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ここは地下にある秘密の部屋。ハリー・○ッターじゃないよ。

くつろぎ空間だ。俺はタマキとの長い話を終え。現在はゆったりとした時間を一人楽しんでいた。


「ふぅ、ソファーにゆったりと座り食べるチータラは最高だ」


「この食べ物はチータラと言うのですか?ご主人様?」


「ああ!美味しいだろう?ん?」


そこにはさっきまで異空間で話していたはずのタマキの姿があった。


「はい、大変に美味です」


「君、なんでこっちの世界に入るんだ?」


「はい、ご主人様がウチを認識してくれたおかけでこちらの世界でも活動出きるようになりました(えっへん)」


「なんだと?!」


ガシッとタマキを鷲掴みで捕らえる。


「いっいきなり何をするんですか?ご主人様?!」


「今すぐ袋の中へ戻るんだ。タマキ。君のその姿を彩音やエスフィール達に見られたら。色々とめんどくさいだろ」


「だっ大丈夫です。ご主人様。ウチは契約者である。ご主人様以外の方達には、ウチの姿が見えないので安心してください。見たいと思ってもウチが、承認しないと相手には見えません」


と、早口で説明された。よっぽど袋の中へ戻りたくないようだ。


「そうか他人には見えないのか。なら大丈夫か。よし、チータラを、共に食べよう。そしてダラダラしよう。チータラだけに」


「よく分かりませんが、チータラ頂きます」


そして1人とキツネ一匹の優雅な夜がゆっくりと更けていく。


「しかしご主人様。凄い部屋ですね。ここわ」


「そうだろう?長年かけて改造した自慢の部屋なんだ。そして誰もこの部屋を知らない秘密の部屋さ」


「わぁ、それは素敵です」


「ちなみにあそこの扉から隠し通路に繋がっていて家の裏庭へと出れる。そこも俺しか知らない入り口なんだ」


「へー!色々凄いんですね。あっチータラまた頂きます」


「おお、好きなだけ食べてくれ。貯蔵はたくさんあるから」


その時である。ガタっ!と隠し通路から音が聞こえたのは。


「…………、あれ?ご主人様。ご主人様以外。この部屋と隠し通路を誰も知らないんですよね?」


「…………、そ、そのはずなんだが」


彩音とエスフィールに裏庭の隠し扉がバレたか?いや、そんなハズはない彩音が俺の首に着けたGPS付きのチョーカーには特殊磁場発生機を使い。エスフィールにあげた魔道具で居場所が特定されないように妨害魔法の魔道具を使っているため。俺がここに入ることは絶対にバレるハズがないのだ。


カツンカツンと靴の足音が近づいて来る。


「ご主人様。足音がどんどん近づいてきてます」


「だ、誰だいったい。何故この場所がバレた?しかしタマキよ心配する事なかれ。上の俺の部屋と同じ様に魔道札の結界魔法によりこの部屋には何人たりとも出入りできぬわ」


「おぉ、貴重な魔道札をそんなことに。流石です。ご主人様。そこに痺れる憧れる」


「何を言っているか分からないがありがとう」


そして先ほどから聞こえる足音が秘密の部屋の扉の前まで来て忽然と消えた。


ガチャ、ガチャ、ガチャ!


