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11月13日、木曜日

 朝、校舎に入ろうとしたところで一ノ瀬に呼び止められた。


「おはよう、柊。あのさ」

「……はよ」

「時間、くれ。あと26日なんだ」

「話して、どうするの」

「どうって、それは」

「……私、またメイサちゃんとか女マネに絡まれなきゃダメなの?」

「何言ってんだ、柊。……それ、昨日双葉が言ってたことに、関係あんの?」


 口を開く前にチャイムが鳴る。

 もうすぐ、朝のホームルームが始まる。


「……一ノ瀬は、26日後に、何がしたいの?」

「それ、最初に言っただろ。俺は柊莉子に告白する」

「なんで? なにを?」

「は……? ちょ、柊、なんで泣いて……」


 顔をカバンで隠して走る。

 トイレで見た私の顔はひどい有様で、どうしようもなくて保健室に逃げ込んだ。


「あら、どうしたの、そんなに泣いて」

「すみません……自分でもわかんなくて……」

「青春ねー。どうする? 帰る?」

「そ、そんな簡単に帰っていいんですか……?」

「1日くらいサボったって困んないわよ。困らないように、自分で取り返すならね」


 ……そっか。帰っても、いいんだ。

 少し迷ってからスマホを取り出す。

 電話したら、お兄ちゃんはすぐに出てくれたから事情を説明する。


「兄が迎えに来てくれるので、帰ります」

「はいはい。じゃあ、この早退届書いて。体調不良に丸しときな」


 保健室の先生はあっさり見送ってくれた。

 校門で落ち合ったお兄ちゃんが、呆れ顔でヘルメットを放ってきた。


「アイスおごれよ。バカ妹」

「うん。コンビニ行こう。私もアイス食べたい。ありがとう、お兄ちゃん」

「いいよ。必要だったんだろ」


 ……そうかもね。

 でも、そろそろ逃げ回るのもおしまいにしようかな。

 きっと、コンビニに着くころには、涙も乾くと思うから。


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