第3章 帝国の影と七王国同盟 第3話「時の間の啓示」
# 第3章 帝国の影と七王国同盟 第3話「時の間の啓示」
**<前回までのあらすじ>**
帝国皇太子ルシウスがフローレンス王国を訪問。リーシャとの対面後、闇の使徒アトラスの襲撃を受けるも、時道とザインの力で逃れた。翌日、時空の歪みが発生している北部農村を視察中、時道とリーシャは偽の遭難少年の話に騙され森へ誘い込まれる。アトラスの罠と気づいた二人は逃走し、時空の境界点を通過。その先で時の間に到達し、クロノアと再会することとなった。
「久しぶりね、リーシャ、時道」
クロノアは微笑んだ。
「よく来たわ、時の間へ」
「クロノア…」
俺は驚きと安堵が入り混じった感情で彼女を見つめた。前回の時の塔での出会いから、彼女の姿を見るのは久しぶりだった。
「どうしてここに?」
リーシャが尋ねた。
「私たちは逃げていただけなのに…」
「偶然ではないわ」
クロノアは水晶球の周りを歩きながら説明した。
「時の力を持つ者が強い意志を持って通過すると、時空の境界点は時の間への入り口になることがある」
彼女は二人を見つめた。
「それに、私もあなたたちを導いたのよ」
「導いた?」
「そう。あなたたちが危険な状況にあることを感じたから」
クロノアは水晶球に手をかざした。球体の中に映像が浮かび上がる。森の中で、アトラスが怒りに震えている姿が見えた。
「彼はあなたたちを捕らえようとしていた。時の力を使って、闇の王復活の儀式を完成させるために」
「闇の王…」
リーシャが小声で繰り返した。
「皇太子も闇の王について話していました。千年前、時の賢者クロノスによって封印された存在だと」
「そう。闇の王は時間を歪め、世界を混沌に陥れようとした存在よ。クロノスは自らの命と引き換えに、時の封印を作り出した」
クロノアの説明は、これまで聞いた話と一致していた。
「封印が弱まる時を狙って闇の王の封印を解こうとしていたけど、あなたたちのおかげで失敗した。でも、彼らはまだ諦めていないようね」
リーシャが言った。
「村での時空の歪みも、彼らの仕業なのでしょうか?」
「その通り。彼らは別の方法で封印を弱めようとしている。時空の境界を歪め、時の狭間から力を引き出そうとしているのよ」
クロノアは水晶球の映像を変えた。今度は複数の場所で同様の時空の歪みが発生している様子が映し出された。
「各地で同じような現象が起きている。このままでは、時空の均衡が崩れ、封印が自然に弱まってしまう」
「どうすれば止められるの?」
「時の力を持つ者たちが、時空の境界点を安定させる必要があるわ」
クロノアは真剣な表情で続けた。
「特に、あなたたち二人の力が重要よ。時道の時間操作と、リーシャの予知能力。二つの力が共鳴すれば、時空の歪みを修復できる」
「さっき森でやったように?」
「そう。でも、もっと大規模に、そして完全に」
クロノアは二人に近づいた。
「でも、そのためには、二人の力をさらに高める必要がある」
「どうやって?」
「時の間での特別な訓練よ。ここでは時間の流れが異なるから、外の世界の数時間が、ここでは数日分の訓練に相当するわ」
リーシャは少し考え込んだ。
「でも、皇太子たちが心配しているはず…」
「大丈夫。あなたたちが戻る時は、ほとんど時間が経っていないように調整するわ」
クロノアの提案に、二人は顔を見合わせた。
「やるべきだと思う」
俺が言った。
「時空の歪みを止めるためには、もっと力が必要だ」
「そうね…」
リーシャも同意した。
「皆を守るためにも、力を高める必要があるわ」
「決まりね」
クロノアは満足そうに頷いた。
「では、訓練を始めましょう」
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時の間での訓練は厳しいものだった。
クロノアの指導の下、俺は時間操作の技術を磨いた。「時間停止」の持続時間を延ばし、「時空干渉」の精度を高める。リーシャは予知能力の制御と拡大に取り組んだ。そして、二人で「時間共鳴」の力を強化した。
「集中して」
クロノアの声が響く。
「二人の力を完全に同調させるのよ」
俺とリーシャは向かい合って座り、手を取り合った。二人の時の印が輝き始める。
「時間共鳴」
二人が同時に唱えると、周囲の空間に波紋が広がった。時の力が共鳴し、増幅されていく。
「良いわ!」
クロノアが満足そうに頷いた。
「この力があれば、時空の境界点を安定させることができるはず」
訓練の合間に、クロノアは二人に時の力についてさらに詳しく教えてくれた。
「時の力には二つの側面があるの。『創造』と『破壊』」