ふん、いくら開けようとしても絶対に開かないぞ。フッハッハッハッハ!勝ったな。


だが


カチャ、カチャカチャ、カチ!とっ何かの鍵が開いた音が聞こえた。

ふっ!扉の鍵が開けられても。また魔道札の結界魔法は越えられまい。


ガチャ、キーイー。

扉が開いた。なんと扉が普通に開けられてしまったのだ。そして扉の前から声が聞こえた。

「あっあのぉ~誰かいらっしゃいますか~!暗くて目の前が全然見えなくて~」


彩音の専属メイドの巨乳の芽愛さんが扉を開けて入ってきた。そしてこちらを見る。


それにつられて俺も芽愛さんを見る。


お互いの目と目が合う。そしてお互いフリーズする。

数秒たった。芽愛さんがスマホを取り出す。

誰かにかけようとしている。彩音だろうか?もし彩音に電話され。この秘密の部屋の存在が露見すれば俺のベストプライスは失われる。

そんなことは絶対にあってはならない。

なりふり構っていられなくなった俺は『神気』を足に集中して発動し芽愛さんへと向かう。


「あっもしもし彩音様ですか?セツナ様がこちらに‥‥‥ってきゃあ!」


間一髪かは分からないが彩音が電話に出る前に芽愛さんの口元に手を当て口元を塞いだ。


「モガッなっ何をするんですかモガッセツナモガッ様」


「すまん芽愛さん。しばらく静にしていてくれ」


「モガッはっ離してく、くだいモガッ!どこ触って‥‥」


芽愛さんがそのご自慢のおっぱいをブルブルさせながら抵抗し始めた。ヤバいまた彩音に電話しようとしている。仕方がないかくなる上は。


「あ、彩音様。もしもしセツナ様がぁ。、?!モガッ」


俺、自身もパニックになり慌ててしまったため自分でも何をしたか一瞬分からなかった。


芽愛さんが倒れてしまい。その瞬間。俺は芽愛さんが倒れないように素早く位置をずらしてた。お互いの体が接触した状態で床に倒れた。数秒後して目を開けると俺の口に柔らかい何かの感触が伝わってきた。


