晴墝のレオンハルト・ブレインズ
『カマの街』東門
私、晴墝のレオンハルト・ブレインズは魔王領・初代魔王ゼロ・ブレインズの子孫であるの。今回は魔王代理様。エスフィール皇の命により『カマの街』の救援としてカマの街の東門までやって来たの。
「レオンハルト将軍。街の上空に白き門が現れました‥‥‥‥」
『晴墝のレオンハルト・ブレインズ』「魔夢と魔族のハーフ」
「そうですか。では、あれも今回の監視対処に追加してください」
「はっ!」
全く。次から次へと。おかしな事が連続して起こる。カマの街の上空に突如現れた髑髏のドームを皮切りに、雷光の爆発、上空に浮かぶ大量の鎌、スパイング山脈に現れた龍は現れるし、空中から降ってくる刀に最後は白い門?いい加減。頭がおかしくなるの‥‥‥‥。
「報告!報告します!今回の騒動の犯人達と思わしき集団街の中心地にて発見。これを方位したと先見隊より。報告が‥‥‥」
「このような騒動の犯人ですか?‥‥‥全軍につげて。カマの街を完全方位するのよ!っと‥‥‥‥先頭はこの晴墝が切ります」
「はっ!畏まりました。将軍」
(その犯人達を捕らえて今回の騒動の目的を全て自白させるのよ!‥‥‥そうすれば、今回の事件も解決するはずなの。その後は、早く帰って、魔王城の大浴場にでも入ってゆっくりするのよ‥‥‥)
今回のカマの街の事件。後のエウロペ大陸に伝わる伝承の一つに数えられるようになる『死神と八つ首の龍』事件の犯人と思わしき集団と会うまでは、そんな事を考えて進軍していたの。
それがまさか、あんな怖い思いもするなんて思いもしなかったの。
『カマの街』カミナリサイド
「ヒスイ‥‥‥‥無事に旅立てたと思うか?死神は?」
俺は隣に立っている男。宿敵でもあり、相棒のヒスイにそんな事を聞いてみた。
「大丈夫だろう!初代様の最後の顔も安らかな顔だったしな!そんな事よりよう!カミナリ!傷の方は大丈夫なのかよ?!おい!」
この男にしては珍しく。俺の心配をしてくれている。言葉遣いは悪いが。やはり根は優しい男だな。
‥‥‥‥‥今、思えば今回の旅では、ヒスイの奴に何度も何度も助けられてばかりだったな。
「おい!聞いてんのかよ?!カミナリ!」
「ん?あぁ、大丈夫だ!心配してくれているありがとう。今回もヒスイのおかげで何とか勝てたよ」
「おぉ!そうかい!また、頼って来いよ!カミナリ!!!ワハハハ!!!」
あぁ、本当に頼りになる。相棒だろうか、コイツとももう少しでお別れすると考えるとかなり寂しく感じてしまう。そう感じた瞬間。ある一つの質問をヒスイに投げ掛けてみた。
「‥‥‥‥なぁ、ヒスイ」
「あん?!なんだ!カミナリ!」
「ヒスイはこの旅の終わりの後。また、何処かへ修行の旅に出たりするのか?」
「‥‥‥‥この旅の後だあ?!‥‥‥そうだな!俺はこの魔王領に残る事にするぜ!この国が心配になってきたからな!」
ヒスイはそう言うと。エスフィールと魔王城がある『オリエント・メイス』の方角を指さした。
「魔王領に残るか。それは死神‥‥ゼロ・ブレインズが言っていた。『ラグナログ(神々の黄昏)』って連中に備えるためか?」
「あぁ!それもあるがな!今回の旅で自分の実力不足に気がつかされた!それとラインバレルの軍人共の不甲斐なさをこの目で直接見ちまったからな!まぁ、そんな感じだ!ハハハハハハ!」
ヒスイはそう言うと高らかに笑った。
「そうか、君はここに残るのか‥‥‥そうか」
「カミナリは自分の故郷、地球かっ?!にっ帰っちまうんだう?!」
「‥‥‥あぁ、そうだな‥‥‥まぁ、しかし暫くしたらだが、雷光鞭の修理の為にエウロペ大陸に来るかも知れないな」
