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欲張り

 すると艶元さんがまさかの、

「うんっ。じゃあさこれからはお互いさ、いつも違う種類のジュース汲もう!で、ランダムに飲もうよ!」

 と提案してきた。

 

 えっ⁉︎

 

 最高じゃん‼︎

 

 その飲み方最高でしかないよ‼︎

 ナイス!艶元さん‼︎

 

「マジか‼︎いいね、そのアイディア」

「うん!そうでしょ⁉︎てか、そのメロンソーダ飲みたかったの」

「そうなの?」

「うん。だって…だって……ね!」

 とニッコリする艶元さん。

 

 …だってねって…⁇

 

 ん?

 なぜ飲みたかった?

 

 まさかオレと間接キスしたかったのかい?って…そんなわけないか。

 

 てかさ、てかさ、冗談で言ったつもりが毎日間接キスし放題ですよ‼︎

 

 間接キス

 

 …

 

 間接的なキス

 

 キ・ス

 

 ずっと脳内で間接キスを連呼していながらもジーっと無意識に艶元さんのくちびるをガン見するオレ。

 

 おぉっ…メロンソーダ…オレの飲んだメロンソーダを艶元さんが飲んだ。

 

 ストローをくわえるなんて、可愛らしいくちびるさん。

 いつもピンク色で潤いもある。

 

 かわいい…

 なんて可愛らしいくちびる…

 

 そして笑うとクイッと上がる口角。

 

 そしてスーッと通った鼻筋さん。

 

 透き通るようなおめめ。

 

 もうすべてが美しい。

 

 艶元さんそのものが原石。

 

 ぽわァ〜ん

 

 そんな原石のような艶元さんとオレは間接キスし放題なんですね!

 

 ‼︎

 

 でも、待って…

 原石ってみがけばみがくほど美しく輝くんだよ?

 

 …こ、これ以上美しくなってしまったら…

 

 あわわわ…

 

 それは大変です‼︎

 大変すぎます‼︎

 

 ワタワタするオレをみて艶元さんが、

「ん?どうしたの?」

 なんてオレの顔を覗きこんだ。

 

 ‼︎

 

 近い…

 

 近い近いちかーーーい‼︎

 輝かしい原石が輝いております‼︎

 

 そして…

 

 く、くちびるがすぐそこにあるからーーーっ‼︎

 

 これはさ…これは…もう、間接キスとかじゃねーだろ‼︎

 てか、間接だけじゃ治らない‼︎

 

 オレは思わず艶元さんの頭部を優しく支えて少しずつ近づいて…ついに、ついに艶元さんとキスをした。

 

 チュ〜♡

 

 う〜ん。

 思った通りの柔らかさ〜

 

 そしてメロンソーダ風味の味♡

 

 あー、拒否られなくてよかった。

 

 キスをした後のとろ〜んとした顔の艶元さんの顔をみて思った。

 

 ヤバッ‼︎

 かわいい。 

 

 この顔は、ずっとオレの前でだけしていただきたい!なんて欲張るオレなのでした。

 

 そして欲張りなオレはもう一度メロンソーダ風味のキスを存分に味わった。

 

 続く。

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