調子にのると…
呑気なオレはそうか、そうか〜。オレ有名人じゃ〜ん。
なんて軽く考えていた。
そして艶元さんも、なんか恥ずかしいねぇ〜なんて言っていた。
そんな呑気なオレたちは、まだ何も知らなかった。
まさか、そんなことになっているなんて…
帰り道、艶元さんと並んで歩いていた。
そして、カメラマンとかがいきなり押し寄せてきたらどうしよ〜ね〜。なんてキャイキャイ言いながら歩いた。
…でも、シーンとしてなんにも起きなかった。
なのでコンビニでアイスを買い河原で、仲良く食べた。
そりゃそうだよな…。
学校じゃ有名人だけど、そもそもオレたち着ぐるみかぶってたし…。
うん。
誰もオレたちがあの着ぐるみたちだとは、思わないだろう。
逆に、わかったらそれはそれでこわいし…
川を眺めながらアイスを食べ、オレは思った。
オレって五年後何してんだろーなーと。
そして艶元さんは、まだオレの隣にいるんだろうか?と。
ふと、さみしくなり艶元さんをみると…
…
めっちゃオレのアイスをガン見していた。
「あ、よかったら食べる?」
と聞くと艶元さんは、
「うんっ、わたしのもどうぞ」
と、アイスを差し出してくれた。
そして、仲良くアイスを食べ終わりオレはまた川を眺めて思った。
…ノド乾いた。
あの川の水が飲めたらいいのに…と。
すると艶元さんが、のど乾かない?とお茶をバックから出してきた。
おおぉ〜。
ド○えもんのポケットみたいだなーと、感動した。
あーあー、艶元さんって何しててもかわいいよなぁ。
さっきのアイスガン見してるところとか、バックからお茶だす仕草とか。
と、一人うっとりするオレ。
それにさっきから間接キスしまくりじゃん。
なんて幸せものなオレ♡
そして、間接じゃなくて直接キスもできてしまうなんて、最高すぎじゃありませんか‼︎
…てかさ、今キスしようとしてもしかしたら拒否される可能性だってあるんだよな。
あんまり間接キスしまくってて調子乗ってるから、キスお預け…なんてことも想定内にしておかないと、いざ拒否されたとき立ち直れないな。
でも、したい…
したいしたいしたいしたい…
したいです…
したいが溢れて艶元さんをガン見していると艶元さんがオレの方を向いた。
オレは艶元さんと目が合い、お互いそのまま見つめ合い少しずつ艶元さんに近づいた。
そして…キス… と思いきや‼︎
まさか…まさかの…
続く。




