実力差
『ラインバレル』・大決闘場
「ヤッチマエ!ナイセス隊長!!」「騒ぎの張本人だ!!俺達の休みを返しやがれ!クソガキ!!!」「そうだ!そうだ!」「殺れ!殺れ!ブッ殺せ!」
大決闘場・中心部
「‥‥‥だそうだぜ!夜霧さんよう!」
「ふん!知るかよ!」
‥‥‥‥‥数刻前。
(早く、ここから出ていきな!無礼野郎!)
(あんだと?!‥‥‥‥はっ?!)
いきなり飛び込んできたナイセスに向かって。レイサイトのオッサンは自身の魔力残滓をナイセスに向ける。
(おい!ナイセスよ‥‥‥‥余り某を怒らせるなよ‥‥‥‥)
(レイサイト‥‥‥将軍‥‥‥)
冷や汗を書き始める。無礼野郎。
(ここから、速やかに去れ)
(わ、分かってるぜ!レイサイト将軍。‥‥‥‥俺が用事があるのはそこの入国門で騒ぎを起こした。そこのクソガキだからよう!)
無礼野郎はそう言うと俺を指差せてきた。
( (ニィ!!!)そうかい!そうかい!俺に用事ねえ!)
(‥‥‥メチャクチャ怖い顔してるにゃぞ!黒騎士)
(いいぜえ!場所を変えてやる!無礼野郎!レイサイトのオッサン!)
(なんじゃ?ヒスイ!)
(大闘技場借りさせて貰うぜ!)
(ヒスイ!貴様、何をするつもりだ?)
( (ニタァ!)あん?決まってんだろう?!再教育だ!魔王軍共のな)
(メチャクチャ嬉しそうな顔してるにゃあ!黒騎士)
現在、大闘技場
「おい!クソガキ!そろそろ始めんぞ!粛正祭をよう!」
「粛正祭だあ?‥‥‥1人1人じゃあ、手間がかかるなあ!」
「あん?手間だと?」
「スゥゥゥゥ‥‥‥‥おい!平和ボケした軍人共!纏めてこい!再教育してやる!」
「何してンだ!お前!!!」
ナイセスは俺に向かって怒鳴りつける。
「舐めてんか?てめえ!!」「囲めや、囲め!ブッ殺せ!」「魔王軍を転けにしやがって」「ラインバレルで騒ぎを起こしやがって!」
「良いぞ!良い感じに盛り上がってきたじゃねえか!!てめえも突っ立ってないでさっさと来な!無礼野郎!てめえも再教育だ!」
「てめええええ!!!朝来流『朝紅』」
ナイエスは赤い斬激を俺に飛ばしてくる。
「カミナリやアインズさんとは比べ物にならないくらいに弱ええ攻撃だな!無礼野郎!‥‥‥夜暁術・『一の型・百鬼夜行』出ろ!鴉・暗鬼」
「ガアガアガアガア!」「カアカア!カアカア!」「オオオオオオ!!!!」「アアアアアア!!!!」「カアカア!」「オオオオオオ!!」
俺は彼方側から大量の鴉と暗鬼を呼び寄せた。そして、一匹の鴉に無礼野郎の攻撃『朝紅』を吸わせた。
「な、なんだ!あの亡者共は?!」「そ、それにあの鴉の群れは?」「い、行くぞ!俺達は魔王軍なんだぞ!」「かかれえ!!」
「相手してやんな!お前ら!お土産は魔族の魔力残滓だぜ!」
「オオオオオオ!!!!」「ガアガア!ガアガア!」「カアカア!カアカア!」「オオオオオオ!」
「なに、出してやがる!クソガキ!」
「眷属だぜ!無礼野郎!俺の血筋は特殊なんでねえぇ!‥‥‥‥オマケだ!あんたらが逃げられねえようにサービスしてやる!夜暁術『参の型・夜の帳』」
漆黒の闇が大闘技場を覆っていく。
「お前!次から次へと!闇結界だと?!」
「安心しな!格下相手に神代・回帰は使わねえよ!夜暁術抜刀・『五の型・夜天陰陽』」
俺は愛刀。闇霧に闇魔力を注ぎ込む。
「なるべく、持たせろよ。無礼野郎。『夜天』!!」
「てめえ!『朝紅』!!」
『ラインバレル・軍事室』
「唐突に始まってしまったな。‥‥‥コレイスト」
「はい、マルク副司令殿‥‥‥‥」
「この後、ナイエスはどうなると思う?」
「‥‥‥‥‥地獄を見るかと‥‥‥一生分のトラウマを植え付けられて」
「そうか‥‥‥‥」
『レイサイトの部屋』
ヒスイとナイエスとか言う魔族の軍事が部屋から出ていった後、残された俺達は途方にくれていた。
「良いんですか?レイさん。勝手にやらせて」
「まぁ、ラインバレルでは、日常茶飯事ですから。お気になさらないで下さい。担い手殿」
「日常茶飯事ですか。それは、なんとも凄いですね」
「魔族はそういうものじゃ。セツナよ。力関係をハッキリさせ、上下関係をしっかりさせる」
エスフィールがそう言いながら。外のヒスイとナイエスの決闘を見つめている。
「いや、でもな、あのままじゃ、あのナイエスとか言う奴‥‥‥‥ヒスイに半殺しにされるぞ」
「半殺しで済めば良いけどにゃあ!モグモグ」
セシリアは俺達に出された茶菓子を頬張りながらそんな事を言っていた。




