例えがムズイっす
相談室で生徒会の方々と未来について大いに盛り上がった。
楽しい。
とにかくポジティブに考えるとなんか全てが上手くいくんじゃないかって錯覚する。
…
てか、先生とかっていないの?
オレたちだけで盛り上がってるけど…
いいの?
と思っていたら、オレと艶元さんの担任が現れた。
…うん。
なんか急に緊張してきた。
悪いことしてないけど、なんか落ち着かない…
ソワソワとしたなか、先生がどういう経緯でどのようなオファーがきたのか、細かく説明してくださった。
で、お互いデビューを望んでいると説明したら…
ん?
なんか…視線…
⁉︎
小窓から覗いてきた校長と目が合ってしまった。
すると、校長も…ハッ見つかっちゃった‼︎みたいな表情になり、何事もなかったかのようにしれーっとドアをノックして入ってきた。
なんだか、先生方も生徒会の方々も緊張した様子だった。
それをみたオレも手汗がハンパない。
手汗を握ると、
校長先生がパイプ椅子に座りギッシッと椅子をきしませた。
校長先生は、肌が色白でとてもふくよかなカラダつきだ。
そしていつもニコニコしているからジャムおじ○んならぬ、ジャムさんと呼ばれている。
そのジャムさんが、
「君たちは、若い。そしてこれからまだまだ素敵な未来が待っています。しかし、急ぎ足で出かけることは、ありません。駆け足して転ぶこともあるでしょう。なのでまずは、準備運動は、どうですか?」
と真剣な面持ちでオレたちを覗き込むジャムさん。
…あ、これは校長先生が遠回しにデビューは、まだ早いですって言っているんだなとオレはすぐに察知した。
すると、艶元さんが
「準備運動…深呼吸から始まり深呼吸で終わるアレのことですね。わかりました。準備運動します。でも、それからきちんとカラダが温まったら走ります。」
と、言い出した。
…えっとー、率直にいうと何?
どういうこと?
とりあえずデビューしないってこと…なのかな?と思っていると、
「そうですね。深呼吸は、大事ですよね。ゆっくり大きく吸い込みましょう」
と先生も言い出したよ…?
えと…
迷子です。
もう、みんなが何を言っているのかさっぱりわかりません。
体操で言葉を表すのおやめくださいな。
と、心でみなさんに訴えてみると校長先生がまた口を開いた。
続く。




