観覧車
妖怪屋敷から出るとまだ秋なのに少し肌寒く感じた。
艶元さんをみると、さむっ的な身振りをしていた。
「秋だけど、半分冬にあし突っ込んでるね」
と言いながらオレは自分の上着を艶元さんにかけてあげた。
「足突っ込むって、すごい発想だねっ」
と艶元さんは笑った。
寒くてもアツアツなオレたち。
で、最後に何乗る?って聞くまでもない。
やっぱり観覧車でしょうよ〜。
というわけで観覧車に乗った。
でもさ…
どうして観覧車は向かい合わせで座るものなのでしょう…。
これじゃあイチャイチャができないじゃありませんかっ‼︎
わざわざ隣に座るのもなんか…いかにもがっついてるって感じじゃん?
…
さて、どうしようか…?
…
あっ‼︎
オレいいこと思いついちゃった‼︎
ここでさっき購入したお土産が役に立つのであった。
艶元さんに渡したいものがあるからって言って艶元さんのとなりに座ることがスマートにできた。
ムフフ
これでイチャイチャがすんなりできますな。
オレはバックからさっき購入したとあるものを出した。
「艶元さん、ちょっと後ろ向いてくれる?」
「えっ、うん」
すんなりと後ろを向いてくれる艶元さん。
…っ。
な、なんですかっ⁉︎
うなじ…
美しすぎるうなじを前に何もしない男がいるわけないでしょうよー…というわけで、あんまりうなじがきれいだったので思わずうなじにチュ〜っとしてしまった。
「ウキャっ…く、くすぐったいよぉ〜」
とクネクネする艶元さん。
「ごめんー。あんまり美しくてさー」
と軽くイチャイチャが早速、成功した。
そして、ちゃんとプレゼントを渡すことにした。
キラーん。
艶元さんのきれいな首にネックレスをつけさせていただいた。
「えっ?ネックレス⁇」
「うん。オレからのプレゼント」
「プレゼント?なんで⁇なんでプレゼントなんて⁉︎えっ⁉︎」
とびっくりする艶元さん。
なのでいつものお礼にプレゼントさせてというと、
「ありがとう。なら、わたしからもプレゼントっ」
と言ったかと思うといきなりチュッとされた。
おぉう。
不意打ちの彼女からのキスはもうゾクゾクのゾワゾワもんだ。
やっぱり観覧車は、さいっこうっす〜‼︎と心から思ったのでありました。
そしておねだり。
「もう一回して♡」
と。
すると艶元さんが
「うん」と恥ずかしそうにうなずいて、またチュッとしてくれた。
フフッ。
たまりませんなぁ。
チュッてしてもらったあと、
「お礼のお礼」
といい、オレからもチュ〜ッとお返しをさせていただいた。
すると艶元さんも
「お礼のお礼のお礼ね」
と、またチュッとしてくれた。
「なら、お礼のお礼のお礼のお礼」
といいまたオレからもチュ〜ッとした。
「もう、ずっと続いちゃうね」
と艶元さんが笑った。
「うん。ずっとしてたい」
というと
「わたしもだよ」
と言ってくれたからずっとチュ〜しては、ハグをしてまたチュ〜をしてハグをした。
観覧車は、もはや感乱車だ…と思うのでありました。
続く。




