6/6
4月25日(水)快晴
まだ少し肌寒い時間に目覚めた。
時計を見、目を閉じた。
次に目を開けたときには
もう太陽は昇り程よく暖かい時間だった。
今日は美術館に行こう。
昨夜から決めていた。
鴨居玲が来ている。
彼の作品はとても好きだ。
あの作品の数々に包まれると、
起きていながら眠っている感覚になる。
私との親和性が高く気持ちを落ち着かせる事ができる。
昼前に家を出て、
1時間半車を走らせ美術館についた。
コンクリートで無機質な現代的な美術館は
とてもひんやりとしていた。
彼の展覧会に行くのはこれが2度目だったが、
1度目と同じように新鮮な気持ちで観れた。
やはり彼の作品は落ち着く。
前回は作品のみをよく観たが
今回は彼の写真までよく観れた。
彼から漂う雰囲気は
私からは到底出せないようなものである。
絵画の中でははっきりとしている彼の世界は
写真では朧気にみえる。
その乖離に心を悩ませていたのだろうか。
美術館の中で少しうたた寝をし、
ポストカードを買って帰った。
夜眠る前に吸った煙草の煙に彼の写真を思い出した。