彼女は水晶球に映像を映し出した。光と闇が渦巻く様子が見える。
「時の賢者クロノスは『創造』の力を使って世界を守った。一方、闇の王は『破壊』の力で世界を混沌に陥れようとした」
「二つの力は対立しているのですか?」
リーシャが尋ねた。
「いいえ、本来は一つの力の二つの側面よ。どちらも必要なもの。ただ、バランスが重要なの」
クロノアの説明は、何か重要なことを示唆しているように感じた。しかし、彼女はそれ以上詳しくは語らなかった。
「帝国の皇太子について、何か知っていますか?」
リーシャが尋ねた。
「ルシウス皇太子…」
クロノアは少し考え込んだ。
「彼は時の力に強い関心を持っている。帝国の魔導研究所も同様よ」
「彼らの目的は?」
「表向きは闇の使徒に対抗するためと言っているけど…」
クロノアは言葉を選ぶように間を置いた。
「彼らも時の力を利用しようとしているわ。帝国の繁栄と拡大のために」
「それは危険なことですか?」
「力の使い方次第ね。でも、時の力は扱いが難しい。誤った使い方をすれば、時空の均衡を崩すことになるわ」
クロノアは真剣な表情で続けた。
「だからこそ、時の守護者が存在するの。時の力の均衡を守るために」
「ザインも時の守護者だと言っていました」
俺が言うと、クロノアは頷いた。
「そう。彼も守護者の一人よ。表向きは帝国に仕えているけど、本当の使命は時の力の均衡を守ることだわ」
「彼は信頼できますか?」
「基本的には。でも、彼にも複雑な立場があるわ。帝国の騎士としての忠誠と、守護者としての使命の間で揺れているのよ」
訓練は数日間続いた。時の間の中では、外の世界よりも時間がゆっくり流れているため、十分な訓練が可能だった。
最終日、クロノアは二人に重要な話をした。
「時の力の真髄は『選択』にあるわ」
彼女は真剣な表情で言った。
「過去は変えられない。しかし、未来は無限の可能性に満ちている。どの未来を選ぶかは、あなたたち次第」
「過去は変えられない…」
俺は小声で繰り返した。
「そう。それが時の力の最大の制約よ。過去に戻って歴史を変えることはできない。それをしようとすると、時空の均衡が崩れ、取り返しのつかない混乱が生じる」
「でも、未来は変えられる」
リーシャが言った。
「その通り。未来は無限の可能性に満ちている。あなたたちの力は、その可能性の中から最善の道を選び取るためにあるの」
クロノアは水晶球に手をかざした。
「さあ、訓練は終わりよ。あなたたちを元の世界に戻す時が来たわ」
「もう終わりなの?」
リーシャが少し残念そうに言った。
「ええ。でも、必要なら、またここに来ることができるわ。時空の境界点を通れば」
クロノアは魔法陣を描き始めた。
「戻ったら、まず村の時空の境界点を安定させて。そして、他の場所にも同じことをするのよ」
「わかりました」
「そして、これを持っていって」
クロノアは小さな水晶のペンダントを二人に渡した。
「これは『時の結晶』。時空の境界点を見つけるのに役立つわ。また、緊急時には私と連絡を取ることもできる」
「ありがとう」
二人はペンダントを首にかけた。
「最後に一つ、忠告を」
クロノアは真剣な表情で言った。
「全てを信じるな。全てを疑うな。自分の心と、互いの絆を信じて」
魔法陣が完成し、光り始めた。
「さようなら、また会いましょう」
クロノアの声が遠ざかり、世界が光に包まれた。
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目を開けると、二人は森の中にいた。古木の前だ。しかし、アトラスの姿はなく、時空の歪みも弱まっていた。
「戻ってきたのね」
リーシャが周囲を見回した。
「どれくらい時間が経ったのかしら」
俺は懐中時計を確認した。
「ほとんど経っていない。クロノアが言った通りだ」
「まずは、この境界点を安定させましょう」
二人は古木に向かって立った。
「時間共鳴」
二人が同時に唱えると、強い光が広がった。時の間での訓練の成果か、以前よりもずっと強力な力が発揮された。古木を中心に時空の歪みが安定していくのが感じられる。
「うまくいったわ!」
リーシャが喜びの声を上げた。
「うん、完璧だった」
二人が村に戻ると、ザインとルシウスが探索隊を組織していた。
「リーシャ!時道!」
ザインが二人を見つけ、駆け寄ってきた。
「無事だったのか。心配していたぞ」
「すみません、森の中で迷子になった子供を探していたのですが…」
リーシャが説明した。
「アトラスが仕掛けた罠だったの。」
「アトラスが?」
ルシウスも近づいてきた。
「二人とも無事で何よりだ。しかし、アトラスが現れたとなると…」
「彼は逃げました」
俺が言った。
