宇賀神結瀧
まだ小説家になろう初心者でござる。←逃げを打つ
なんかよく分からん。\オレモー/
無気力、無感動、無関心。
最近の若者は……とこれらの言葉を投げかけられるが、俺の場合それを否定はしない。実際そうだからだ。
誕生日にサプライズをされても片付けが大変だなくらいしか感じない。お化け屋敷なんて意味のない仕掛けがやたらと仕込まれてるだけの建物であんなに騒げる奴らが理解できない。そして今、高校で最初の自己紹介で、前から三番目、廊下側三列目、俺の隣の席の白髪の少女が「宇賀神結瀧。この人の運命の人です。」と言い俺を人差し指で指し示してもそれが俺の興味を引くことはなく、
「少しくらい反応しろよ!」
と結瀧に全力でツッコミを入れられたのであった。
「おい、あんな美少女にアプローチ掛けられて無視とかそりゃないぜ。」
休み時間、いきなり後ろの席の男に声を掛けられた。確か自己紹介は「坂本伊吹。小学校で友達をきっぱり100人作った男だ!」だったか。面倒な奴と同じクラスになったもんだ。
「だったらどう反応するのが正解だったんだ?」
「そりゃあ、『まさか、こんなところで出会うなんて……。これは正に運命……!』」
ほざけ。妙に芝居がかった演技で完璧に妄想の世界に入り込んでやがる。そんなに恋愛がしたけりゃ見た目に囚われず相手を探すこったな。
その日の放課後、結瀧は二回目のアタックをかけてきた。
「あんた私が可愛いって思ってないの?」
「……」
「黙々と荷物纏めてないで質問に答えろ!」
そう言って黒いハンドバッグを横殴りに叩きつけてきたので頭を下げて避ける。頭を下げればぶつかりません。
「……ッ、黙って殴られなさいよ!」
「痛いのは嫌だからな。」
「防御力に極振りするって?」
「……何言ってるんだお前。」
「私は今までどんな人からも『可愛い』って言われてきた。どんな人の興味も引いてきた。あなたは私に興味がないの?」
「……」
なんだこいつ。無理やり話変えやがった。
「だーかーらー、質問に、答えろ!」
長い脚で蹴ってきたので軽くしゃがんでこれも避ける。
「黒だな。」
脚を上に蹴り上げたせいで結瀧のスカートの下のパンツが見えた。
「……なっ、」
硬く握り締められた拳が飛んできた。これは避けきれず、右頬に直撃した。痛かった。
痛みの残る頬をさすりながら帰り道を歩く。
あれは一体なんだったんだ。あいつは何をしたかったんだか。それにいきなり見知らぬ男に運命の人はないだろ。てかあいつの白髪は地毛なのか?染めてる?
そこまで考えて俺は気づいた。初めて他人に興味が湧いていることに。どんな人間にも、それこそ両親にさえ全く関心を持たずに生きてきた俺だが、こんな感覚は初めてだった。
明日また会ったら色々聞いてみよう。これからどんな高校生活になるのか楽しみだ。
唇の端が自然と上を向く。
2個ほどネタ仕込んでるの分かるかな?真ん中ら辺だったかどうか。短かったねうん。この先は読者の想像にお任せ的なやつで