第7章:君のために、嘘をつく――罪と正義が交差する法廷の中で
新宿の夜は、もう俺、三条蓮にとってキラキラした夢の舞台じゃない。冷たい留置場の壁、鉄格子の向こうで、ネオンの光すら届かない。俺、怪盗ノワールとして捕まった。手錠の冷たさが、手首に食い込む。テレビもSNSも、俺の名前で埋め尽くされてる。「怪盗ノワール、ついに逮捕」「三条蓮、殺人容疑で裁判へ」――マジかよ。俺、殺人なんかしてねえ。早瀬誠の不正を暴いたのに、世間は俺をただの犯罪者扱い。胸、ズキズキする。けど、頭ん中、神楽優のあの言葉が響く。「君は罪人だ。でも、俺が守るべき人でもある」。優、俺のこと、信じてくれるよな? やばい、俺、ほんと限界だ。
留置場のベッド、固くて冷たい。俺、壁にもたれて、ぼーっと天井見つめる。優のあの目、時計塔で俺を庇ってくれた温かい手、全部頭に焼き付いてる。俺、捕まったけど、なんか、幸せ。優、俺のこと、ちゃんと見ててくれた。けど、これからどうなるんだ? 俺、ほんとに犯罪者として裁かれる? 優、俺をどう思う? 胸、ギュッて締め付けられる。好きすぎて、頭ぐちゃぐちゃだ。
***
次の日、ニュースがうるさい。「怪盗ノワールの裁判、開始」「神楽優、証人として出廷」とか、テレビがガンガン流してる。怪盗SNSも「ノワール、終わったな」「いや、優が何かやるだろ!」って大騒ぎ。俺、留置場のテレビでそれ見て、苦笑い。フォロワーたち、相変わらずだな。けど、俺の心、優のことしか考えてない。優、証人として何言うんだ? 俺のこと、ただの犯罪者って言う? それとも……。
看守が来て、俺を法廷に連れてく。手錠、ガチャガチャ鳴る。法廷の空気、めっちゃ重い。傍聴席、メディアと野次馬でギチギチ。カメラのフラッシュがバチバチ光って、頭クラクラする。俺、被告席に座らされて、深呼吸。よし、蓮、落ち着け。どんな目で見られても、俺、逃げねえ。
検察側、ガンガン攻めてくる。「三条蓮、怪盗ノワールとして、数々の盗難事件を起こし、美術商殺人事件の容疑者」「予告状の筆跡、完全に一致」とか、証拠並べ立てる。俺、内心で叫ぶ。偽造だよ、それ! けど、誰も信じてくれねえ。傍聴席、ざわつく。俺、胸がズキズキする。けど、ふと、優のことを考える。優、俺のこと、信じてくれるよな?
***
検察が証人召喚。優の名前、呼ばれる。俺、心臓バクバク。優、黒いコートで法廷に入ってくる。いつものクールな顔、鋭い目。けど、なんか、いつもと違う。目が、揺れてる。優、証人席に立つ。裁判官が言う。
「神楽優、被告人と面識は?」
優、静かに俺を見て、言う。
「はい。……彼は、俺が、唯一見逃したかった男です」
法廷、シーンと静まり返る。俺、頭真っ白。え、優、今、なんて? 見逃したかった? 傍聴席、ざわつき始める。メディアのカメラ、ガンガン光る。検察、慌てて言う。
「神楽証人、言葉を慎め! 被告は重罪の容疑者だ!」
優、冷静に続ける。
「彼は罪人かもしれない。けど、あの夜、俺の命を救った人でもある」
俺、胸が熱くなる。優、俺のこと、信じてくれてる。法廷、ますますざわつく。裁判官、困惑した顔。俺、思わず笑う。やばい、優、めっちゃかっこいい。けど、検察、ガンガン攻めてくる。
「神楽証人、あなたは探偵でしょう? 真実を語る義務がある!」
優、ふっと目を細めて、言う。
「いえ、今は違います。俺は、探偵としてじゃなく、一人の人間としてここにいます」
その言葉、俺の心にズドンとくる。優、探偵の肩書き、捨てた? 俺のために? 俺、目が熱くなって、涙こらえる。法廷、騒然。メディア、メモ取りまくる。俺、被告席で、優を見つめる。優、俺のこと、ちゃんと見ててくれる。
***
検察、証拠を次々出すけど、優、冷静に反論。「ノワールの予告状、筆跡は似てるが、フォントの微妙なズレがある」「美術商の殺人、ノワールの行動パターンと一致しない」とか、ガンガン切り込む。俺、内心でガッツポーズ。さすが、優! けど、検察、負けじと攻めてくる。
「神楽証人、あなたは被告と共謀してるのでは?」
その言葉に、法廷、凍りつく。俺、ドキッとする。優、共謀なんてしてねえ! けど、優、静かに笑う。
「共謀? 俺は、ただ真実を話してるだけだ」
その声、めっちゃ落ち着いてるけど、なんか、熱い。俺、胸がギュンってなる。優、俺のために、こんなリスク背負ってくれてる。やばい、好きすぎる。
***
裁判、佳境。俺、弁論の機会もらう。俺、立ち上がって、言う。
「俺、怪盗ノワールだ。盗み、確かにやった。けど、殺人はしてねえ。早瀬誠の不正、暴きたかっただけだ。優の兄貴、神楽零の死、真実を隠したかった奴がいる。俺、それを見つけたかった」
法廷、静まり返る。俺、優を見る。優、じっと俺を見つめて、頷く。俺、続ける。
「俺、多分、もう逃げねえ。でも、優、君の言葉、信じていいか?」
優、証人席から、静かに言う。
「信じろ、蓮。俺も、君を信じてる」
その言葉、俺の心にズドンとくる。やばい、泣きそう。法廷、ざわつく。メディア、メモ取りまくる。そしたら、傍聴席から、聞き覚えのある声。
「ちょっと待った!」
情報屋だ! フード被ったやつ、立ち上がって、書類を提出。早瀬の新たな証拠――不正データの取引記録、音声データ。法廷、騒然。裁判官、書類見て、眉を寄せる。
「これは……再調査の必要がある。裁判、延期とする」
俺、ホッと息つく。けど、手錠、ガチャガチャ鳴る。俺、捕まったまま。優、証人席から俺を見て、静かに言う。
「蓮、待ってろ。俺、君を、絶対救う」
俺、笑う。やばい、優、めっちゃかっこいい。俺、心臓ギュンってなる。けど、胸の奥、チクチクする。俺、罪人だ。優、俺のこと、ほんとに救えるのか?
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留置場に戻って、俺、ベッドに倒れ込む。頭、ぐちゃぐちゃ。優、俺のために、探偵やめたって。俺のこと、信じてくれるって。けど、俺、罪人。こんな俺、優の隣にいていいのか? 胸、ズキズキする。けど、優のあの目、頭から離れない。俺、呟く。
「優、俺、君に捕まるの、悪くないな……」
その夜、看守が手紙持ってくる。優からだ。開けると、シンプルな文。
「君が罪人でも、俺は君を捕まえたことになる。……でも、それでも構わないよ」
俺、笑う。涙、ポロッと落ちる。やばい、俺、ほんと限界だわ。優、俺、君のこと、めっちゃ好きだ。