「そして、森の中の時空の歪みも安定させました」
「安定させた?どうやって?」
ルシウスが驚いた様子で尋ねた。
「時の力を使って」
リーシャが答えた。
「二人の力を合わせれば、時空の歪みを修復できるのです」
ルシウスは感心した様子で頷いた。
「素晴らしい。その力があれば、村を救えるかもしれない」
一行は村に戻り、状況を説明した。村長は安堵の表情を見せた。
「これで私たちの村は救われるのですね」
「はい。他の境界点も探して安定させます」
リーシャが約束した。
その夜、一行は村の宿に泊まることになった。俺とリーシャは、他の者たちに聞こえないよう小声で話し合った。
「クロノアの言っていたことを、皇太子たちに全て話すべきかしら」
「慎重になるべきだと思う」
俺は周囲を確認してから続けた。
「帝国も時の力に関心を持っている。全てを明かすのは危険かもしれない」
「そうね…」
リーシャは考え込んだ。
「でも、協力しなければ、時空の歪みを全て修復することはできないわ」
「必要な情報だけを伝えよう。時空の境界点を安定させる方法と、その重要性だけを」
「わかったわ」
翌朝、一行は村の周辺を調査し、さらに二つの時空の境界点を発見した。俺とリーシャは力を合わせ、それらを安定させた。
「素晴らしい力だ」
ルシウスが感嘆の声を上げた。
「二人の力が共鳴すると、こんなにも強力になるとは」
「これで村は安全になるでしょう」
リーシャが言った。
「でも、他の場所にも同様の現象が起きているかもしれません」
「そうだな。帝国にも報告し、対策を講じる必要がある」
ルシウスは決断した。
「王都に戻り、国王陛下に報告しよう。そして、帝国との協力体制を強化する必要がある」
一行は村を後にし、王都へと戻った。道中、ザインが俺に近づいてきた。
「時の間に行ったな?」
彼の言葉に、俺は驚いた。
「どうして…」
「時の守護者として感じ取れる。時の力の痕跡がお前たちに残っている」
ザインは小声で続けた。
「クロノアに会ったのだろう?」
「ああ」
「何を話した?」
「時の力について、そして時空の歪みを修復する方法について」
ザインは頷いた。
「それは良かった。だが、皇太子には全てを話すな。彼は時の力に強い関心を持っている。それが何のためかはまだわからない」
「わかっている」
王都に戻ると、国王レイモンドは一行の報告を聞き、深刻な表情を見せた。
「時空の歪みが各地で発生しているとなると、これは重大な問題だ」
「はい、父上」
リーシャが答えた。
「でも、私と時道さんの力で、時空の境界点を安定させることができます」
「それは心強い」
国王は二人を見つめた。
「二人の力が王国を救うことになるかもしれないな」
「帝国としても協力を惜しみません」
ルシウスが前に出た。
「時空の歪みは帝国にとっても脅威です。私は帰国後、すぐに魔導研究所に報告し、対策を講じるよう進言します」
「ありがとう、ルシウス皇太子」
国王は感謝の意を示した。
「この危機を乗り越えるためには、王国と帝国の協力が不可欠だ」
会議の後、リーシャは俺を自室に呼んだ。
「時道さん、どう思う?」
彼女は窓辺に立ち、夕暮れの空を見つめていた。
「皇太子は本当に協力するつもりなのかしら」
「わからない」
俺は正直に答えた。
「彼は時の力に強い関心を持っている。それが何のためかはまだ不明だ」
「クロノアの忠告を思い出すわ。『全てを信じるな。全てを疑うな』」
「そうだね。完全に信頼するのも、完全に疑うのも危険だ」
リーシャは首にかけた時の結晶のペンダントを手に取った。
「これから私たちは何をすべきなのかしら」
「まずは、王国内の時空の歪みを修復することだろう」
俺は彼女の隣に立った。
「そして、闇の使徒の動きを警戒し、彼らの計画を阻止する」
「そうね…」
リーシャは少し考え込んだ後、決意を固めたように顔を上げた。
「明日から行動を始めましょう。王国内の時空の歪みを探し、修復するの」
「ああ、一緒に」
翌日、俺とリーシャは王宮の魔法図書館で、時空の歪みに関する情報を集めていた。オルガも協力し、魔導院の記録を提供してくれた。
「最近、各地から奇妙な現象の報告が上がっている」
オルガが古い地図を広げながら説明した。
「作物の異常成長、突然の老朽化、そして魔獣の出現。全て時空の歪みの兆候だ」
彼女は地図上の数カ所に印をつけた。
「これらの場所が特に顕著だ。おそらく、時空の境界点があるのだろう」
「全部で七カ所…」
リーシャが数えた。
「一週間もあれば、全て回れるわ」
「急ぐ必要がある」
オルガは真剣な表情で言った。
「時空の歪みは徐々に広がっている。放置すれば、取り返しのつかない事態になるかもしれない」
