軍事都市『ラインバレル』
その、都市は銀と黒に覆われた鉄の都市である。
東のエルフの国にある要塞都市と対をなす、アテナ地方とユグドラシル地方の守りの要。
その都市は、神代の時代から人族や海からの進攻を守って来た神代からの都市である。
これが、魔王領の最高軍事都市『ラインバレル』である。
著『冒険家・ラインバッハ・エゴル』
『ラインバレル国道』
俺達は『オールエンズ街道』の宿場町で数日過ごした後。
俺が、一時的に地球に帰還した時に実家の車庫から。何台か車を拝借してきたのだ。
それをこの魔王領では使用できるのだ。なぜなら、ガリア帝国、セルビア国と肩を並ぶ程の軍事強国と言われる。
その理由の1つが魔王領の街道や国道は、他の地方の道と違い。魔王軍が素早く行動できる様、広く、強固に道が整備されているからである。
ブロロロロ!!ガタン!ガタン!
ゴゴゴゴゴゴゴゴ!!
「ぎにゃあ!!!揺れるにゃあ!!」
「速えええ!!速えええぞ!!この、鉄の魔獣はああ!よおおお!!」
後ろの座席で五月蝿く騒ぐ二人。
「‥‥‥‥何故、運転できるのだ?セツナ」
「小さい頃からレーシングゲームで鍛えたからな、こんなに道が整備されてて広ければ。簡単に運転もできるってもんだ」
「そうか、それはいいが‥‥‥また、地球の技術がこの世界に‥‥‥‥」
「EV‥‥‥‥電気自動車とは、盲点だったよ。俺の今回、『魔法縛り』で使用している雷魔法で車が動かせるとは」
「『魔法縛り』だと?なんじゃ?それは?」
「魔法族の君も知らないのか?‥‥‥あぁ、確か、『魔法縛り』は『魔法中央国』の新しい技術なんだ。北側の魔王領にはまだ伝えられてない魔法技術だな」
「それで?どんな、効果があるんじゃ?」
「あぁ、自身が得意としている幾つかの属性魔法にあえて制限を掛けて、ある一つの属性魔法を特化させるのが『魔法縛り』だ」
「では、お主が殆ど、雷魔法を使わなかったのは」
「『魔法縛り』の制約だよ」
「では、本来のお主は色んな魔法が使えるのか?」
「いや、そんなには使えんぞ‥‥‥」
俺は外を見ながら、エスフィールとの会話を終え‥‥‥
「にゃに、言ってるのにゃあ!セツニャは現代魔法なら何でも使えるって、ゴリラ聖女が自慢してたにゃあ」
「‥‥‥‥静かにしてろ。セシリア」パチンッ!
「ぎにゃああああ!!!痺れ!!」
「セツナよ!何故、それほど実力を隠そうとするのだ?」
「おう!そっちの方がカッコいいし、なんか強者みたいじゃないか?ヒスイ!とか、言ってたよな!カミナリ!!」
「黙れ!車の電力が‥‥‥」パチンッ!
「グオオオオ!!」
「セツナ!貴様は私にまだ隠し事が多すぎるぞ!!」
エスフィールは俺の襟を掴み掛かってきた。
軍事都市『ラインバレル』入館門
入館門の前に2人の男達が立っている。
「‥‥‥来たぞ『オンネン』」
「おぉ、予定よりも速かったな!『ウラミ』」
「ん?なんだ?あの、鉄の魔獣は?」
「あん?関係ねえだろう!行くぜ!ウラミ!!!」
「‥‥‥‥(なんだ?あの鉄の塊は?異様な魔力を感じるが)」
『ラインバレル国道』車内
「そもそも!貴様は!!」
俺に掴み掛かる。エスフィール。
「止めろ!エスフィール!俺は車の運転中だぞ!」
「にゃんでいつも、いつも、電撃を浴びせるにゃあ!!」
エスフィールに乗じて俺に殴り掛かるセシリア。
「おい!セシリアも離せ!運転が乱れる」
「おお!!スゲー!速度が上がりまくるぜ!!!」
そして、五月蝿いヒスイ。
入館門前
「我等はかの死神様に御使いする。朝来のウラミ!!」
「昼流のオンネンである!!!止まれ!!そこの大蛇の使い魔よ!!」
「そうだ!!止まれ!!‥‥‥止まれ!!貴様らああ!!」
「おい!ウラミ!!あの、鉄の魔獣止まらな‥‥‥」
『車内』
「おい!前、前に人が二人!」
「なに?」「にゃあ?」「あん?」
ドドドドドドドド!!!ドゴオオオオンン!!
「貴様等、止ま‥‥‥グオオオオ!!」
ドガアアアアアンン!!!
「ウラミ?!貴様あああ!!ウオオオオオ?!!」
そして俺達は誰かも分からない謎の二人組を勢い良く引いてしまったのだった。




