Onedayー漆黒の疾走
「桜木行くぞ!」
あ、ああ、と頷き、再び走り出した。
女子が加わったことにより、さっきに比べれば明らかにスピードは落ちていたが、奴らの声は聞こえなくなってきていた。
「トンネル入るぞ‼」
一番前を走る川端が言った。
「奴らまだ追ってきてる…」
桜木は耳が良いのが自慢で、奴らと距離が取れた今でも、奴らの呻き声が聞こえた。
「みんな手を繋いで。トンネルの中、想像以上に暗いぞ。」
気付けば、日は沈み、夜は更けて暗くなっていた。トンネルの中には灯りはなく、まさに一寸先は闇状態であった。
幸せだ…。
右手は咲さん、左手は桜木が一番後ろになっ
たので、誰もいなかった。
「行くぞ‼」
川端が先頭で、ペースメーカーとなり歩き出した。
自分達の足音がかなり響く。
しかし、桜木は咲さんに自分の心臓の音を聞かれるのではないか、と言うぐらいドキドキしていた。
このトンネルはみんなが考えているよりも長かった
「あぅぁぁあうあ‼」
トンネルの中までや、奴らが来ている。
「川端、走ろう‼」
「みんなついて来いよ‼」
川端が中谷に言われスピードを上げる。
自分達の足音でしっかりとは聞けないが、奴らの呻き声と足音が聞こえている。
しかも、それがだんだんと大きくなってきている
さすがに自分達も、疲れて来てしまったのであろうか。
「川端!奴らが来てるもっと急げ。」
「え、あぁ…いや、かなり早く走ってるんだが…。」
手を繋いでいるから、早く走っているけど、遅いのか…。
いや、だが何かおかしい…。
川端がペースメーカーになり、それに引かれる事によって、トンネルに入る前の、女子が加わる前よりは、明らかにスピードは上がっているはずだ…。
考えろ、考えろよ、俺。冷静に。
自分達のスピードが、上がっている。
それでも追いつかれてきてるならば。
「奴らのスピードが、上がっているのか⁉」
えっ、と姿は確認出来ないが中谷が言った。
第六話投稿します( ̄^ ̄)ゞ
執筆スピードは二年間程、書いてて、かなり上がってくれました。
調子さえのればたくさん書きます‼
みなさん、感想、評価お願いします。
自分の生きがいとなってますorz