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再終決戦 ROUND4 その次のステージを

水飛沫(みずしぶき)と黒炎が闘技場内を支配する。


「‥‥‥やはり旅の疲れが蓄積されとるなあ。ヒスイ‥‥‥ハッキリ言ってやろう。今のお前では某し勝てぬぞ」


「‥‥‥‥黙りな!レイサイト!!!そんな事は俺、自身が決める事だ!俺のプライドがな!」


「入らん感情とは言わん。むしろ最も大切なモノかもしれんが‥‥‥‥今は休む時ではないのか?ヒスイよ!お前は何をそんなに焦っておるのだ?」


「‥‥‥‥焦りもするんじゃねのか?ラインバレルのあの残上を見せられたらな」  


「あ奴等は表の戦力だ。裏の者達は別にいる」


「何?それはどういう事だ?あん?」


「‥‥‥時期に分かる。それよりも先ずは某とのこの闘いに集中しろ。貴様は担い手殿が帰った後、某と一緒に『死の大地』へ行くぞ」


「なんだと?『死の大地』だと?!何であんたなんかと?!」


「担い手殿には本当に感謝しろ。ヒスイよ!まさか七聖―女神―と同等の存在の七原竜か?連れてきてくれたお陰で、魔王領に強力な結界を敷いてくれるとな」


「それと、おっさんと一緒に『死の大地』に行かねえといけねえんだよ!」


「『大アルカナ』に備える」


「『大アルカナ』だと?!なんだそりゃあ!」


「‥‥‥‥お前達はアルゴン以来の奴等。エキドナと初代様‥‥‥‥‥ゼロ・ブレインズを降さした。後戻りはできなくなったのだ。それとも何か?貴様達。アリーナ世界の者達は別世界の者。しかも、この魔王領の恩人である担い手殿に全て(ゆだ)ねるつもりか?」


「何をさっきからベラベラと!第一よう!おっさん。あんただってアリーナ世界の住人じゃあ‥‥‥‥」


「済まぬが。某の身体は魔族だかな。出身は奈落だ」


「奈落だと?!彼処(あそこ)は人が産まれる様な場所じゃあねえだろうが!」


「この先にあるのだよ。ヒスイ、繋がりの地がな。最後の大陸だ。‥‥‥‥まぁ、現時点で行けるものは担い手殿か『アルトネ大陸』のカンナギの一族か。他の大陸の神ノ使徒位なものだがな。他の者では身体が持たぬ」


「何であんたはそんなに詳しいんだ?!おい!」


「それもおいおい。教えて行く。先ずはこの闘いで複合魔法のコントロールを身に付けろ。話しはそこからだ!さぁ、闘いを再開するぞ!ヒスイ!!!朝来・水青術『ニの型・朝露の太刀』」


「ちっ!昔からこれだぜ、たくよう!夜暁・黒炎術『ニの型・闇炎の虚剣』」


闘技場に


青色の太刀と


赤色の虚剣が


姿を表した。


「100‥‥‥‥ いや、1000の剣戟(けんげき)で取り敢えず及第点にしてやろう。行くぞ!『連撃・朝来』」


「たくよう!なんだってんだ!『黒炎・矢来』」


ガギン!!!ドゴン!!!ガキイン!!!


水と炎の剣戟の嵐が闘技場に響き渡る。


「ヒスイの奴。あんな、技まで使える様になってたのか‥‥‥‥知らなかった」


「オリエント・メイスに来てから、身体も休めずにずっとみゃんかやってたにゃぞ。 (このまま、じゃあ、カミナリの足を引っ張っちまうから複合魔法の練習してくるぜ!)ってずっと言ってたにゃあ」


「‥‥‥‥ヒスイがそんな事、言ってたのか‥‥‥‥おそらく、今回のカマの街の戦でゼロ・ブレインズの強さを知ったからだろうな。あんな、化物勝てなくて辺り前なのにな。多分、俺が単独で『死神』に挑んでたら絶体勝てなかったな」


「でも、最後は勝ったみゃろう?‥‥‥‥セツニャは今日であっちに帰っちゃうからにゃあ。また、いつ、あんにゃのが出てくるかわからにゃいからそれに備えときたいんにゃろう。黒騎士はにゃあ」


