すごい事
次は、どんな曲にしようか?
なんてマンションの一室で仲良く曲の制作に取り組もうとすると…
マネージャーさんが嬉しそうな、いかにもいいニュース持ってきました!てきな表情でドアを口頭ノックして入って来た。
「コンっこん」
と。
「どうされました?」
とオレが聞くと、
「それがすごいです‼︎」
と、ガッツポーズするマネージャーさん。
すると、艶元さんが
「えっ⁉︎もしかしてボディビル優勝したんですか⁉︎てか、気づかなかったですけど実は、筋肉ムキムキにあったんですね⁉︎」
なんてマネージャーさんをマジマジと見ながら聞いていた。
あー…そっち?
と思っていたら、
「違いますよぉ〜、筋肉ないですし、仕事のお話ですよ」
と手をピラピラ振るマネージャーさん。
「あぁ、お仕事の話でしたか。あんまり嬉しそうだったし、ガッツポーズだったのでてっきり」
と、笑う艶元さん。
微笑ましい時間。
「で、何がすごいんですか?」
とオレは聞いてみた。
すると、映画の主題歌のオファーがあったのだとマネージャーさんが教えてくれた。
「「えーえええぇっ⁈」」
思わず艶元さんと声が被ってしまった。
「あ、一応即決じゃなくて選考なんですけどね。でも、オファーが来ること自体がすごいことですよ‼︎」
と教えてくれた。
「あー、なるほど。それでどんな映画なんですか?」
とオレが聞くと、
「明けない春はない、という題名ですよ」
と教えてくれた。
「あー…、わたしはその映画まだ見ていないです…ね。」
と艶元さんは、つぶやいた。
え?
そりゃ、まだ上映されてないもん…ね?
と思った。
たぶんマネージャーさんもそう思っただろう。
てかさ、どんな映画なんだろう…
と思っていると、マネージャーさんが、
「あの、まだ上映されていませんので…それで今からお時間あれば作品をみてから、曲つくりにとりかかっていただけます?」
と、聞いてきた。
二人とも時間は、たっぷりあります。と伝えるとマネージャーさんが奥からジュースとポップコーンを三個ずつ運んできた。
「映画と言ったらこれですよね?」
のマネージャーさんの言葉に、
「ですよね!」
と艶元さんも嬉しそうに答えた。
…うん。
そうね。
てか、マネージャーさんも観るんだね。
そうだよね、なんかアドバイス的なものでもくださるのかもしれないな。と三人でビデオ鑑賞会が始まった。
面白い映画だ。
もう、序盤から引き込まれる。
ってかさ、主演の方々…
今大人気絶頂の人たちじゃん‼︎
上映されたら、人気出るだろうなー。
こんな素敵な映画の曲つくれたら最高じゃん⁉︎
それに、艶元さんと一緒に観た映画が自分たちでつくった曲とかになったらすごいよなー。
なんてうっとりしながらも、ところどころで歌詞が思い浮かび書いていた。
艶元さんも音符をカキカキしていた。
すごいなー…艶元さん。
音符なんてオレは、はしゃぎのマーク以外使わないぞ。
と、艶元さんの凄さを改めて実感したのでありました。
続く。




