没人間が描く色
没人間の私が密かに思う事は……『私は小説家になるために生まれてきた』です。
学生時代にもたいした活躍はなく、働きだしてからも仕事ではミスばかりをおかし、職場を転々としていました。なのに、脳内で描く夢だけはいっちょまえに大きく、小説家になってアニメ化させて、心が折れている人に作品越しに呼び掛けたいなどとヒーローなみの夢を描いております。会社をあちこち辞めてばかりの私に、そんな大それた事ができるわけなく、過去に投稿した小説に至っては落選の連続です。没作ばかりを書く私は没人間……自らそんなレッテルを貼っています。その癖懲りずに今まさに、主人公ぶって在るがままに小説を書いているわけです。ただ、胸の奥に在る『もしかしたら……』という小さな期待を宿らせて筆を執るしか私の生きる道は無いのです。