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カミナリ VS 夜叉巫女 ROUND5 八咫烏(やたがらす)・黒棺 ~ カミナリ VS 夜叉巫女 ROUND6 天叢雲剣(あめのむらくも)



『闘技場観客席』


「なんにゃあ?あのバカデカイ黒い龍はにゃあ?」


「‥‥‥‥私は甘くみていたのかもしれぬ。あの夜叉とかいう者を」


「なんにゃあ?メイエス。こんな時に?」


「あの黒い龍は‥‥‥‥黒龍は『始祖の龍』の力を最も色濃く継いだ竜種なのじゃ。そんな、存在をあの夜叉は操り。見事に召喚までやりおった。最悪、このままではセツナ達は殺されるかもしれぬ」


「って、言ってもにゃあ。この見えにゃい壁があってにゃあ‥‥‥‥」


「‥‥‥‥今、思えばその見えない壁やこの闘技場の様な形をしたものはおそらくだが、あの黒龍の為のものじゃろう」


「黒龍の為にゃあ?」


「近くに入るものや周りを破壊しない為の結界の様なものじゃ。そのための」


コンッ!コンッ!


「龍人族の神代・結界なんじゃろう」


 私とセシリアはそんな会話を最後に頭上天高くに現れた黒龍を静かに見ていた。


『頂上闘技場』


「ヒスイ殿。カミナリ殿。準備はよいか?」


「そちらも二人!こちらも二匹だ!」


 辞めたと黒龍が俺達を見上げ。俺達に疑問を投げ掛けてくる。


「カミナリ!後、どのぐらいでその神獣様は起きやがるんだ?」


 ヒスイが真剣な顔で俺に聞いてくる。


「夜叉が黒龍を召喚していたからその隙に召喚の準備は終わったが、後は喚ぶ為の祝詞(のりと)を詠唱が完了すれば喚べるようになる‥‥‥‥後、1分位だ」


「‥‥‥そいつを喚べば、あのバカデカイ黒龍とやりあえるか?」


「五分五分だな。多分」


「なら、行けるな!良いぜ、殺ってやるぜ!黒龍殺し!!行くぜ!!龍共!!神代・回帰・夜暁術・参の型・夜の(とばり)・黒棺』!!!!」



 ヒスイの神代・回帰『夜暁術』そして、アイツの神明・回帰が同時に発動する。


「『クロ』の更に上空に巨体な黒い大きな箱?」


「夜叉、飲み込まれるぞ注意を‥‥‥」


ズズン!


「『クロ』が黒い龍が大きな箱の中?‥‥‥」


ズズン!


「じゃあ、行ってくるぜ!カミナリ!1分後、生きてたら無事会おうや!」


「あぁ、生きて生還してくれ!ヒスイ」


 ヒスイはそう言うと『夜の帳・黒棺』の中へと入って行った。


『夜の帳・黒棺』内


「身体が重い」


「成る程。相手の力を歪ませる。魔法結界の類いだ。夜叉」


「その通りだぜぇ!夜暁術『夜の帳・黒棺』内の行動は全て。俺の支配下になるんだよ!『八咫烏・往来』」


「来ます。『クロ』!黒龍魔法『龍脚』」


 夜叉の右足から強靭な龍の足が現れ八咫烏達を消し飛ばす。


「黒龍が居んのに、あんた。自身は龍魔法を使えんのかよ!!」


「当たり前です」


「その力は夜叉、自身の力。この子を甘くみてもらっては困る。『龍灯籠(りゅうとうろう)』」


「くっ!!昔のカミナリの野郎の『エクスカリバー』の攻撃並みの破壊力だと?!来い!『群鴉・遠来』」


「ガアガア」「ガアガア」「ガアガア」「ガアガア」「ガアガア」「ガアガア」「ガアガア」「ガアガア」


 黒騎士殿の周りには数千を越える漆黒の鴉達が群れを成し。主人を守る様に集まる。


「それで我々の攻撃が防げるか?黒騎士殿よ!『朧・岩礁(おぼろ・がんしょう)』」


 『クロ』の周りに龍の形をした岩石が無数に現れ。


「1人では、余り持たぬよ。黒騎士殿。済まぬが喰ろってくれ。我が夜叉の為に」


 放たれる。


「幾重にも折り重なる分厚い攻撃をしてきやがって!対応が追い付かねえだろうがああ!!神代・回帰‥‥‥『八咫烏・極』」


「天高く逃げて、なにをするつもりか?ヒスイ殿。終わりです。これ程、までの我々の攻撃。裁き切れる筈がありませぬ。‥‥‥‥念には念をです!『空間黒龍魔法』・『段空龍牙召』」


 夜叉の周りに黒龍の鋭利な牙が無数に顕現させ。それを夜叉の『空間魔法』でヒスイ殿の近くに向かわせる。


シュン!シュン!シュン!シュン!