「わかりました」
そう言って、リーシャは決意を固めた。
「父上に許可をもらって、すぐに出発します」
「私も同行する」
オルガが言った。
「私の知識が役立つかもしれない」
「ありがとうございます」
国王の許可を得て、翌日から行動を開始することになった。ガルドも護衛として同行することになり、小さな探索隊が編成された。
その夜、皇太子ルシウスが俺を自室に呼んだ。
「佐倉時道、少し話がしたい」
彼は窓辺に立ち、夜空を見上げていた。
「時の力について、もっと教えてほしい」
「私にわかることは限られています」
俺は慎重に答えた。
「そうか…」
ルシウスは少し残念そうにしたが、すぐに表情を取り戻した。
「しかし、君とリーシャ王女の力は素晴らしい。時空の歪みを修復できるなんて」
「はい、二人の力が共鳴することで可能になります」
「帝国でも時空系の魔法の研究が進んでいるが、そこまでの成果は出ていない」
彼は少し考え込んだ後、続けた。
「私は明日、帝国に戻る。魔導研究所に報告し、対策を講じるためだ」
「そうですか」
「だが、すぐに戻ってくるつもりだ。この危機に対処するためには、王国と帝国の協力が必要だからな」
ルシウスは俺をまっすぐ見つめた。
「佐倉時道、君を信頼している。リーシャ王女を守り、王国を守ってほしい」
「もちろんです」
「そして…」
彼は少し言葉を選ぶように間を置いた。
「リーシャ王女との婚姻同盟の件だが、私は焦るつもりはない。まずは互いを知り、信頼関係を築くことが大切だと思う」
「皇太子のその考えは、リーシャも喜ぶでしょう」
「そうか、それは良かった」
ルシウスは微笑んだ。
「では、また会おう。佐倉時道」
翌朝、皇太子ルシウスは帝国へと出発した。ザインは王国に残ることになった。
「皇太子の護衛ではないのですか?」
リーシャが尋ねると、ザインは頷いた。
「皇太子の命令だ。私はここに残り、時空の歪みの調査と修復を手伝うことになった」
「そうですか。それは心強いです」
探索隊の準備が整い、最初の目的地へと出発した。王都から東に位置する小さな村だ。そこでも時空の歪みによる奇妙な現象が報告されていた。
道中、ザインが俺に近づいてきた。
「皇太子と何を話した?」
「時の力について質問されたよ」
「何を答えた?」
「限られた情報だけだ。クロノアのことや時の間については話していない」
ザインは安堵の表情を見せた。
「良かった。皇太子は善良な人物だが、帝国の利益を第一に考える。彼が時の力について知れば知るほど、それを帝国のために利用しようとするだろう」
「そんなに危険なのか?」
「時の力は両刃の剣だ。使い方によっては世界を救うことも、滅ぼすこともできる」
ザインは真剣な表情で続けた。
「だからこそ、我々時の守護者は代々、その力の均衡を守ってきたのだ」
「オルガ先生も同じことを言っていました」
「彼女は賢明だ。彼女の言うことを聞くといい」
探索隊は最初の村に到着した。確かに、時空の歪みの兆候が見られた。一部の家屋が突然老朽化し、別の場所では若い木が一晩で巨木になっていた。
「境界点を探しましょう」
リーシャが首にかけた時の結晶のペンダントを手に取った。それが淡く光り始める。
「あっちよ」
彼女が指さした方向に向かって進むと、村はずれの小さな丘に到着した。丘の上には古い祠があり、その周りに奇妙な光の渦が見える。
「ここが境界点だ」
オルガが言った。
「二人、準備はいいか?」
俺とリーシャは頷き、祠の前に立った。
「時間共鳴」
二人が同時に唱えると、強い光が広がった。時の間での訓練の成果か、力の制御が以前よりもずっと容易になっていた。祠を中心に時空の歪みが安定していくのが感じられる。
「見事だ」
オルガが感心した様子で言った。
「これで村は安全になるだろう」
「次の場所に向かいましょう。
リーシャが提案した。
「できるだけ多くの境界点を安定させないと」
探索隊は次の目的地へと向かった。道中、俺はリーシャと並んで歩きながら、クロノアの言葉を思い出していた。
「時の力の真髄は『選択』にある」
過去は変えられない。しかし、未来は無限の可能性に満ちている。どの未来を選ぶかは、自分たち次第。
「何を考えているの?」
リーシャが尋ねた。
「クロノアの言葉を思い出していたんだ」
「私も時々考えるわ。私たちの力は何のためにあるのかって」
「人を守るため、世界を守るためだと思う」
「そうね。だから、どんな誘惑があっても、その道を外れないでいたいわ」
二人は互いに微笑み合った。どんな困難が待ち受けていようとも、二人で乗り越えていく。それが、時の力を持つ者の使命だから。




