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現実世界7
雄山が風邪をひいて、ゲームもできない状況ということもあって、お見舞いに行くことはやめておいた。
「とはいっても、宿題を届ける必要はあるからなぁ」
「……あいつがやるとは思えないがな」
鎹の言葉に、俺は相槌を打つ。
俺たちのすぐ後ろには、沢板がついてきていて、3人で雄山の家へと来ていた。
ピンポンとインターホンが鳴る。
「は゛い……」
「雄山良久くんは…」
「あ゛ー、今出ます……」
俺が声をかけると、すぐに相手は受話器を置いたようだ。
出てきたのは、マスク姿の雄山だった。
「おやおや、なんとまあ」
「風邪だな。お大事に」
「ほら宿題な」
三者三様の感想を述べてから、俺たちは宿題を手渡して、適当に言ってから、雄山と別れた。
「いやはや、本当に風邪だったとはね」
鎹がぼやく。
「私たちも気をつけないとねー。当分、ゲームには入って来れないだろうし」
沢板が空を見上げながら言った。
「その間は、独り者のクエストでもしとこうかな……」
「だな。まあ、何かあったら手伝うし。もしかしたら手伝ってもらうかもしれないし」
鎹が俺に言ってくれた。
「おう、その時にはよろしくな」
俺は鎹に答えた。




