昼流のオンネン対拳王姫セシリア No.1 魔剣術
『ラインバレル国道』
ブオン!シュン!
「うお?!ここは?」
ブオン!シュン!
「さっきの道にゃか?」
わっちと青色騎士はセツニャの転移魔法で『ラインバレル』近くの国道まで戻って来た。
「いきなり、攻撃してきてたうえに、俺達を分断させやがって!」
「にゃん、にゃん、にゃん!悪いがにゃあ、黒騎士はまだ、完全に回復してないのにゃあ。だから、変わりにわっちがおにゃえの相手をしてやるにゃよ!」
「獣族の娘が一人でだと?それは、余りにも我々を舐めすぎだぞ!現代の者よ!」
「にゃあ?現代の者?」
「まぁ、良い!俺達の目的は『大蛇』をあの方の元へ連れていく事。他の者は殺す」
「何にゃあ?大蛇にゃ?」
「知らぬなのらば別に良い。貴様のその命。無惨に散らしてやろう‥‥‥‥晴光流『昼の帳』」
青色騎士が『昼の帷』を唱えると青色騎士とわっちの周りに蒼白薄い膜の様なものが現れた。
そして、『昼の帷』は結界の様にわっち達を囲んだ。
「何にゃあ?いきなり?結界技かにゃあ?」
「ほう!少しは魔族の『魔剣術』を知っているのか!若いのに感心、感心」
「魔剣術にゃあ?何にゃあ?それ?」
「ん?貴様の仲間にも魔族の者が一人居ただろうに、そいつに教えてもらったんじゃねえのか?」
「‥‥‥‥知らないにゃあ!教えてもらったこと無いにゃあ」
(アインズさん様、魔族の技つうのはな!)
「おぉ、そうか、そうならば仕方ないな」
(魔剣術って言ってな!)
「そ、そうにゃあ!習ってないのは仕方ないのにゃあ‥‥‥」
(属性魔法を魔道具や魔法用の杖を使わず。魔力剣を使って自在に技を出す。魔王領が独自に編み出した技なんだぜ!スゲーだろう?!)
「うむ、仕方ないな」
「‥‥そうにゃあ、仕方ないにゃあ‥‥‥ (あれにゃあ?前に黒騎士が言ってたようにゃあ?言って無かったようにゃあ?)」
「まぁ、簡単に説明すれば、魔法使いの様に魔法杖を使わずに魔力剣で魔法技を使う事を『魔剣術』と言う」
「『魔剣術』にゃあ?」
「あぁ、これは魔王領の初代魔王『ゼロ・ブレインズ』様が自身の長年の研鑽の末に編み出し。朝、昼、夜の流派に分け、体現化したお陰で。神代から現代になっても尚、使われている魔王領が誇る戦闘文化なのだ」
青色騎士は何処か誇らし気にわっちに説明してきた。
「ふにゃあ~!そんなに凄いのが、初代魔王だったのにゃあ?尊敬するにゃあ~」
わっちがそう言うと。
「ほう!貴様、なかなか、良いことを言うではないか!‥‥‥‥決めた!ウラミの方はどうか分からねえが、俺、昼流のオンネンはお前を殺さないことを誓おう。これは、初代魔王様に誓って必ず守ると約束する」
「な、何にゃあ?いきなり、畏まってにゃあ!」
「いや、たんに俺が、貴様を気に入っただけだ。気にするな!そんな、事よりも試合を始めるぞ!‥‥‥貴様、名前は?」
「にゃあ?セシリアにゃぞ!」
「では、セシリアよ!俺と試合しあおうぞ!かかってこい!」
「うにゃあ~!なんか、勝手に盛り上がってるにゃあ。青色騎士は~!‥‥‥‥でも、闘いは、闘い!やってにゃるにゃよ!風魔法『風絶激』」
わっちは風魔法を唱えると。青色騎士に向かって極大の風絶激を勢い良く放った。
「おぉ、やる気、満々だな!セシリアよ!晴光流・『青天』」
青色騎士が『晴天』を唱えると入道雲の様な蒼白雲が青色騎士の持つ刀から現れて、わっちが放った『風絶激』を簡単に防いだのだった。
「わ、わっちの『風絶激』が防がれたにゃあ?」
「良い技を持っているな!セシリアよ!さぁ、どんどん、参れよ!」




