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十九話 魔物とは

魔物にも、精霊と同じくランクがあるとジジイが教えてくれた。



まぁ上級、中級、下級って感じで結構大雑把に分けてるみたいだけどね。本当に厄介なのは、魔獣や魔神と呼ばれる存在。これらはさらに上、上位一位から五位まで強さのランクで分けられ、下に魔物が続く。人間以上の知性を持ち、人語を解すことが出来る。代表的なのがドラゴンだろう。魔法を操り人形に姿を変えたり、一国を燃やし尽くしたりと、間違いなく最強の種だ。さらには人と交じり、竜人と恐れられる種族もいるとか。どんな姿をしているのか、想像もつかないや。



「ラチグルってのは、ガキの肉が好物でなぁ。多分すぐに殺りにくるぞ。噛みつかれたら肉を抉り取られるからな。頭が喉を一太刀で潰せよ」



「ボクは何匹か殺したことあるよ」



「ほぉ、流石だな。坊主も気張れよ!シルーレに負けたら、飯やらねぇからな」



「それは可哀想だよ!大丈夫だよクリム。ボクの分けてあげるからね」



「ハァッハッハ!坊主も罪な奴だなぁおい。」



僕らは只今マラソン中。ジジイの背中にはキャンプ道具が詰まった年期の入った茶色い袋ある。サバイバルに慣れてそうだもんな。前を走る化け物は、無人島だろうが余裕で生きていけると思う。



父上は苦笑いしてたな…………僕と同じ目にあったのかも。まぁ師匠に任せてある。あの人に認められたってことでもあるんだぞと、送り出してくれた…………平然と…………父上やジジイに歯向かってまで味方してくれたのはリリスだけだったなぁ…………結局ジジイが押しきった。



「崖から蹴り飛ばすくらいしねぇとモノになんねぇんだよ」



あの一言は印象的だったなぁ…………ジジイの基本理念を改めて理解した。この世界は口先だけじゃ生きていけないようだ。元営業マンのスキルは何処で生かせばいいんだろう。




「前から気になってたんだがよぉ。シルーレのそれ、何かの加護でもついてんのか?業物っていうより神器って方がしっくりくるんだけどよ」



「《ルフのレイピア》のこと?神器なんてボクは見たことないよ。これは…………詳しくは言えないけど、風の属性を持ってるんだ」



「お前年いくつだ?エルフは外見からじゃ年は分からないって言うけどよぉ、坊主より腕はたつし、おまけにそいつを扱えるとなると……」



答えたくないのか、シルーレはそっぽを向いて黙っている。ちょっと猫に似てた。その仕草はまだまだ子供…………




というか余裕か!ジジイもシルーレもお喋りしながら平然と走ってる。勿論、僕にはそんな余裕はない。魔物を殺す、それはこの世界では必要な経験かもしれないが、やっぱり気が重い。お陰で初めて産まれ育った街を出たと言うのに……楽しむ気になれない。ちなみに今は森の中。何でもウルドのとある村にジジイの知り合いがいるとかで、そこに泊まるらしい。生きて帰れるかどうか。




そもそもあんまやる気になれないんだよな…………と、うだうだ考えていたらジジイが足を止めた。



「お…………2匹だけか…………まぁいい。お前ら、わしが見ててやるから、さっさと殺ってこい」


コンビニ行ってこいって感覚で前方を指差している。そこには真っ黒なドーベルマンみたいな四足歩行の獣が……こっちを睨んでうねり声をあげていた。



「嘘だろ…………」



本当にジジイは僕を崖から蹴り飛ばしたことが判明した。



シルーレは今出てるからいっかなぁ……うーん……迷います。とりあえず、有りがたくも1週間!日間ランキング2〜5位を経験させてもらいました!弟の予言が的中なのが笑えます。




まだプロットの中盤にも入っていないのがもどかしいですが、此れからは不定期に、楽しく投稿していくのでよろしくお願いします。




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