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現実世界10
いよいよ、ライターがやってくる日が来た。
「ライターって、どんな子なんだ」
「それがオレもよく知らなくてさ」
鎹が空港の到着ロビーのすぐ前にある広場のところで待っている。
ソファがいくらか置いてあったので、そこに腰を落ち着かせる。
俺はそんな鎹の横で、他のギルドメンバーと一緒に、ライターことデリア・ボルマンが来るのを待っていた。
「……そういや、あいつはどこ行った」
あいつとは、分かっていると思うが、雄山のことだ。
相変わらず、自由なやつだ。
「雄山なら、今頃どっかいるさ。関空まで来たのが久々で、はしゃいでいるんだろうさ」
鎹が遠くを見ながら言った。
その時、アナウンスがかかった。
「『ルフトハンザドイツ航空』740便、ただいま到着いたしました……」
聞こえたアナウンスで、鎹が立ちあがる。
それをみて、俺たちも立ちあがった。
「じゃ、迎えに行きますか」
到着口のところへ、俺たちはできるだけ近寄った。




