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湖の騎士 VS穢れ無き騎士 No.3 エレインとギネヴィア③



『キャメロット城』


(あら? 貴方が円卓の騎士・代表のランスロット様ですか?)


(え? ええ、私がランスロットです。姫様。宜しくお願いいたします)


 それは遠き日の思い出。輝かしい日々が思い出される。


(それでは、今回の円卓会議はこれで終了とする)


((((はっ!))))


 ギネヴィア嬢の紹介も終わり。

円卓会議も滞りなく無事に終わった。




『ランスロット領』


(お帰りなさい。貴方) (お帰りなさい。父様)


(あぁ、ただいま、エレイン。ガラン)


(? どうしたの? 暗い顔をして?)


(‥‥‥‥今日、『キャメロット城』でアーサー王の妃候補の方のお披露目があってな)


(王様の妃候補のお披露目?)


(あぁ、その方の顔が‥‥‥‥そのなんだ。俺が幼き頃に世話になった恩師。ニミュエ姉さんに瓜二つだったんだ)


(ニミュエ様の?‥‥‥その妃候補の方のお名前は?)


(ん? ギネヴィア嬢様だが? それが、どうかしたのか?)


(ギネヴィア嬢?‥‥‥そう‥‥‥なの)


 エレインは少し驚いた顔をしたが、直ぐにいつもの調子に戻った。


数ヶ月後


(ゴホッ! ゴホッ! ゴホッ!)


(だ、大丈夫か? エレイン)


 最近、エレインの容態がだんだん悪くなって行く。


(ゴホッ! あ、貴方、大丈夫よ‥‥‥‥長くこちらに居すぎたせいかしら? フフフ、最近は安心しきってたから。ゴホッ! ゴホッ!)


 元々、エレインの身体は昔から強くはなかった。なかったが‥‥‥‥いきなり過ぎる。何故、いきなりここまで体調を悪くした?


(あ、貴方、み、三つの、や、厄災が近づいています)


(厄災? なんの事だ? エレイン。そんな事よりも医者を)


(‥‥‥私はそれを知らせる為に最果てからやって来て。ゴホッ! ゴホッ!‥‥もう、時間が無いわね‥‥魔力暴走‥‥‥‥かしら?‥‥‥貴方)


(あぁ、わかったから。もう喋るな! エレイン、それ以上、喋ったら倒れてしまうぞ)


(えぇ、分かってます‥‥‥‥貴方、ガランは‥‥‥修道院へ隠して‥‥‥‥『洗礼』を‥‥‥‥奈落の事は『セルビア』に伝えてください)


(エレイン、君はさっきから何を言って)


(それで二つの厄災の対処はどうにかなります。ゴホッ! ゴホッ!そして、最後の厄災は‥‥‥‥そのギネヴィアを‥‥救ってあげて)


(エレイン? おい! エレイン! 返事を、返事をしてくれ‥‥‥‥エレイン)



 返事は無かった。


 ‥‥‥‥その後エレインの身体からは光が現れ。西の『最果て』へと向かって行った。


(また俺から奪うって行くのか? 最果ては‥‥‥‥いや、アヴァロン!!)


(お父様? とうしたの? お母様は何処?)


 外で遊ばせていた。ガランがエレインの身体がある部屋へと入って来た。


(‥‥‥‥全て奪われていなかったな。俺にはまだ、ランが入る)


 ‥‥‥‥‥その後、俺はガランの身の安全を確保するために自領にある修道院へガランを預ける事にした。


 エレインは言った。

 三つの厄災。


 ‥‥‥‥エレインの仇。


 俺はエレイン無き後。『セルビア』や『妖精国』の文献や資料を調べつくし。とある事実にたどり着いた。


 『セルビア』は今後。三つの厄災に教われるだろう。


 一つは『白い獣』である。


 これは、とある聖杯の騎士によって阻止されるだろう。


 二つ目は『黒き魔竜』


 これは地上の神により取り除かれるだろう。


 そして、最後の三つ目『最悪の魔女』


 これは‥‥‥‥1人の女性を救うことによってなされるだろう。


古代文献。『エゴルの書』より


(最後の厄災? 1人の女性を救うこと? エレインは言った。「あのギネヴィアを‥‥‥救ってあげてと」‥‥‥あのアーサー王の新しい妃候補を救う事が最後の厄災を回避するって事なのか? エレイン!)