「んー?んんーー?」


「んんんん?!」


その間にポケットに入っていた相手の意識を落とす魔道具を使ってみたが上手く発動しなかった。


「んんん!?んんぁん……………。」


あんなに激しく抵抗していた芽愛さんが、だんだんと大人しくなり。芽愛さんの顔が蕩けるような表情になっていた。


「んぁぁ、はぁ!。い、いきなり何をセツナ様?」


「いや、俺も咄嗟で君だってめちゃくちゃ慌ててたんだ!ごめん」


「そ、それであれをしたんですか?セツナ様。いくら以前助けて頂いたからって…………ハレンチです」


この状況でハレンチときたか。しかも今の芽愛さんは天王洲家指定のメイド服だ。ここは地下の誰も知らない部屋。薄暗い場所。

俺は少し血迷ったのか芽愛さんにゆっくりと近づく。


「なっなんですか?セツナ様。」

先ほどの事故で警戒されてしまっている。

だがそんな事は、関係ない。


「芽愛さん」

俺はゆっくりも彼女の名前を呼ぶ。

「なっなんですか?」

俺はゆっくりと優しく芽愛さんの手を掴む。

「こっちに来てゆっくり話そうか」


「へげらろっ?」

芽愛さんは変な蛙の鳴き声の様な声を出した。

「いいから、いいから。さぁおいで」

俺は少し力を込めて強引に芽愛さんをソファーへと座らせた。


「あっあの?セツナ様。さっきからいったい」

芽愛さんが不思議そうに俺を見ている。

「ん?あぁ、何か飲むかい?この部屋には何でもあるから好きなのを言ってくれ」


「え?で、ではコーラをお願いします」


「OK!コーラね。今、用意するから待ってて。それからタマキ姿を現しても大丈夫だ。多分、芽愛さんにはいずれ気づかれる」


「どっどういう事ですか?ご主人様?」


「えっ?キツネさん?」


「キツネじゃ、ありません。タマキです神獣の」


「タヌキさん?」


「タマキです。?あれ?もしかして。ご主人様、この芽愛って方もしかして」


「あぁ、俺もさっき気づいた。芽愛さんには魔法耐性が着いていて。魔道具類は効かない身体になっている」


「えぇ~!それは本当ですか?」


「さっき事故でキスした時に魔道具を芽愛さんに使ったけど弾かれたから間違いないよ。多分だけど前に使った『魅惑』の魔法の反転効果で魔法耐性が着いたんだろ」


俺はタマキに近づいて小声で話をした。


「え、えーと!セツナ様。このモフモフ様はいったい?それにこの場所って?後、魔法って何ですか?」


芽愛さんは、混乱し始めた。

そんな、混乱する芽愛さんの手を優しい掴んだ。


「ちょ、何をするんですかセツナ様」


「芽愛さん。今から説明する話を冷静に聞いて欲しい」


「え、は、はい。」


芽愛さんが返事をし終わると。俺はこの秘密の部屋この事。タマキの事。魔法や魔道具の事を一からちゃんと分かりやすく芽愛さんに教えてあげた。


「え?で、では。セツナ様はその魔法っていうのが本当に使えるんですか?」


「いや、今は一切使えないよ。使えるのは魔力を付与した魔道具だけなんだ」


そう言って俺は数個の魔道具をタマキに出してもらい芽愛さんに見せてあげた。


「こっこれが魔道具ですか?どれもとても綺麗ですね。それにタマキちゃんですか?モフモフで毛並みが良くてとても可愛いです」


「たっ助けて下さい。ご主人様ーーー!」


さっきからタマキが芽愛さんにモフモフされて助けを求めておるが、気にしないことにした。


「まぁ、説明は以上だ。それからさっき説明した通り君は魔法が効かない耐性があるみたいだから。ここまで詳しく君に説明したんだ」


「魔法が効かない耐性ですか?何故、私がそんな耐性に?」


「そっそれはご主人様が芽愛さんにモガッモガッ!」


「さぁて~何でだろうな分からないかなそれは」


「そっそうなんですか。それでそんな大切な事を私ごときに説明されたと言うことは、セツナ様は私にどの様にして欲しいんですか?」


「話が早くて助かる。俺の願いは一つだけ、芽愛さん」

俺は再び芽愛さんの手を軽く握った。


「はっはい」


「俺のこの部屋。秘密の部屋について誰にも口外しないでほしいんだ。それさえしてくれれば俺のできる範囲でのお願いは何でも叶えるからさ。駄目かな?」


「いっいえ、そんな重く考えなくてもセツナ様には、数日前にも助けて頂いたばかりですし。今、何でもと言いましたか?」


「俺にできる範囲ならね」


「えっとでは、1つだけ」


「なにかな?」


「セッセツナ様が、こちらのお部屋で過ごす時に私もご一緒してもいいですか?邪魔はしませんので」


「それだけでいいんだ。いいよ、別に」


「即答、このご主人様。迷いなく即答しましたよ。自分のプライベートを守る為ならなんでもしますね。このひモガッ、モガッ」


「あっありがとうございます。これからよろしくお願いします。」


「こちらこそよろしく。まぁ、あれだ。色々あったがとりあえずゆっくりしようか」


「はっはい」


「了解です」


そしてこの日は夜遅くまで各々のゆっくりとした時間を楽しみ解散する事になった。


ちなみに特段とイヤらしい展開にはならず。俺が説明する魔道具の話を芽愛さんが、真剣に聞いているだけでその日は終わった。


「では、セツナ様。今日は楽しかったです。また、遊びに来ますね。」


「また、朝に会おう。お休み」


「お休みなさい」


そして、その次の夜も集まり深夜の1時頃まで俺が説明する魔道具の話を芽愛さんは目をキラキラさせながら聞いて。俺も説明するのに熱が入り、気付けばこんな夜遅くになっていた。


防音魔法を解除して、上の騒音を聞いたが、静になっている。どうやら今日のお説教(拷問)は諦めたらしい。


「でも、よかったんですか?芽愛さんにあんなにバラしちゃって」


タマキがそんな、質問を投げてきた。


「ん?あぁ、別にいいんだ。逆に魔法耐性がある芽愛さんの目の前で魔道具を使って騒がれる方が面倒だしな。それなら1から説明して逆に色々協力してもらった方が得だ。それに前に芽愛さんには『魅惑』の魔道具を使ったからその反転で俺への好意は完全に無いことは分かってるしな」


「なるほど。なるほど。ですが、最後に仰りました。好意ですが……………」


「なんだよ?押し黙って」


「いっいえなんでもありません。お気づきでないなら別にいいです」


「?そうか夜も遅いし俺達ももう寝よう」


そう言って俺は壁に付いているボタンを押した。「ポチっとな」

すると部屋に置いてある本棚がスライドして隠し通路が現れたのだ。


「何ですか?この通路は。またどこかへ繋がっているんですか?」


「2階の俺の部屋へと繋がっている。これであのアホ二人に気付かれないで自室へと帰れるってことだ」


「はぁ、凄いですね」


タマキはどこか呆れた口調でため息をついた。


一方


神成家・裏庭


「……………、昨日はセツナ様とあれをしちゃいました。はぁ~!ごめんなさい。彩音様‥‥‥」


夜、基本的には天王洲家のメイドの仕事は無く。基本的には、自由です。彩音様いわく、貴方達は貴方達の時間をちゃんと使って下さい。

昔のようにずっとわたくしの側に居なくて大丈夫です。では、わたくしはセツ君の所に行って来ますね。と言って放課後や休日は基本的にはフリーな時間になりました。


「でも、いきなり魔法だなんて?しかもセツナ様が元勇者で?ユナさんが魔王だなんて全く信じられませんね~」


ピロリ~ンっといきなり、スマホがなり何通もの着信履歴が表示され。彩音様と寧々ちゃんからでした。


「うわぁ、着信がこんなに沢山。全然、気付きませんでした。………今日は、もう遅いし。明日、今日の事を上手く誤魔化して話さなくちゃ」


そして私はお隣にある自分の部屋へと静に戻ったのでした。

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