ゲーム世界4
ゲームに入ると、すぐにギルド会館へと向かう。
「やってきたな」
にやっと笑う既にキツツキがやってきていた。
俺から1分ほど遅れてライターとサチが一緒にやってくる。
「ハッピーは……」
「あいつならもう来るさ」
キツツキの言葉は、すぐに現実となった。
1分経たずにハッピーがやってくる。
「じゃあ、いくか」
キツツキについて、ギルド会館から出ていく。
街中を歩きながら、俺はキツツキに聞いた。
「イベントってか、クエストはどうやってすればいいんだ」
「ああ、知らないのか」
そう言って、道のど真ん中でキツツキは立ち止った。
それから目の前に腕を差し出して画面を出す。
「この画面は、どこでも見ることができるんだ。今自分が行うことができるクエストや、実行中のクエストなどの一覧だな。レベルなども、簡単にだけどここから見ることもできる」
「ゲームのメインメニューみたいなところか」
「そうだな」
肘より少し先に、青色の画面が現れ、それを触る。
「一気に前に出して、それからゆっくりと肘を自分側に寄せるんだ。そうしたら、自然と画面が現れるから」
キツツキの言うとおりにしてみると、右腕のところに、手のひら3つ分の大きさの赤色の画面が現れる。
「そこの一番上がクエストについて。何が書いてる」
「『初めてのクエスト』」
「そこをタップしてみ」
キツツキに言われるままに、してみる。
「ポップが出てきたな」
このクエストを実施しますかという文章と共に、必要レベルやスキルの欄が現れる。
この部分は今は空白だ。
「実行すると言ってみたら、そのクエストを行うことになるんだ」
「実行する」
ピポンと電子音が聞こえ、実行しますと合成音声が聞こえてくる。
「これで、街の外に出て、クエストを行う。実施した場合は、宿屋の主人にその品物を渡すとクリア。まあ、内容によっては、条件をすべて満たした状態になれば自動的にクエスト完了という物もある。クエストについては宿屋の壁の掲示板にも張ってあるから、そこから取って宿屋の主人に言えば、クエストを行うことができるんだ。ちなみに、クエストは一度に5つまで並行して行うことができる。まあ、最初は1つずつした方がいいだろうな」
「分かった」
俺はキツツキから説明を受けて、街の外へと向かって歩き出した。