あとがき
お暇な方のみご覧ください
千夜千夜叙事 番外編 千の扉をひらいて
全十話、これにて完結です。
千夜千夜叙事 完結から八ヶ月も経過してしまいました。
この間、様々なことがありました。
嬉しいこと、喜ばしいこと、悲惨なこと……。
このたびの東日本大地震は歴史に残る惨事となりました。
亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
命は、運命は、本当にわからないものですね。
愛しているひと、大切なものを、突然に喪うことの悲惨さを思うと心が潰れる思いです。
千夜~は闘いの物語でもありました。
ひととして、ひとならざるものとして、種の存続のために命を賭して。
私の手が未熟なあまり、描ききれない部分も多々あったことは事実で、それがとても残念なのですが、ひとは、命ある限り、懸命に生きるべきなのだと思います。
愛しているひとと共にいられる幸福。
日常というものの大切さ。
連綿と受け継がれていく命。
そうしたものが、尊いものだと、思うのです。
なぜにこのタイミングで千夜~を書きあげたものかと思うのですが、これもまた物語の運命と言うものかもしれません。
津波が足元まで押し寄せる窮地にあって、赤ん坊を抱いた若い主婦を庇った方々。
日本も、ひとも、まだまだ捨てたものじゃないと、思いました。
いざというとき、私もそうあれればと願います。
被災地では、余震も続き、予断を許さない状況で、これからが大変なことと思います。
すべての方々へ、困難を打破する力のあることを願いまして、心より応援申し上げます。
そしてこれまでお付き合いいただきました、読者の皆様へ。
深く深く感謝し、お礼申し上げます。
また別の物語でお会いできればさいわいです。
引き続きよろしくお願いいたします。
安芸でした。
2011・3・14 安芸
ありがとうございました。