Seconddayー食べ物は分けろ【織田対応策編】
人の命の問題である、中学生が考えていいような問題であるのだろうか…
桜木にとってその根本すら問題だった。
…
「みんな意見は決まったか?」
桜木達は小さく頷いた。織田は離れたところでウロウロとしていた。
「これは…誰から発表してくんだ?」
真矢が聞いた。咲さんも興味を示した。
どうやら、藤谷以外の女子は命の責任でのみんなの対応を確認したいようだ。
本音を言えば、桜木とて同じではあった。
「じゃあまずは俺から…」
中谷が流れのままに意見を答え始めた。
「俺は、さっきの交渉を受けるしかないと思う…。」
えっ!とみんなに動揺が走った。
「ただ、織田の食料を俺らの食料から分け与えてあげればいいんしゃないか?」
思いつかなかった桜木は感心するばかりだった。
「 次は…」
中谷が指名する前に、神谷が手を挙げた。
「俺、いきます。」
織田の第一の部下である神谷の意見は気になるところではあった。
「俺は、さっきの交渉は受けて、織田には死んでもらいたい。」
再び、えっ!と動揺が走った。
「神谷…お前それでいいのか?」
川端が確認を取った。
「正直言うと、石原の話を聞いて考えがまとまった。学校の奴はもう人間かどうかもわからないんだ。いじめに怯える必要も、織田が死ねば、織田に怯えること必要もなくなる。奴には死んでもらわないといけないんだ。」
桜木は少し織田が哀れに感じた。ただこれは感情によって流されやすい人間ならではの考えであった。