終焉決戦 No.3 神話魔法の衝突
『黄金の宝物庫』白い場所
「おや、時間ですかな?」
「ほんに楽しい時間でした。お土産もこんなに頂きまして」
「「「「「ひぃいいいいい!」」」」」
すっかり怯えきっている『妖精国』の妖精兵達。
「「では皆さん。去らば!!」」
シュン‥‥‥‥。
「「「ひぃいいいいい!」」」
‥‥‥‥‥。
スゥーーウ
そこは桜が枚散る、美しい国。
『列島大陸・和国』天雷神宮・鳴神殿
シュンッ!
転移魔法陣の前に仁王立ちで立つ大柄な青年が一人立っていた。
「‥‥‥‥ん?お!」
シュン、シュン、シュン、シュン‥‥‥‥ブオン
「ただいま、戻りました。鳴神様」
「大変遅くなり申した。鳴神はん」
「おお! 無事、エウロペ大陸から戻ってきたか! 二人共。ご苦労であった!ワハハハ」
豪快に笑う。本体の七原龍の一角『鳴神』
「いやー! なかなか、あちらの大陸も大変そうでしたな。鳴神様」
「ほんにねぇ、もう少し観光したかったわぁ~」
「うむ! 主殿も大変そうだったがな‥‥‥‥まぁ、久しぶりに会ったが元気そうだったな!ワハハハ! ワハハハ! 無事。あちらの問題も解決する事を願うばかりだ!」
「鳴神はんの機嫌がええねぇ。巌雷はん」
「そうですな。雷鬼殿。では、我々もそれぞれの故郷に戻りますかな」
「そうですなぁ~、じゃあ、鳴神はん。また」
「鳴神様。失礼致します。後、これは雷殿から鳴神様にと‥‥‥‥」
巌雷はある魔道具を鳴神に渡したのだった。
「ほう! 主殿がなぁ。なにか言っていたか?」
「困った時、開けて下さい。との事です」
「‥‥‥うむ! おーい!玉藻!!」
「は、はい。鳴神様」
巫女服を着た狐耳の愛らしい少女が本殿から姿を現した。
「な、何でしょうか? 鳴神様?」
「あぁ、これを預かっていてくれ我が主。雷・刹那殿からの贈り物だ。大事に保管しといてくれ」
「‥‥‥‥刹那さんの?‥‥‥はい。大切に持っておきます」
「いや、大切に保‥‥‥‥」
「はい! 大切に持っておきます!」
「‥‥‥保‥‥‥‥まぁ、よいか! うむ!よろしく頼む!ワハハハ!」
そして、七原龍の一角『鳴神』は高らかに笑うのであった。
‥‥‥‥『和国』の桜は今日も舞い続ける。
場所は戻り。エウロペ大陸『世界樹の根元』
「がはぁ! なるほど、凄いわね貴方、擬似的にとはいえ。『始祖・神集九煌』の一角を従えてるなんてね」
知らんがな。つうかその名前を出すな。何かしらの呪いを受けそうだ。
「黙りな! 『女王』様よう。雷蓬莱術・『業雷鎌・鎌鼬』!!!」
蓬莱様がそう叫ぶと。地下空洞の上空に巨大な大鎌が現れ。『女王』の元へと向かって行く。
「はん! 次から次へと。神話の大技をどいつもこいも!生意気よ!!!神話魔法(邪)‥‥‥『暗黒結界・業』」
『和国』に帰還した。鳴神様の雷撃が相当効いたらしく。言葉使いが悪くなっている。
「‥‥‥‥神話結界かい?‥‥‥俺もこの姿でいられる時間も残り少ないっていうのによう。‥‥‥ならよう! 神話・回帰・雷蓬莱術『雷獸・蓬莱弾』」
神話・回帰状態の蓬莱様の姿をした大きな雷撃が大鎌と共に『女王』の頭上へと落ちていく。
「アハハハハハハハハ! 凄いは!『和国』の神獣さん。凄まじい魔力と神話魔法だわ。いいわ。貴方の攻撃。真っ正直から受けて立つわよ! アハハハハハハハハハハハハハハ! 来なさい! 神獣!『暗黒結界・業』展開!!!」
「黙りな! 黒幕! 消えろ! 『大鎌・雷獸・蓬莱弾』」
「消えなさいな!!」
「てめえがな! 黒幕!」
すさまじい。神話魔法のぶつかり合いが『妖精国』全体を揺らした。
白い場所
「神話の戦いを見ているようだ」
「これが神話級の闘いなのか?」
「次元が違いすぎだ」
円卓の人達が頭上に映し出されている。闘いを見つめ。そんな、感想を漏らす。
「いやー! セツナは凄い子達を仲間にしてるんだね?何であんなの従えられるんだいフローレンス?」
「‥‥‥‥そんなのわからないよ、ギャラハット。ご主人様に直接聞いてみなよ。それよりも何で本物の君がここにいるんだい? 中央魔法国の方はいいのかい?」
「ん? あぁ、『聖杯』でマーリン理事長も安定しているからね。何とかなるよ。それに私は別件でこっちに戻ってきたんだ。内緒だけどね。」
「あっそ! じゃあ、この戦争が終わって、暇な時に『セルビア』の城下町にでも行こうよ。此方が案内してあげるからさ」
「ん? あぁ、よろしく頼む」
(んにゃあ? おにゃえら、そんな感じなのかにゃあ? 世の中どう繋がるかわかんにゃいもんだにゃあ)
「にゃあ、メイエス? アル?」
「グスン……ごめん、めんね」
「アル先輩」
(皆、色々。大変にゃあ‥‥‥‥セツニャ。絶体勝ってくれにゃあ~! あっちこっちがギスギスでメチャクチャ居ずらいのにゃあ!)