「あん?しつこい位に攻撃してきやがって!‥‥‥‥‥まぁ、良いぜ!それでな!」


「済まぬが喰ろえ!」


 黒龍の最初の一撃目。『龍灯籠』がヒスイ殿の身体に命中する。


「がああぁぁ!!くそが!!!意識が持ってかれちまう!‥‥‥流石は黒き龍‥‥‥ただの一撃でこれ程とはなぁ!!!」


「まだまだ」


「終わっておりませぬ。ヒスイ殿」


 夜叉と『クロ』が言った様に。我々の攻撃が嵐の様になってヒスイ殿を容赦なく襲って行きます。


「‥‥‥‥‥そろそろ1分位経つか?カミナリ!ならいいよな?自爆してもよう?」


「?夜叉、あの者は今、何と?」


「?何ですか?『クロ』?」


 その瞬間。


「俺の力量を甘く見積り過ぎたな!夜叉野郎に黒き龍さんよう。てめえ等はこの俺の『夜の帳』に入った時点で半分終わってんだよ!!頂くぜその半分の体力。‥‥‥『黒天八咫烏(こくてんやたがらす)‥‥‥‥『黒棺・崩壊浪』」


「なっ?自爆技?とな?」


「ク、クロ?これはいったい?」


「内側からの圧縮だぜ!さぁ、潰れな!龍の御二人さん。その代わり、てめえ等が出した技は全て喰ってやるからよう!感謝しな!」


『夜の帳』外『闘技場観客席』


「夜の帳・黒棺が圧縮されていく?何があの中で起こっておる?」


「‥‥‥黒騎士‥‥‥大丈夫にゃのかよう?‥‥」


 セシリアが心配そうに頭上を見つめている。



 再び。『夜の帳』内


「夜叉!我の内側に入るのだ!!早く!」


「ク、『クロ』!ですが、それでは貴方が」


「我は頑丈なり。早く来い!夜叉!早く!」


「は、はい!」


「ハハハハハハハハハハハハ!良い光景だぜ!あんたら!強者達が慌てふためいていのを見るのが、俺の何よりの楽しみだからな!あばよ!カミナリ!!後は何とかしろよ!!『崩壊・八咫烏』」


ゴキュン!ゴキュン!ゴキュン!ゴキュン!


 まるでそれはブラックホールの様に『黒棺』の中の者を呑み込み。圧縮し。幾度の痛みとなり。竜種の二人に降り注がれるのだった。





カミナリ VS 夜叉巫女 ROUND6 天叢雲剣(あめのむらくも)


数年前。『列島大陸・和国』大典空


(遂に倒したわね。‥‥‥‥この長旅も終わりね。セツナ)


(えぇ、全てはラファエルと彼等のお陰ですよ)


(‥‥‥‥それで?何なのその薄気味悪い。刀は?)


(あぁ、これですか?これは多分‥‥‥‥まぁ、とりあえず、ここに放置しとくのもあれなんで。魔法の袋の中に入れときます)


(はぁ?!ちょっと待ちなさい。そんな、薄気味悪い刀と一緒の空間なんて!)


(では、黄金の箱に閉まって置きます。あの箱に入れておけば。俺、意外の人には開けることができませんから)


(‥‥‥‥そう!ても、その刀は慎重に扱いなさい。なんたってそれはあれの体内から‥‥‥)


(えぇ、そうします。ラファエル)



現在、『頂上闘技場』


「‥‥‥‥‥ここは?何処だ?!俺は死んじまったか?」

 

「いいえ!ちゃんと生きてますよ。ヒスイさん」


「あん?そんなわけあるか、『八咫烏・黒棺』の自爆技だぞ!あれに巻き込まれて生き残った使用者はいねえと伝承の本にだなぁ‥‥‥‥‥何でここにタマキさんがイヤがんだ?」


 ヒスイはそう言うと、周囲を見渡した。


「あれは?カミナリの野郎か?それにあのボロボロ状態の女は楽器野郎じゃねえか?!」


「そうですよ!ヒスイさん。貴方が自爆技を使用した数秒後にうちの簡易転移で闇の帳の外へと貴方を移動させたのです。ご主人様がヒスイさんをいつでも助け出せるようにずっと近くでストーカーしてたんですよ」


