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宇宙人⁇

 …えと。

 

 フラついたときに手をつかんでくれた艶元さんだけどさ…

 

 手繋いだままだよ⁇

 いいの⁈

 

 もう五分経ってますよ⁉︎

 

 …

 

 これは何かの儀式でしょうか⁉︎

 それとも…捕まった宇宙人役のオレ…?

 

 ⁉︎

 

 もしかしたら艶元さんが宇宙人なんじゃ…そういえば艶元さん、髪の毛めっちゃ綺麗だし顔も美しいし、スタイル抜群…。

 

 人間じゃないんじゃね⁉︎

 

 オレを餌にしようとしているのでは⁈

 

 このまま、どこか部屋に連れられて…

 

 ⁉︎

 妹が言っていたっけ…。

 どこかの部屋に入ったって。

 

 まさか、ゆいも宇宙人にさせられたんじゃないだろうな…。

 

 オレは手を繋がれたまま、ジーっと艶元さんの横顔をみた。

 

 どこかにスイッチがあるのか?

 これは、宇宙人スーツなのか?

 艶元宇宙人スーツ?

 

 …

 

 マジマジとみていたらいきなり艶元さんがこっちを向いた。

 

 ビクッ

 

「なに?そんなに驚かないでよ〜」

「あ、ごめん…」

「あと、そんなにジーっと見ないで。恥ずかしいからっ」

 と顔を赤らめる艶元さん。

 

 …恥ずかしいか。

 

 まさか、あんまりマジマジと見られると困ることがあるのか⁈

 やっぱりスイッチとかつぎはぎ的なものがあるとか⁈

 宇宙人スーツのチャック…とか⁉︎

 

 でも、恥ずかしいが本当なら…

 それが本当なら人間なのか…⁇

 

 

 ⁉︎えっ

 恥ずかしい⁉︎

 

 なんでこんなゴミみたいなオレに見られて恥ずかしいのさ⁉︎

 

 ゴミに見つめられて恥ずかしいなんて…

 

 …

 

「あのさ、艶元さん…」

「え?なに?」

「あのー…、ゆいが言ってたんだ。その…家じゃ音ががアレだからどうのこうのって」

「あー、アレか。実は友達にも言ってない秘密があってね」

 

 …やっぱり。

 

 てか、オレはそれをきいたら喰われる⁉︎

 

「あ、秘密なら無理して言わなくてもいいんだ。…うん。そうそう…無理には…」

「ううん。大切な人に隠し事は禁物だもんね。ちょっと恥ずかしいけど、じゃあ…いまから一緒に行く?」

 

 なんて言われた。

 

 あー…、オレは自ら喰われに行くなんて…なんてバカなんだ。

 

 ま、こんな美しい素敵な宇宙人に喰われるならいいか。

 

 …いいのか⁉︎

 

 てかさ、大切な人って言った⁉︎

 ん?

 大事な餌⁇

 って事?

 

 しかも恥ずかしいって言った…。

 

 え?

 なんで恥ずかしい⁇

 

「じゃあ、着替えたら入り口に集合でいいかな?」

 

 ⁉︎

 

 いきなりそんなかわいい顔で覗き込まないでくださいよ。

 

 焦ったー…。

 

「あ、うん。わ、わかった。」

 

 オレは制服から私服に着替えた。

 

 ‼︎

 

 そして艶元さんが現れた…

 

 続く。

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