モブ派遣のミシェルの場合 前編
本文が飛んだっっ(・。・;
こんにちは。私は、モブ派遣のミシェルです。
モブ派遣所属ですが現在、黒子派遣のレイモンドさん♂と一緒にとある物語に派遣されています。
私達が所属している『テライオス』は、黒子とモブが存在します。それぞれ独立して仕事をしていますが、
「これからは、一緒に仕事をしましょう!人材不足だから、どちらも出来るように育成して、お互いに足りない部分は、補いましょう!」
という流れになったのです。
私達モブ派遣は、みな役者です。優秀な役者が勢揃いですよ!
純粋な“モブ”も派遣していますが、本当のところ、諜報活動をしています。
基本的に記憶に残らないけど、いないと違和感がある“群衆”を演じつつ必要な情報を精査しています。
新人は、純粋にモブとしての仕事をこなし経験を積みます。
ベテランになれば諜報活動、ロビー活動をしつつ黒子派遣の人たちが、活動しやすいように情報収集と
分析をしているのです。
しか~し、昨今の人材不足は、どこの業界も悩みの種です。モブ派遣もいっぱい・いっぱいなんです。今も「次の休みはいつ頂けますか!!!?」の状態です。
黒子派遣の方もモブ派遣と兼任されている方が多くて、「なんならいっそ統合するか!?」という
話が出てきたのです。
効率の良い研修と称して、黒子とモブ派遣を2人1組でそれぞれ派遣し、お互いの仕事を教え合いつつ学ぶということを現在進行形でしています。今の私がまさにそれです。
おっと、そろそろ本日の報告をしなければ
『もしも~し。ボスゥ~ボッ・・・じゃなかった、スミマセン所長、ミシェルデス』
『ハイハ~イ、ボスじゃなくて所長の僕でごめんね。』
『申し訳ありません、いつもは、ボスに報告してるので・・・・』
『いいんだよ~。今は、“黒子とモブ派遣一緒にしちゃいましょう~”のお試し期間中だからね~。どう?一緒にやってて不便とかないかな?仕事大丈夫そう?』
『仕事は、すこぶる順調です。諜報活動以外もやりがいがあって楽しいです!・・・ただ・・・』
『ただ??・・・あ~あれかなぁ~?一緒いるレイモンド君のことかな?』
『・・・はいぃ~そうなんですぅ。嫉妬でどうにかなりそうなんですぅ~!!!!』
『ハッハッハ~彼ね~なんでか一部の層にえらい人気なんだよね~』
『詐欺ですよ!!あれで男なんて!農夫役なのに日焼け知らずの白い肌!シミ一つないしっ!そして大きなお目にサラサラな髪の毛。何なんですか彼は!!!お手入れなんてこれっぽっりもしてなくて、全身石鹸で洗ってるだけなんて・・・。私なんて毎日お手入れしてても、うっすら日焼けしてるし、トリートメントないから髪なんてバシバシなのにぃ~!!!』
『ホントに彼、生まれてくる性別を間違ってるよね・・・・。気を悪くさせてごめんね、ミシェル君』
『いえいえ、所長が謝ることではありませんよ。うちのボスがノリノリで彼(レイモンド君)を指名したのが悪いんですからっ!』
『彼は、レイモンド君のことが大好きだからね~何かと話をしたがるんだよ。でも所属が違うから、何かと理由を付けて来るんだよね~。
ここだけの話だけど、今回の“統合しちゃえ~”も実は、君のボスが発端だったんだよ。一緒になったらいつでも会える!!ってノリノリだったから』
『はぁ~・・・。うちのボスが何だかすみません』
『あはは~別にいいよ。仕事もスムーズに進むようになれば、みんなも休めるしね』
『しかし、そうなるとレイモンド君の身が危ないんじゃないですか?』
『う~ん。大丈夫でしょ?彼も大人です。自分の身は、自分で守って貰いましょう・・・。
ところで報告は?』
『あっすみません!!そうでした。昨日より神殿に神官様が来られました。村人も彼を歓迎しています。特に問題なく過ごされているようです』
『そうか、シナリオ通りに進んでるね。ご苦労様。今日はもう休んでいいからね。また明日以降も報告をお願いします。ミシェル君』
『了解です。失礼します。』
はぁ~、失敗失敗。所長につい愚痴ってしまった・・・。これをボスにしたら逆にネチネチ言われるから気をつけなきゃね。
さてさてレイモンド君と今後の打ち合わせをして明日に備えてますかね!
お仕事ガンバるぞっ!!