「‥‥‥‥まぁ、そうなるよな。まぁ、俺があっちに帰れば。新たな『神ノ使徒』候補達も現れてくるだろう。ユグドラシル地方にはガラ先生も入るだろうし。‥‥‥‥『幻獣の楽園』には多分だがゴリラ聖女‥‥‥‥エリスの奴も動き出してるだろうしな」


「‥‥‥‥にゃあ~!わっちは当分はアテナ地方に入ることにするにゃあ~、北東側には絶対に近づきたくないなゃあ~」


「サーシャに幸あれだな。まぁ、これも俺達の安寧の為だ」


「ありがとうにゃあ~!サーシャ!」



『幻獣の楽園』


「‥‥‥‥ガラ先生!!‥‥‥囲まれた‥‥どうしよう?‥‥」


「はい!」「もう駄目よ~!」


「ぜ、全力で逃げるよ!3人共。クソーー!あの裏切り者の白状生徒があああ!!!!」


「‥‥‥逃げられるとお思いか?」


「「「「ギャアアアアア!!!!」」」」



『観客席』・数刻後


幾百‥‥‥いや、幾千にも及ぶ剣戟の嵐がなりやまない。


「‥‥‥‥いつまで続くんだ?」


「もう5分位経ってるわよね?」


「なんという。胆力。あのレイサイト将軍を相手にあそこまで立ち回るとは、これが前魔王カシア様の懐刀を任された男」


『闘技場・中央』


「よし!某の予想以上の太刀筋と体力。魔王領から居なくなった後の修行はちゃんとやっていたようだな!ヒスイ」


ガキン!


「あったりめえだ!!全てはカミナリを倒す為だったからな!おい!」


「カミナリ?‥‥‥‥まぁ、良いか。では、少し早いがお前の体力を考慮(こうりょ)して某の奥義を見せてやろう。覚悟しろよ!ヒスイ!」


「上等だ!レイサイト!!返り討ちにしてやるぜ!!」


「‥‥‥‥虚勢もそこまでだ。‥‥‥‥神代・回帰‥‥‥朝来流・『終局の型・白朝の刃』」


それは白き一筋の太刀。


刀芯は朝の陽光の様な輝きを帯びていた。


「朝来流の‥‥‥‥回帰技か!‥‥‥‥ならよう!神代・回帰・夜暁流・『◯◯の型・終夜の一太刀』」


その刀は漆黒に染まる刀。


月夜に移る水面(みなも)の影の様に黒夜を帯びる。


「神代・回帰も会得していたか‥‥‥‥ハハハハ!これは『死の大地』での修行が楽しみだな!ヒスイよ!」


「まだ、行くとも言ってねえぞ!レイサイト!!」


「では、お前が負けたらきょうせいに連れていくぞ!白刀‥‥‥‥『朝来切り』!!!」


「上等だ!やれるものなら、やってみやがれ!夜刀‥‥‥‥『夜暁切り』!!!」


白き太刀と黒き太刀が静かにぶつかり合う。


そして、そのぶつかり合いは衝撃へと代わり闘技場に入る。二人の騎士に襲いかかった。


「‥‥‥見えないな」


「ケホッ!ケホッ!砂塵が目に入ったにゃあ!」


「?!おい!セシリア!1人だけ立ってるぞ!」


「うにゃあ?黒騎士かにゃあ?」


「‥‥‥‥いや、あれは‥‥‥‥違う」


『闘技場・中央』


「‥‥‥‥くそ、が、あ‥‥‥‥」ドサリ!


「連戦がたたったな。だが、その連戦には感謝する。ヒスイ!‥‥‥‥ここからだお主の時代はなヒスイよ」


そう言ってレイサイトは闘技場の真上を見つめた瞬間。


ドサリ!


「‥‥‥‥まさか、これ程の技とはな。」


地面へと倒れこむのであった。


「りょ、両者!ダウン!この試合。引き分けです!!ピッピーピー!!」


試合審判はそう言いながら第二試合の終了の笛を吹いたのだった。

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