俺がそうヒスイに伝えた瞬間。
「何?!マジかよ!アインズさんよう!カミナリの奴りまた、こっちに来るんだとよ!」
「んにゃあ!!!マジかにゃあーー!セツニャ!!!!」
顔を綻ばして喜び。セシリアに報告し。セシリアもメチャクチャ喜び始めた。いや、まだ分からないからな。それにまた、魔王領に来るかもわかんないんだぞ。全く。
「フフフ、やはり慕われておるな!セツナは」
いつの間にか隣に立っていたエスフィールが嬉しいそうに俺に言ってきたのだった。
「あぁー!ヒック!酒は旨い。最高の敵とも闘え、新たな友になれた。ヒック!新しいき主の魔力残滓の供給も清流の清い!ヒック!良き環境に、良き名酒、良き闘いの後の街の風情!ヒック!良きかな!良きかな!」
「大蛇殿。流石がの飲みっぷり!ささ、お注ぎ致しますぞ!」
「お、俺は小鉢を貰ってきたぞー!」
「おお、気が利く。死神の部下達よ!ささ、貴様達も飲め、食らえ、騒げ、それがお前達の主人の供養にもなる!ヒック!ワハハハ!!!」
「「はいっ!」」
「‥‥‥‥‥‥さっきまでの悲しそうな雰囲気は何処へいったんだ?コイツら!!つうか、もう仲良くなってんのかよ!!」
そんな、俺達のやり取りの横でウラミ、オンネン、八岐大蛇の3人は酒を飲みながら。宴会をおっ始めた。
「まぁ、良いのではないか?しんみりするよりも楽しく送り出してやった方が初代さまもお慶びになるじゃろうって!」
「‥‥‥‥まぁ、そうだな。俺達も混ざるか!丁度、ここは食堂の広場みたいだしな!」
「うむ!そうじゃな‥‥‥‥」
エスフィールが言い終えようした瞬間。
「今だ!囲め!あの怪しき集団を逃がすな!」
「こちらも囲め!絶対に逃がすなよ!」
「我々も行くぞ!!」
「私に続きなさい!」
四方八方から魔族の軍人達が俺達を囲むようにワラワラと向かってくるのだった。それをみたある人物が立ち上がり周りを見渡し始めた。
「‥‥‥‥‥なんだ?良き闘いの後の気分が高揚している時に‥‥‥しかも我が新しい主、友と語らい宴を楽しんでいる最中にこの列島・大陸の守護龍たる我の邪魔をするきか?蟻共!!」
先ほどまで、満面の笑顔をしていた。八岐大蛇が物凄い怒った形相に変わり。ぶちギレる。
「‥‥‥‥言霊の圧・『平服の礼』‥‥‥跪け貴様ら‥‥‥‥」
「「「があ?!なんだ!!地面に叩きつけられる?」」」「身体が重い?!」「レオンハルト将軍!!」
八岐大蛇がそう詠唱するとワラワラと向かって来る。全ての魔族軍人が地面に叩きつけられた。
「ヒック!ヒック!この軍の指揮官は貴様か!来い!魔族の女!!」
「ひがあ?!!!!」
八岐大蛇がそう言った瞬間。白色の鎧を纏った。女の軍人が宙に浮き。八岐大蛇の元へと吸い寄せられたのだった。
「酔ってるくせに凄いな。大蛇のあの変な力は、念力みたいなものかな?あれ?なぁ、エスフィール、聞いてるか?」
パチーン!
冗談でエスフィールのお尻を軽く叩いた。
「何をする変態!!」
「べぶへぇ!!!!」
バチーン!!
凄い勢いで顔面にビンタを喰らった。
「セツナ!貴様という奴は毎回、毎回‥‥‥‥ん?あの者は?確か‥‥‥」
エスフィールはそう言うと大蛇の元へと吸い寄せられた女性の元へと向かって行った。
X(旧Twitter)にてセシリア・アインズとフローレンス卿のイメージイラストを追加しました。
尚、このイメージイラストはAIイラストアプリを使用して生成したイメージイラストになり。オリジナルキャラクターになります。
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