Seconddayー食べ物は分けろ【前編】
しばらくの間、みんなでαについて考えていたが、ただ時間だけが過ぎて行った。
「なぁ、腹減ったんだけど。」
神谷の一言でみんなの集中力が切れた。
「俺も腹減ったぞ。誰か飯持ってないのか?」
織田も不満の声を上げた。
「もう11時過ぎてるからな。」
唯一腕時計を持っていた藤谷が言った。
「誰も食べ物は持ってないのか…。」
中谷がみんなに質問した。
「俺は持ってるぞ。」
声を上げたのは、石原だった。
「じゃ、じゃあ…」
川端が言い終わる前に、石原は遮った。
「無論、あげないが。」
わかってたことだろ、と川端の耳元に桜木は囁いた。
「俺にはくれるんだよな。石原。」
「やだね。」
織田派の石原がそのリーダーの織田に逆らうのは、あまりに衝撃だった。
「な、なんでだよ、石原。」
そう言ったのは織田ではなく、神谷の方だった。
大方、織田からおこぼれを貰おうとでも考えたのであろう。
「石原、どういうことだ!」
織田も石原の想定外の謀反にかなり怒りを感じているようだった。
「ま、まずいんじゃないんですか?」
咲さんが桜木の手を握ってきた。
うん、確実に体に悪い…。
テスト勉強のやる気がなくなると、小説に逃げています。
まだまだ頑張りまーす。