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無能の争い

 体力測定の日、無能の僕に無能の女が対決を申し立ててきた。


「竹田! 貴様を泣かせてやる!」

「えええええ!?」


 困惑する僕に先生が言ってきた。


「いいんじゃないか。その方が記録も良くなりそうだし」

「えぇ・・・」


 先生は竹野の申し出に賛成した。僕はとりあえず対決を受けることにした。


 最初はシャトルランだ。いきなり憂鬱なのが来た。周りの人たちも嫌な顔してる人がいる。


「二倍以上の差をつけて勝ってやるよ無能!」

「お手柔らかにお願いします」

『スタート、レベル1』


 聞くだけで嫌になる音が鳴り始めた。僕も竹野も最初はゆっくり走った。でもレベル3になると僕も竹野も息が切れてきた。


「はぁ、はぁ、くっ!」


 竹野と僕は無理矢理力をだして頑張った。そして僕が32回、竹野が29回で終わった。


「私が竹田に負けただと! そんな馬鹿な!?」


 この結果に周囲は驚いた様子だ。


「まさか竹田に負ける奴がいるとは」

「更なる無能登場ってか!」


 僕はどれ程無能と思われているんだよ。


 その後も体力測定の記録を僕と竹野は競った。


 握力の測定では僕は右12で左9。竹野は右10で左7だった。


「なんで私が竹田のマイナス2なんだああああああああ!!」


 幅跳びの測定では僕が91センチメートルで竹野が76センチメートルだった。


「10センチ以上開いているだと・・・」


 残りの体力測定も終えた。僕と竹野の勝負は僕が全勝だった。


「なんだこれはああああああああ!? 私がなんでこんな無能に負けるんだああああああああ!!? きぃさぁまぁ! 偽物か!!?」

「僕は本物の竹田です」

「あがあ!!? ギリッギリギリ!!」


 竹野は激しい歯ぎしりをしながら教室に戻って行った。僕は啞然としていた。絶対に敗者の僕が勝てたのだから。


 これ以降も竹野は僕に対決を申し立てたり、喧嘩を売ってきたりするだろう。ちゃんと引き受けよう!

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