準備
最高の遊園地…
しかし…夢のような時間は、あっという間に過ぎてしまうのでありました。
そろそろ帰る時間だ。
観覧車を降りて仲良く出口へと向かった。
入り口に入るときは、ワクワクが溢れんばかりだったのに…
出口…
出口は、なぜこんなに寂しいのでしょうか。
もっと一緒にいたい。
一緒に…
子供みたいにまだ帰りたくないーって心の中で一人ぐずっていると艶元さんが
「また来ようね!」
ととびきりの笑顔をくれた。
そっか‼︎
また来ればいいんだ。
「うん、そうだね!」
と、オレもにっこりとした。
艶元さんの一言ですぐにご機嫌になる単純なオレなのでありました。
そして、デートから数週間後…
ついに…
ついに…
映画の曲が…
…
ついに明日発表されてしまう。
明日発表ってことは、もうどの曲が映画の主題歌か決定しているってことだ。
もしオレたちの曲が決まれば、それは大変知名度が爆上がりだろう。
そしたらすげ〜な‼︎
オレのテンションも爆上がりだ。
あぁ…、でも…、こわいこわい…
もし不合格的な残念なお知らせだったら、艶元さんガッカリするだろうなー…。
ま、オレもガッカリだけど。
てか、人生そんなにとんとん拍子に上手くいくわけがないんだよな。
そうだよ。
失敗してこそ、学ぶことがあるんだ‼︎
合格でも不合格でもお疲れ様会をしようじゃないか‼︎
明日は、土曜日だし艶元さんの好きなお菓子もたくさん用意しておこっと。
マネージャーさんにもそのことをお伝えして、事前にお菓子とジュースを別の部屋に準備しておいた。
一応…決定したとき用にケーキも。
ケーキの上には、おめでとう‼︎とかいてあるチョコレートがのっている。
でも、もしものとき用におめでとうのかわりにうさぎの砂糖菓子もスタンバイしておくことにした。
できれば、おめでとうのままがいい…
そりゃ、おめでとうがいいに決まってるけどさ…
…
ケーキを準備しながらもドキドキドキドキとしていた。
どっちなんだ…
オレたちの曲は…認められたのか…それともそうじゃないのか…
発表の時間がどんどん迫ってくる…
何ヶ月も焦らされて…
…ど、どんな結果が待ち受けているのだろうか…。
続く。




