、惠さん。少し失礼したしますね」
アヤネはそう言うと委員長に近づき。委員長の首元に触れる。
「な、何するの?アヤネ!!」
戸惑う委員長。
「本当に綺麗なお体と得体ですわね!羨ましいですわ!惠さん、フフフ‥‥‥‥幻術魔法『燐粉』」
「なっ?!アヤネが幻術魔法を使った?」
「えっ?なに?神‥‥‥成‥‥‥?あれ身体が気持ちよくなる?」
「アヤネ‥‥‥君、幻術魔法を使えるようになったのか?」
「はい!今朝方位に取得しました」
「そ、そうか‥‥‥じゃあ、委員長へのやり返しも済んだ事だし。俺はそろそろお暇しようと‥‥‥」
「あら?宜しいのですか?セツ君!綺麗なお体に得体ですよ?触りたくならないのですか?」
アヤネはそう言うと委員長の身体を抱き起こすと委員長の体制を変えた。
「わ、私は別に‥‥‥ふわぁ‥‥‥」
委員長はそう言うと身体をアヤネの方へと倒した。
「あら?貴女もそろそろ素直になられた方が宜しいですわよ。惠‥‥‥その胸の奥底に閉め込んでいる感情に‥‥‥」
「セツ君。据え膳食わぬは男の恥とも言います‥‥‥後は、分かりますね?フフフ」
アヤネの表情は恍惚を浮かべ、委員長の耳元で何かを囁いた。
「お、俺は、俺は‥‥‥‥紳士で‥‥‥」
「か、神成?おねが‥‥‥うぃ‥‥‥‥」
委員長‥‥‥いや、惠はそう言うと俺に向かって手をおもいっきり広げ。甘い声を囁く。
「‥‥君達‥‥‥」
プツン!‥‥‥‥そして、俺の中の何かの糸が切れ。惠の元へと向かって行ったのだった。
パーン!パーン!パーン!
その日も夜叉の部屋から鞭打つ音が部屋内面響にき渡った。




