第1章 プロローグ
「今日は、いい天気だな」
日本の皆さんお元気ですか?土方直樹です。
一年前、皆さんの前から突然いなくなってしまい申し訳ありませんでした。
「・・えぇ、本当ですね副長、本当なら今日は、子供達の演奏会だったのに、子供達に嘘つきって言われたのは、辛かったです」
「仕方ないだろ、あんな奴らがいたら演奏会どころじゃないだろ、皆わかってくれるさ」
俺は今、日本ではない、遠い異世界の地で
「・・あぁ、そうだな、そうだといいな・・子供達との約束をやぶったからには、絶対勝たなきゃな」
「もちろんですよ、副長」
「負けるつもりはねぇよ」
「フッ、全団員は、戦闘体制をとれ!!一匹たりとも通すな‼、エルタニアに勝利を捧げるぞぉぉぉ!!」
「オォオオオオ!!!!!」
元気でやっています!!
一年前
ピッピッピッピッ カチ
「ん~~~んぁ・・眠い」
一日の始まりの合図に起こされ、
俺、土方直樹 「ひじかた なおき」の一日が始まる。
眠気が残る体にムチを打ち、朝食をすませ、登校の準備をすませたら、
「行ってきます、母さん」
返事が返ってくるはずもない、母の写真に告げ、家を出る。
母子家庭だった俺が、母を事故で亡くし、独り暮らしを始めて一年になり、
寂しさを感じながら、学校に向かう。
30分後
校門を通り、教室に入り、自分の席につき、
いつも通りの日常が始まる。
「おはよう、ナオ、昨日もお疲れ様」
「あぁ亮、おはようマジで疲れたよ、昨日は客が団体さんで来たからな・・」
俺に労いの言葉をかけてくれた彼は、
沖田 亮一 「おきた りょういち」
俺が幼稚園の頃、ある事件をきっかけに仲良くなり、それからずっと一緒にいる、親友であり兄弟のような関係だ。
「おぉぉぉぉ!!セェェェェフ!!」
「いや、もうちょっと静かに入ってこいよ、守」
あわただしく教室に入ってきた彼は、
近藤 守 「こんどう まもる」
俺と亮が小学校二年生の時に転校してきて、俺達はある共通点から仲良くなり、亮と同じで、最高の親友だ。
「ハァっハァ、そう言うな今日は、ギリギリな理由があるんだよ」
息を切らしながら、守が俺のもとに来る。
「「へぇ~~どんな理由」」
俺と亮は、口を揃えて言う。
「いゃ~今やってるゲームのレベル上げが忙しいくてな」
「「ただの寝坊だろ(じゃねぇか)」」
「いいだろ、間に合ったんだから」
そんなやり取りを繰り返しているとチャイムがなり
俺達の一日が始まる。
俺達は、普段通りに午前の授業を終えて、
昼休み
「なぁなぁ直樹、そろそろお前ん家にある、アレ食べ頃じゃないか?」
俺の席の後ろにいる守が話しかけてきた。
「あと一週間くらいかな、もうちょい待てって」
「くぅ~~待ち遠しいぜぇ~」
「俺も早く食べたいよ」
隣の席の亮も加わり俺達は、いつも通り楽しく学校生活をおくっている。
俺が母親を亡くしても今のように楽しくやっていけてるのは、この二人がいるお陰だ、二人がいなかったら俺はとっくにダメになっていただろう、どんな時でも支えてくれた、この絆は、俺の宝だ。
午後の授業を終え、俺達は放課後、そのまま俺のバイト先のファミレスに向かっていた。
「いらっしゃいませ、あら直ちゃん」
「どうも、店長」
「こんにちは」
「食べに来ました!」
「ハイハイ、こちらにどうぞ」
俺達は、案内された席につき、
「ところで直ちゃん、今日は兄弟と一緒なの?」
「えっ?」
「いやいや?違いますよ俺達は・・」
「そうなんです、兄弟なんですよ僕達」
「その通りです」
「「守兄ちゃん、飯食わせ~~、」」
「こんな弟たち、もった覚えはない!あとワリカンな」
俺達は注文をすませ、待っている間に次の客が入ってきた。
「~~それでさぁ、ん?ねぇあそこの席に座ってる子、目おかしくない?」
「え~?あっ本当だオッドアイってやつじゃない?右目の方が極端に青いよね・・、」
「なんか、気持ち悪」
女性客の会話がここまで聞こえてきた。
「チッ・・」ガタッ
「亮!」
勢いよく立ち上がる亮を、俺が止めた。
「あんなの気にすんな、言いたい奴には言わせとけ、それにあんなの初めてじゃないしな」
「でもムカつくよ、普通の人と目が違うってだけで、なにも知らないくせに、好き放題言いやがって」
「まったくだな、性格の悪さが顔にでてやがる、俺もああいう女は、嫌いだ」
「まぁまぁ、ほら飯もきたし、早く食おうぜ」
「う、うん」
「あぁ」
そう、俺の右目は、生まれつき青く、昔母親に聞いたことがあるが、はぐらかされて答えてくれなかった、自分でもそんなに気にはしなかったが、物珍しい目で見られ、さっきのように影でいろいろ言われることは、たまにある。
俺達は食事を終え、それぞれの帰路についた。
家の前、カギをあけて家に入り、
「ただいま」
返事がない、わが家に帰って来て寂しさを感じるいつもの日常・・・・のはすだった。
「お帰りなさい」
「・・・・は?」
返事なんてくるはずないのにリビングから声が聞こえた。俺はあわててリビングに走ったそこには、
「待ってたよ・・今日もお疲れ様、直樹」
どう例えればいいのだろうか、西洋風の女性で長い金髪が特長の女性がイスに座っていた。
なぜだろうか、母親からいつも、もらっていた愛情を俺は、この人から感じていた。
初めて書くので、書き直す可能性があります。