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湖の騎士 VS穢れ無き騎士 No.7 最愛



『とある異空間』


「むっ? ここは何処だ? !我、いや、俺はいったい?」


「あっ! やっと気づいたの?バカランス?」


「ん? その声は?‥‥‥‥ミニュエ姉さん?」


「フフフ、私もいますよ。貴方!」


「?! あ、あ、あ、エレ、エレイン」


「はい、エレインですよ。フフフ。久しぶりですね。貴方」


「お、俺は君が最後に言っていた通り。ガランを厄災から守って! でも、そのせいで嫌われて‥‥‥エレイン! エレイン!!」


「はい! 良く頑張ってくれました。貴方」


 俺は静かにエレインに抱きついた。


「ランス‥‥‥‥はぁ、怒ろうとしたけどやめとくわ。なんか、か可哀想になってきたし」


「怒る?」


「‥‥‥‥貴方、ごめんなさい。私が魔力暴走でいなくなってしまった後。私のせいで彼女に○○○○に利用されてしまって‥‥‥‥そのせいで貴方を長年苦しませてしまいました」


「‥‥‥あぁ、俺は長い間。ずっとさ迷っていたんだ。ミニュエ姉さんとエレインを探す旅に出てた。‥‥‥だが、やっと見つけられた。やっと再開できた!俺の最愛のエレイン!ミニュエ姉さん」


 再び俺はエレインに抱きつく。


「はい! 私も貴方をずっと探していましたよ。魔の呪いからどうやって貴方を救えるかアヴァロンでずっと探していたんです。ミニュエ様と共に」


「ミニュエ姉さんと?」


「あなたが、あの魔女に呪いを受けてからね。この子と一緒にあっちこっち旅して回ったのよ。色々とね」


「ですが、ギネヴィア様の身体を乗っ取った。魔女○○○○の呪いの力は強く。私達ではどうにもできず」


「そう思ってたら。あなたの息子。ガランが『洗礼者』になったって聞いてね。」


「聞いた? 誰から?」


「‥‥‥私達は色々と繋がってるのよ。世界がね‥‥‥まぁ、とりあえず、今、話すことじゃないわ」


「それでね、貴方、私達の息子。ガランが聖杯にたどり着いたの。それで一か八かで」


「私達が所持する聖剣の一本をあんたの息子『ガラン』に託したのよ。あなたを呪いから解放するために私とエレインがね」


「俺を呪いから解放するために?エレインとミニュエ姉さんが?」


「はい! 貴方」


「‥‥‥‥まぁ、ランスのこれまでの『妖精国』の貢献や生き方なら冥界に落ちることはないし。今回の件も魔女の仕業って事で『ユグドラシル』様には伝えといてあげるわ」


「ミニュエ姉さん?何を言って‥‥‥」


「もういいの!もういいのよ。貴方、後の事は私達の息子『ガラン』に任せましょう」


 エレインから優しくそう言われ。俺は全てを悟った。


 あぁ、俺は負けたのか。我が息子。ガランに


「そうか‥‥‥‥終わったんだな? エレイン、ミニュエ姉さん」


「うん!」


「えぇ、後の事は残った人達に任せましょう。だから、ゆっくりしてください。貴方」


「ああ……あぁ……俺も。もう疲れたよ。エレイン」


「エレイン! 私は先に行ってるわ。後は、二人で話しなさい」


「はい! ミニュエ様。ありがとうございます」


 ミニュエ姉さんはそう言うと何処かへ飛んで行ってしまった。


「‥‥‥‥ガランには悪いことをしてしまった」


「はい、貴方」


「エレイン、君にも」


「ええ!」


「ギネヴィア妃やアーサー王にもだ」


「全部、見ていました。苦労しましたね。貴方」


「‥‥‥‥ミニュエ姉さんやエレイン。君やガランに出会えて良かった」


「私もですよ。ランスロット様! 勿論、ガランもそう思ってます。だから、もう休みましょう。今度は私と一緒に」


「あぁ、ありがとう。私の最愛の人よ‥‥‥」


「おやすみなさい。ランスロット様」





『カムラン高原』


轟音静まり。衝撃が収まる。


「ど、どっちが勝ったんだ?」


「バカ言え、ランスロット様が負ける訳‥‥‥」


 砂塵から一人の男が出てくる。


 私、円卓の騎士が一席・サーギャラハットだ。


「‥‥‥さようなら。ランスロット卿!偉大なる円卓の父よ! そして、私を産んでくれて感謝しますお母様。父様」


「ギャ、ギャラハット卿が出てきた?!」


「そ、それじゃあ、ランスロット卿は‥‥‥‥姿がねえぞ! ご遺体も」


「そんなわけあるか、『妖精国』最強の円卓の騎士だぞ! あのお方は! そんな方が負ける訳‥‥‥」


「もう良い! 騒ぐな! 若造共」


「アロン老将軍」「アロンさん」


 『カムラン高原』全体に聴こえるような声が戦場全体に響き渡る。


「アロン爺や‥‥‥‥」


「ランスロット卿は負けた。それが事実上。ランスロット卿の遺言通り。我々は速やかにギャラハット卿に下る。良いな」


「‥‥‥」


「おい! どうする?」


「いや、他の軍も弱りきってるしな」


「(イラッ)……良いな! 貴様ら!」


「「「「「はっ!アロン将軍!!!」」」」」



 流石、長年、あの父。ランスロット卿の側近を勤める。アロン爺やだ。あの人が叫べば誰も逆らえない。


「父上は何処に消えたのか?‥‥‥お母様の元かな?」


 私は上を見上げる。


 さようなら。父様。


 私が最も尊敬する騎士。


 ランスロット卿。


 貴方のその武勇は私がちゃんと後世に正しく伝えます。


 ですから、天界では安らかいお母様とお過ごし下さい。


 サーランスロットの息子。


 ガランより。



 湖の騎士 VS穢れ無き騎士の編。


 終






最後まで読んで頂ありがとうございました。


よろしければブックマーク&評価等していただけると嬉しいです。


また、明日、投稿させて頂きます。

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