 ‥‥‥我は心の中でエレインに誓う。


(あぁ、君の為に。彼女を救おう! 我が最愛の妻。エレイン!)



『キャメロット城』淑女の間


コンコン!


(あら? 誰かしら? どうぞー!)


(失礼したします)


(? あら、ランスロット卿‥‥‥‥)


(すみませんがギネヴィア嬢。一緒に来て頂きます。‥‥‥無き妻の願い為に)


(えっ?、えっと? ランスロット卿いったい何を?!‥‥‥いやーーっ!‥‥‥‥)


 俺は騒ぐギネヴィア嬢に睡眠薬を使い眠らせた。


(これも我が国と無き妻の為だ。許せよ。ギネヴィア嬢‥‥‥‥)



 その後の『キャメロット城』はギネヴィア嬢の失踪で大騒ぎになったのはいうまでもなく。


 我がギネヴィア嬢の誘拐をしたことを数人に見られていたらしく。


 不定だの。アーサー王の王妃グィネヴィアと恋に落ち、騎士道と不義の恋の騎士等と言われるようになった。


 ふん! 貴様らは何も知らないのだ。厄災を、エレインの悲しみを、ギネヴィア嬢の重要性を、何故、分からない。何故、気づかないのだ。この国の危機を。


 どいつもコイツも馬鹿ばかりだ。頭がおかしくなる。


 そんな噂が流れたがアーサー王は何も行動を起こす事なく。日々が過ぎ去っていった。



(それで? 長らく私を監禁して何をしたいのかしら? ランスロット卿?)


 『キャメロット城』から誘拐し。我が領地へと勝手に連れて来たギネヴィア嬢は不機嫌そのものだった。


(全ては『妖精国』の為だ。許せ、ギネヴィア嬢)


(ふん! 聞きまし ?ランスロット卿。巷では、貴方と私は愛の逃避行をしただの。不義の誓いを立てた等と言われもない事を流されて‥‥‥‥)


(興味はない。我が妻、エレインの願いいがいわな。では、また来る)


バタン。


(‥‥‥‥最悪だわ。あいつ‥‥‥‥アーサー様も‥‥‥まぁ、私がいなくなったらあっちと一緒になるわね。‥‥‥だってアヴァロンからの関係ですもの。それに引き換え。私はお飾り。代替え品‥‥‥はぁ、ランスロット卿はあんなんだし。半分終わりかけてるじゃない? 彼の心)


 ‥‥はい。ギネヴィア


(そうよね。○○○○‥‥‥‥こんな、状況に追い込み監禁して‥‥‥‥いいわ、ランスロット!これは復讐よ。、貴方の心を弄ぶね‥‥‥じゃあ、○○○○。約束通り。この身体は好きにしなさい)


 はい。ギネヴィア


(‥‥‥‥愛想が無い子。‥‥‥そして、つまらない人生の私‥‥‥‥‥アーサー‥‥‥‥さようなら)


 ザスッ!………バタり!


 ‥‥‥‥


 ‥‥‥‥フフフ


 ‥‥‥フフフ、やっと逝きましたかグィネビィア!


 フフフ、フフフでは、そのお体好きに使うわね。


 ‥‥‥そうね、まず、手始めにあのランスロットの篭絡を‥‥‥フフフフフフフフフ


 これから、楽しい日々の始まりね。愛しのランスロット卿。



 そして最後の厄災は、床に転がるグィネビィアの身体の中に静かに入り。


 ゆっくり。ゆっくり。ゆっくりと我に、気づかれぬ間に我が意識を操る。


 一年経過


(あぁ、エレイン! 俺は君とガランの為に)


 二年経過


(あぁ、そうだ! エレインと誰だ?)


 三年経過


(エレイン?‥‥いや、我はギネ)


 四年経過


(エレ‥‥‥いや、我は、ギネヴ‥‥の為に)


 五年経過


(エ‥‥‥我はギネヴィアの為に!! この命を愛しの妻の為に!)



 フフフフフフフフフフフフフフフ! そうよ! ランスロット。これからは愛しのギネヴィア‥‥‥‥いいえ、○○○○の為に私を愛し。慈しみなさい。それがこの国の滅亡の為ですもの。


フフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフ! アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ


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