逃しませんよ?貴女も此方側なるのです ② 調教の始まりですわ
ここはお馴染み。黄金の宝物庫。夜叉の部屋。
アヤネ殿はすっぽんポンの状態で魔法の修行に精を出されておりました。
あの方達がやってくるまでは‥‥‥‥
シュイン!
「‥‥‥‥くっ!いきなり?何なのよ?神成君!私にいったい何をして‥‥‥‥え?ここは何?何処?」
黄金の宝物庫内に放り込まれ、戸惑い始める委員長。
「異空間だ!委員長!」
「か、神成君?!何なのよ!いきなり出てきて?!それにここは何処よ?!」
「ウキウキ!良いですね!その強気な反応!私、ゾクゾクしておりますぞお!オホホホ!」
盾の勇者○成り上がりに出て来る。○隷商人の様な変な笑い方をするTAMAKI事。タマキ。
「な、何よ?そのヌイグルミは?!‥‥‥少し可愛いじゃない!」
委員長はそう言いながら、自身の手をワキワキし始めた。
「ウキウキ。良いですね。元気があって!素晴らしい。流石はうちがずっと欲しかった。武の天賦持ちさん!活きが良い、調教しがいがありますね」
「ちょ、調教?何よ!それ?」
そんな、タマキと委員長のやり取りを見ていて。ふと、気がつく俺。
「お、おい、タマキ」
「何ですか?ご主人様」
「ご主人様?あ、貴方達いったいどんな関係なの?」
委員長はそう言いながら、数歩俺達から距離を取った。
「タマキに乗せられて委員長をこの中に入れたけど大丈夫なのか?タマキや魔法の事がバレちまうぞ?」
「その事でしたらご心配なく!ご主人様。元々、この方は時が来たら此方側にお招きする予定でしたので、その予定が少し早くなっただけです。ご安心を」
「お招きする予定でした?‥‥‥‥それじゃあ、この委員長にも魔力適正があるって事か?タマキ」
「YES!!その通りです。ご主人様!磨けば磨く程に輝くダイヤの原石。それがこの神無月嬢に他ありません」
タマキはそう言うと黄金の鎖を異空間から取り出し。
ガチャン!
「はっ?鎖?どっから現れたの?」
委員長の手足を拘束した。
「では、移動しますよー!簡易転移『縮転』」
シュイン!シュイン!シュイン!
そして、俺達はある場所に移動した。
『夜叉の部屋』
「も、もう、勘弁してくだされ!アヤネ殿!!そんな、大きい物。夜叉には入りませぬ」
「フフフ、夜叉ちゃん。可愛いですわ‥‥‥大丈夫です。痛いのは最初だけ‥‥‥‥フフフ、入れますね!」
シュイン!シュイン!シュイン!
「いやいや、夜叉に何をしようとしてんだよ!アヤネ!」
俺はそう言ってアヤネの腰を抱き寄せる。
「なっ?!セ、セツ君?!何でここに?」
「セ、セツナ殿!!助かりました!!アヤネ殿が!アヤネ殿がああ!」
夜叉が泣きながら俺の背中に隠れた。
ブルブル
アヤネは右手に『変な形の何か!』を持って夜叉を見つめている。
「‥‥‥‥アヤネ、右手のそれは何だ?」
「こ、これですか?これは‥‥‥‥マッサージ機ですわ。セツ君‥‥‥‥はい!マッサージ機ですわ‥‥‥」
アヤネはそう言うと気まずそうに『変な形の何か!』のスイッチを切った。いや、お前それ、あれだろう?夜叉の身体で何を使用としてたんだか‥‥‥‥
「そ、そうか、マッサージ機か‥‥‥‥なら、良い」
「良く、ありませぬ!セツナ殿!ちゃんとアヤネ殿を叱って下され!全くもう!」
夜叉はそう言うといそいそと自分が着ていた着物を着た。
「天王洲アヤネさんが?○○○を持ちながら。小さい女の子を襲おうとしていたの?しかも、何で体操着なの?」
俺達の一連の流れを見て、ドン引きしている。委員長。
「あら?この方は‥‥‥‥」
「では、アヤネ嬢。後の事は‥‥‥‥」
「はい!お任せ下さい!タマキさん。私が神無月さんを立派な女性に変えて見せます」
「ウキウキ!了解です!ではでは、皆さん。またお会いしましょう。ご主人様も失礼します」
「ん?あぁ、またな。タマキ」
シュイン!
