彼岸花
まっ赤な花がさいている
ひがん花一つさいている
まっすぐせのびして
だれもいないのに
きれいな赤をせおって
さいている
風にゆられて
雨にぬれて
それでもひとりでさいている
おれることなく
せなかを丸めず
しっかりねっこでささえてる
あのとき
いつかどこかで見たあの花は
ひとりさいていたあの花は
今もひとりでいるのかなあ
つぎにあうときは
そのときにはあの子が
ふたりになっていてと
じぶんかってに思う
たぶん
きっと
どこかのだれかに
そう思う