「ストーカーだあ?!何かの悪魔か?」


「誰が悪魔ですか?うちは高位の神獣ですよ」


タマキはそう言いながら。ヒスイの頭をポコポコと叩き始めた。



『頂上闘技場』上空


「‥‥‥どうやら、間一髪で助けられたみたいだな。良かったよ。ヒスイ、ありがとう」


 俺はそう言うと心の底から安堵した。


「そして、目の前には‥‥‥‥」


「はぁ、はぁ、、はぁ、はぁ、や、‥‥‥やってくれましたね。ヒスイ殿の‥‥‥まさか、自爆技なさるとは、この、夜叉巫女ですら、危うく死ぬところでしたよ」


「夜叉よ。余り喋るな。傷に触る」


 全身、見だらけの夜叉と、あれ程の強力な攻撃を受けながら、然程(さほど)のしか攻撃を喰らっていない黒龍が『八咫烏・黒棺』消滅後、いきなり目の前に現れたのだった。


「しぶとい、奴等だな!ヒスイの捨て身の攻撃を喰らって尚。動けるのかよ」


「ふぅ、ふぅ、ふぅ、夜叉のこの状態を見て動けるようにお思いか?」


「あぁ、思うね。最初に見た。君の、龍人族のフィジカルを考慮すると。俺が君の間合いに入ったが最後、俺の喉元をその鋭い龍の顎で()き切る算段何だろう?」


「‥‥‥‥ご想像にお任せしまする」


「成る程、戦闘の経験もそれなりにあるということか。だが、まだ、我は無傷に近い。かたやそちらは、相棒の黒騎士殿を失い1人のみとなった‥‥‥‥」


 黒龍はそう言うと。スパイング山脈の頂上の頂きへと再び降り立った。まさに王者の風格と言わんばかりに凛としている(たたず)まいだ。


「‥‥‥‥俺は昔、勇者の『資格』があったらしい。今は、『彼女』が消えたことでその資格も返還されたようだが」


「『勇者』?‥‥‥‥カミナリ殿。いきなり何をいいだす?」


「『洗礼者』は司祭達の勘違いで(たまわ)ったものだ。タマキ辺りは、七聖―女神―の計画だろうと以前言っていたが、俺はそうと思わない。俺が『洗礼者』になったのは偶然だと信じる」


「はぁ?『洗礼者』が偶然?‥‥‥ですから。いったい何を言って?」


「では、俺の今の資格は何だ?‥‥‥‥君のとの闘いが始まってからその問いにずっと答えを見いだしていたよ。‥‥‥‥だが、先程のヒスイの特効でよく分かった。今の俺の資格‥‥‥失った力『勇者』でもない、偶然頂いた力『洗礼者』でもない。‥‥‥俺の本当の力は‥‥‥『召喚者』だ!」


「『召喚者』?」「何をふざけた事を言っている?」



「それの答えを今、見せてやる。‥‥‥‥」


 俺は1つの刀を二匹の龍の前に見せる。


(みことのり)をここに。‥‥‥‥以前は、最大にし、最悪の敵対セし存在なり。


 我らは消して交わらぬ運命であった。だが、だが、問おう。


 我々の道はここで終わりか?‥‥‥異な、異なである。


 貴殿に問おう。我と来てくれ、貴殿に頼む。我が新たな友になりける時を。


 おお、おお、我が新たなる友になりければ貴殿に崇高なる勝利の美酒を指し示さん」



(その問いは(まこと)か?)


「実直の(みことのり)なり。この問答に一切の偽り無し」


(‥‥‥‥貴殿の誠実さに乾杯する。‥‥‥‥これより、我が新たなる主に従う)


「その誠実さに我は真の信頼を‥‥‥‥心よりの感謝を‥‥‥‥神煌具『天叢雲剣』‥‥‥‥神話・回帰」


(我の解放を許す)


「召喚魔法・神話召喚『八岐大蛇(ヤマタノオロチ)』神明・回帰」


「オオオオオオオオ!!」「ハアアアアア!!」「キエエエエエ!!」「カハハハハハ!!!」「ハハハハハハハハハハハハ!!!」「ガアアアアアア」「ググググググ!!!」「アアアアアアアア!!」


「何ですか?これは?」


「八首の龍?」


「「「「「「「「新たなる主よ。確かなる勝利を!」」」」」」」」


「そして、新たなる友に勝利の美酒を!」


『列島大陸』の伝説の邪龍。八岐大蛇・顕現


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