「ヌ、ヌイグルミが消えた?な、何なの?さっきから、変な事ばかり起こる‥‥‥‥」
「あらあら、大丈夫ですか?神無月さん?」
「て、天王洲アヤネさん!貴女、服を!ちゃんとした服を着なさ‥‥‥モガッ?」
委員長がアヤネに向かって話を終える前に、アヤネは委員長の口を塞いだ。
「あらあら~?神無月さん、まだ、制服を着てらしたんですか?‥‥‥‥それでは、まだ『魔気孔』と『魔法紋章』は解放してないのですね~!それは残念‥‥‥あっ!でも『強制の輪』は着けてらっしゃいますね。良かったです。フフフ」
アヤネは妖艶な笑みを浮かべて、委員長の右頬を優しく触った。
「て、天王洲アヤネさん?貴女‥‥‥‥いったい?神成君に何かされたの?大丈夫?」
「えぇ、大丈夫ですよ!神無月さん。貴女もこれ同じ体験をされるのですからね~、フフフ」
「お、同じ体験?何よ?それ」
「今に分かりますよ‥‥‥‥先ずはあれをしましょうね。セツ君も手伝って下さい」
「はい?俺もかよ?」
「タマキさんから聞きましたよ。神無月さんの策略にハマって可憐さん達にお仕置きされてしまったと」
「なっ?何言ってるのよ!そもそも、あれは神成が私を連れ去って‥‥‥‥」
「神成?いきなり、呼び捨てなのですね?‥‥‥‥セツ君と昔から因縁があるとは諜報部の方から聞いておりましたけど。私が思ってたよりも中が深いようですね。神無月さんは。フフフ」
アヤネはそう話ながら、委員長の制服を脱がし始めた。それと同時に俺は外へと避難した。
「ちょっと!何で本当に服を脱がし始めるのよ」
「これはお仕置き‥‥‥‥コホン!魔力の活性化を促す為の儀式ですよ。神無月さん~」
シュル!
「あら、お身体。お綺麗ですね。神無月さん。それにお胸も随分と素晴らしいものをお持ちですね。ムカつきますわ!」
「ちょ!天王洲アヤネさん!何処を触って‥‥‥」
「セツ君も一緒の見てくださいな!」
「はぁ?なんで俺が!」
委員長の声が外まで聴こえる。そして、アヤネに腕を捕まれ、家の中へと連れ戻された‥‥‥‥‥一瞬だけ、委員長のあれを見てしまった。
確かにアヤネの言うとおり、委員長。神無月 惠の身体は綺麗で、出るところは出ていて引っ込む所は引っ込んでいる。君は本当に中学生かっ?とっ聞きたくなるくらいだ。
「委員長、君、本当に中学生かっ?」
思わず、口に出して聞いてしまった。まぁ、結論から言うと委員長の身体は得体であることがわかった。
「な、何、馬鹿な質問してるのよ!神成!いいから、天王洲アヤネさんの暴走を早く止めなさいよ!」
「あら、神無月さん。まだ下着を下ろしていませんでしたね。体操着にお着替えしましょうね~」
アヤネはそう言うと委員長へと近づいた。つうか、委員長の動きを封じている鎖。アヤネが自由自在に動かせるのかよ。
「見るなーー!!神成!!」
俺は委員長に怒鳴られる。俺もこの場から早く去りたいつうの。
「‥‥‥‥委員長。諦めろ」
「う、うるさい!殴るわよ」
ジャラジャラ!
手足を拘束する鎖がむなしく夜叉の部屋に鳴り響く。
「イヤらしい身体ですわ~」
アヤネはそう言うと興奮気味に委員長を見つめている。
「そ、そうなのか?」
「そうなのか!じゃないわよ!神成!そろそろ、助けなさい!」
「で、では、夜叉はいつも通り。『クロ』の所に行きますので~!サヨウナラ!!」
夜叉はそう言うと、逃げる様にこの空間から出ていった。
「‥‥‥‥‥委員長‥‥‥‥なのか?その身体‥‥‥‥」
俺が訳の分からない感想を漏らすと。
「う、五月蝿いわよ!変態!訴えるから貴方の事!絶対に訴えるから!」
「それは無理ですよ!神無月さん‥‥‥‥いいえ。同じ契約者を持つ。眷属さん‥‥‥セツ君。早速、惠さんに『魔気孔』を解放してあげてください」
「ん?あぁ、わかった」
「くっ!これ以上、私に何をするき?神成!貴方、これが終わったら覚えて‥‥‥それに昔はもっと優しくしてくれたのに‥‥‥」
「『魔気孔』解放!」
「ヒィ?!ア、アアアアア!!何よ?この‥‥‥変な気持ちは?!」
「では、続いて『魔法紋章』をセツ君。筆はここにあります」
「ん?あぁ、わかった。」
カキカキ!
「ハァ、ハァ、次は私の‥‥‥お腹に何をするつもりなの?‥‥‥‥」
委員長は身体をくねらせながら俺を睨み付ける。うーん。委員長を直視できないので手元が狂いそうだ。
「もう少しで終わりますよ。惠さん。これで私達は同士ですわ~!フフフ」
「よし!書き終わった。『魔法紋章』解放!ついでに魔道具『写しみの虚像』委員長の分身を作り‥‥‥‥」
ピカーン!
『魔法紋章』が開き。委員長の身体が光輝いた。
「フニャアアアアアアア!!!!!お、おかしくなる!‥」ガクッ!
「‥‥‥‥‥やべえ、どうしよう」
委員長はそう言いながら意識を失った。
‥‥‥‥今、思えば。やり返すを誓ったとしても。流されるがままやったとはいえ、ここまでやる必要は無かったと。今更になって後悔し始めたのであった。
「フフフ、これから一緒に頑張りましょうね?惠さん」
アヤネはそう言うと恍惚の表情を浮かべ、意識の無い委員長の右頬を優しく撫でたのだった。俺はその光景に少し怖さを感じてしまった。




