魔王の旅報告
パーパパーパーン!
ドラ○エのオープニング曲の様な入場曲が魔王の間に流れ始めた。なんだか久しぶりにド○クエをやりたくなってきたな。
「魔王様のご入場です!」
近衛兵士の声が魔王の間に響き渡る。
カツン!カツン!カツン!
静寂の『魔王の間』に魔王領・現魔王エス・フィールが静かに玉座へと向かって行く。
その姿は優麗で神秘的な雰囲気を帯ていた。
ストン!
そして、静かに魔王の玉座へと腰を下ろした。
「皆のもの。心配をかけた。長い間、玉座を開け。迷惑をかけた」
「おお、魔王様!」「ご無事でなりおりです!」「少し大きくなられたか?」
玉座の左右に並ぶ。貴族や大臣達が一斉に騒ぎ始めた。
「静かに願います!皆様」
魔王代理のアイリスさんが騒ぎ始めた大臣達を嗜める。
「凄いな!これが鶴の一声と言うやつか?なぁ?セシリア」
「鶴にゃ?何なゃそれ?食いもんかにゃあ?」
「‥‥‥‥‥済まなかった。俺はもう少し君の教育に心血を注ぐべきだった。本当に済まない!セシリア!うぐぅ!」
「‥‥‥にゃんでそんなに哀れみの目で見ながら、そんにゃ演技がかった台詞を言うのかにゃあ?このご主人様はにゃあ‥‥‥‥」
「おい!静かにしな!二人共!」
「ああ、セシリアのせいでヒスイに怒られたじゃないか!全く。うちのネコは~」
「‥‥‥‥にゃんでわっちのせいになるんにゃよう!全く!」
「‥‥‥おっほん!静かにせい!3人共!」
エスフィールにも注意されてしまった。
「皆の者。この数ヶ月の間。魔王領を留守にして済まなかった。だが、飛ばされた先で担い手殿に保護され。無事にこの魔王城へと帰還することができた」
「あ、あの、魔王様にご質問がございます」
一人の魔族の将軍がエスフィールに話しかけた。
「なんじゃろうか?サルダ将軍」
「この数ヶ月単位価格ご不在の間。魔王様はどこでお過ごしになられていたのでしょうか?」
「ユグドラシル地方におった!」
「ユ、ユグドラシル地方ですか?‥‥‥‥まさか?『セルビア』にですか?」
「あ、ああ!そうだ!その後は、スパインク山脈、カマの街じゃなその旅の道中で拳王姫殿と夜霧のヒスイに出会い、今回の旅に同行してもらったのだ」
「では、セルビアを救った英雄の中に魔王様も入ると‥‥その道中にヒスイを見つけ。この魔王領へ連れて帰り。スパイング山脈では、あの黒き竜八つ頭の黒き龍を倒し従え。カマの街に現れた。謎の災害を鎮めたと言うことですか?」
「ん?いや、それはセツナが私達と共に‥‥‥‥」
「流石は魔王様!何と言う偉業!何と言う快挙!」
「素晴らしい!素晴らしいですぞ!魔王様!!思えばあれだけ小さかった魔王様がこれ程、立派になられて」
「いや、これは私だけではなくのう‥‥‥」
「かのエスフィール一族だけはあられる。妹君もセルビアでご活躍され。私達、魔族の為にここまで尽くして下さるとは‥‥‥」
「最年少で魔王の座に付かれたお方だ。」
「‥‥‥‥‥‥まぁ、良いか!どうせ、セツナは私のモノだしのう (ボソリ)」
「‥‥‥‥‥‥良くないぞ!エスフィールさんや」
「コホン!お静か願います。ロリコン共!」
「「「「「アイリス殿?」」」」」
おお!大臣や将軍達にとんでもない右ストレートが放たれたぞ!そうか、アイツらロリコン達だったのか。最低だ!犯罪者予備軍じゃねえか。
「‥‥‥‥まぁ、最近、エウロペ大陸で起きた最近の事件の解決にそこに入る担い手殿を含む3人で奔走しておったのだ。改めて皆に言おう。本当に迷惑をかけた。済まなかった」
「「「「「いいえ!そんな事はありません!魔王様!!!!!」」」」」
「だから、静かにしなさい!変態共!!!」
ドリフのコントの様なやり取りがさっきから続いてるのは俺の気のせいだろうか?
「セルビアの偉い人も魔王領の偉い人も変人なのだろうか?セシリア」
「‥‥‥おにゃえも十分変態にゃろうが!変態セツニャ」
セシリアの俺を見る目が、目の前に入るロリコン達と同じ様な目をしている気がした。




