生け贄召喚・また別の道で・新たな場所へ
『セルビア』メルク地区・西『入国門』
ブオン!
シュン!
「よし! 良いぞ。セルビアの西門まで一気に来れた」
「うにゃあ~! 忙しいであの『入国門』を潜ろうにゃあ~! セツニャ!!」
「あぁ、行くぞ! 二人共!セシリアに続けええ!!」
「何でそんに‥‥‥‥」
「必死なんだ? あんたら?」
俺とセシリアの行動に呆れながら見ていた。
「ぎにゃあ~! セツニャ! 入国管理館と『入国門』が見えてきたにゃあ!」
「よし! 足を止めるな脱出する。あのギャラギャラからな」
「うにゃあ~! ゴリラ聖女なんかにゃあ。会いたくないのにゃあ~!」
俺とセシリアは叫びながら。『入国門』にひた走る。そして、何故か『入国門』には人集りができていた。ギャラハット卿の刺客か?
「皆さん~! お元気で! この国を‥‥『セルビア』を救っていただきありがとうございます~!」
とっ思ったら入国管理館の館長のクリス・メイナーさんと副館長を含む職員や行商人達だった。
俺達は急ぐ足を立ち止まらせ。クリスさん達の方へ向かって行った。
「バイバイにゃあ~!」
「世話になったぜ!セルビア!!!」
「クリス殿。お世話になりました」
「はい! 皆さんもお元気で‥‥‥‥また、いつか、来てください。平和になった『セルビア』国を」
「はい。お世話になり‥‥‥‥おっと! すみません。クリスさん。最後にお願いが」
「お願いですか? 何でしょう。、ナルカミさん」
「この数毎の便箋をアル、サーシャ、メリュジーヌ卿、イフリート様、ライハ殿、円卓の方々に送ってもらって良いでしょうか?中に俺からの手紙がそれぞれ入ってますので」
「手紙ですか! 分かりました。副館長!!」
「はい! クリス様」
「特許ブラックキャットで直ぐに輸送して下さい。迅速に丁寧にお願いします」
「はい! クリス様」
「‥‥‥‥では、手紙の方は私達の方で必ず皆さんに届けられる様に致します」
「ありがとうございます。では、俺達はこれでさようなら」
「さようなら。皆さん。本当にありがとう!」
そうして、俺達は最後にクリスさん達を初めとした入国管理館の人達に、見送られながら。エルフと妖精の国『セルビア』を後にしたのだった。
そして、俺達が『セルビア』を出た瞬間。
『サラマンダー』
「‥‥‥モグモグ‥‥焼き菓子サイコー‥‥モグモグ‥‥」
「ええ! 美味しいわ。ねぇ? トリス!」
「あぁ、イゾルテ! だが、君の方が美しく美味しいそうだよ! ハニー」
「まぁ、トリスたら」
「‥‥‥モグモグ‥‥ふん!‥‥‥焼き菓子サイコー‥‥」
『サラマンダー』の焼き菓子を美味しいそうに食べる3人。
「‥‥‥‥サラマンダー様。あの3人はいつまで居座る気で?セシリア様とヒスイ殿等は『妖精国』で戦ったり。『オーディン』の復興に尽力してくれたと聞いていますが。あの三人はただ飯食いを‥‥‥‥」
「しっ、聞こえますよ。‥‥‥‥しかし、確かに日夜ああ、やって喰っちゃ寝されますと。‥‥‥‥ん?! 3人の周りが黄色く光出して?」
ブオン!
「「「!!!!?なに来れ?」」」
シュイン!
「いなくなりましたな‥‥‥‥」
「消えましたね?あれは?転移魔法?」
『出国式典会場』
「いや~式典も無事終わったしこれから連日お祭りだね~!ギャラハット?」
「フローレンス。私は少し用事があります。西の『入国門』に直ぐに行って‥‥‥」
ギャラハットがそう言いかけた瞬間。
ブオン!
シュイン!
「「「わああああ!!!」」」
ドバドバドッスン!!!
3人の男女がご主人様の転移魔法陣から現れた。
「ん? んんん?! 君達は?‥‥‥サーシャにトリス、イゾルテ‥‥‥フフフ。なるほど!そういうことかい。セツナ」
「‥‥‥モグモグ‥‥ここは?何処何処?‥‥‥モグモグ‥‥」
「大丈夫かい?マイハニー?」
「ええ、大丈夫よ!マイトリス‥‥‥」
「ん?なんだい?いきなり静かになって‥‥‥‥」
「‥‥何?‥‥モグモグ‥モグ‥‥‥終わった‥‥‥」
「フフフ、君達が入れば御釣りが来るね。大丈夫、後で魔法中央国からも応援が来る。さぁ、皆で行こうか!『幻獣の楽園』へ」
「「「ギャアアアアア!‥‥‥兄弟子」セツナ!」セツナ!」
「「「よくも騙したな!!!」」」
「フフフ、これから楽しい旅になりそうだね。教え子達」
要塞都市『ノーム』
「では、私はこれでノーム様、オウボウさん」
「はい!お達者でライハ殿」
「『魔法族の里』でも頑張るんじゃぞ。ライハ殿」
「はい! ありがとうございます。では、私はこれで‥‥‥最後にナルカミ様にも挨拶したかったのですが」
「‥‥‥そうですか。(いや、絶体もう会わんでしょうな‥‥‥‥)」
「ハハハ、また、いつか会えるじゃろうて! 世間は広い用で案外狭いものじゃ! 何処でどう繋がるが分からんからな」
「そうですとも‥‥‥‥。(ナルカミ殿の事だ。何処かしらで赤い爆弾がセットされているんでしょうな)」
「はい!私もそんな気がします。‥‥‥‥では、長い間。お世話になりました、失礼します」
そして、『夜型のライハ』も『セルビア』を去るのであった。
『セルビア』国外・アイル街道
「‥‥‥出でよ転移門‥‥‥やはり出ないか?」
「さっきから何を色々試しておる?」
「いや、『妖精国』では、アリーナと地球を繋げる転移門が自力で作れたから。地上では作れないかと‥‥‥」
「いや、無理じゃろうて。転移門を作れたのも。そもそもが『妖精国』の異質な多次元構造と濃すぎる魔力濃度の産物なのだからのう」
「やはり。そうかのう?」
「そうじゃ、それと。たまに私の言い方を真似るのはよせ」
「なんでかのう?」
「ふん!」
シュボ! 久しぶりの手刀が俺の腹に優しく入る。
「ぐえ!」
「『セルビア』では、アル先輩の前だったから抑えていたが、ここは最早、『セルビア』の外。以前の様には甘やかさないからのう。浮気者」
「ぐぼお!‥‥‥ふぁい!‥‥‥すみません。エスフィール様」
「うむ!」
そして、俺達は新たな目的地『魔王領』へ向かう為。目の前にそびえ立つ。山脈。『スパイング山脈』へと足を進めるのであった。




